一ノ関駅〜厳美渓〜須川温泉バス停〜名残ヶ原周辺の湿地〜栗駒山荘南側の湿原〜須川温泉バス停〜一ノ関駅 (08:33 - 17:00)
Part I: | 一ノ関駅〜厳美渓(天工橋下流側)(一関市) 2012.10.07, 08:33 - 09:26 |
Part II: | 厳美渓(天工橋下流側)(一関市) 2012.10.07, 09:27 - 09:39 ジャノヒゲ, ??,??,?? |
Part III: | 厳美渓(天工橋下流側)〜厳美公園(一関市) 2012.10.07, 09:40 - 09:48 ハリイ |
Part IV: | 厳美公園(一関市) 2012.10.07, 09:49 - 10:02 タマガヤツリ? |
Part V: | 厳美渓〜須川温泉へ(一関市) 2012.10.07, 10:03 - 10:45 |
Part VI: | 温泉手前で大渋滞〜徒歩で須川温泉へ(一関市) 2012.10.07, 10:48 - 12:09 ?? |
Part VII: | 須川温泉〜西側の登山道を上がる(一関市) 2012.10.07, 12:10 - 12:19 ミネカエデ?, ムシカリ |
Part VIII: | 西側の登山道を上がる(一関市) 2012.10.07, 12:20 - 12:32 シロバナトウウチソウ |
Part IX: | 〜賽の磧(賽の碩,賽の河原)〜イワカガミ群生地(一関市) 2012.10.07, 12:32 - 12:46 オヤマリンドウ? |
Part X: | イワカガミ群生地〜中央の登山道を下る(一関市) 2012.10.07, 12:46 - 13:04 ?? |
Part XI: | 中央の登山道を下る〜途中から名残ヶ原へ(一関市) 2012.10.07, 13:04 - 13:20 シラタマノキ, ??,??,??,ムシカリ,ハクサンシャクナゲ? |
Part XII: | 〜名残ヶ原〜東側の登山道を下る(一関市) 2012.10.07, 13:21 - 13:34 |
Part XIII: | 〜須川温泉〜栗駒山荘南側の湿原へ(一関市/東成瀬村) 2012.10.07, 13:37 - 14:07 |
Part XIV: | 栗駒山荘南側の湿原へ(東成瀬村) 2012.10.07, 14:08 - 14:22 |
Part XV: | 栗駒山荘南側の湿原〜須川温泉(東成瀬村/一関市) 2012.10.07, 14:23 - 14:48 |
Part XVI: | 須川温泉バス停〜一ノ関駅(一関市) 2012.10.07, 14:51 - 17:00 |
追加: | 採集したサンプルの観察(千代田区) 2012.10.08-10.10 |
今回,週の初めの予報では土日の天気はあまりよくなかった。
しかし,週末が近付くと東北地方の土曜日の天気が「晴れ」に変わった。
そこで,急遽,厳美渓
&須川高原(岩手県)へ向うことにした。
厳美渓は今年3度目(
2012.06.03,
2012.07.28,
2012.10.07),
須川高原は今年2度目(
2012.07.28,
2012.10.07)だ。
厳美渓に着くと,岩盤の一部は白い泥で覆われ,窪みにできた水たまり(含,甌穴)は薄茶色に濁っていた。 ごく最近,大雨が降ったようだ(注1)。 泥で濁った水たまりには当然ながら原生生物はごくわずかしかいなかった。 また,泥水で洗い流されなかった水たまりも観察できた原生生物の種数は減っていた。 雨で水たまりが溢れ,多くが外へ流れ出てしまったのだろう。 とはいえ,この岩石段丘上では過去数万年の間,こういった事態に何度も遭遇してきたはずで, いずれはまた元の多様な状態に回復するはず。回復の過程を観察していきたい。 一方,その後に訪れた須川高原でも想定外の事態に遭遇した。 須川温泉行きの路線バスが山岳道路に入ると,途中の電光掲示板に「須川温泉 渋滞 3時間」と表示されていた。 最初は,この渋滞の意味がわからなかったが,まもなく終点の須川温泉に着くという頃になると, 大渋滞が起きていた。渋滞開始点から須川温泉バス停までは,本来なら10分程度で着くはずの距離だが, 30,40分経っても1/3程度しか進まない。やむなく途中でバスを降り,歩いて須川温泉へ向った。 現地の案内によると,例年,10月の三連休はこのような大渋滞が起こるらしい。 原因は駐車場の容量を越えて多くの車が訪れることによる。ドライブインなどと違い, 須川高原にやってくる車の多くは栗駒山登山が目的なので,いったん駐車すると4,5時間は停車して動かない。 駐車場の回転が悪いので大渋滞が起きてしまうのだ(注2)。 到着が遅れたこともあり,今回は長距離のコースは歩かなかった。 代りに,名残ヶ原近くのイワカガミ群生地にある池塘を再訪した後, これまで歩いていない中央の登山道沿いにある池塘で採集を行った。 また,中途半端に時間が余ってしまったので, これ幸いと懸案だった栗駒山荘の南にある沢沿いの小湿原(名称不明)を目指した。 最初は,途中のルートが地図と異なっていたので若干迷ったが,GPSを頼りになんとかルートを辿ることができた。 また,地図に描かれたルートは沢の手前で終わっているが,実際には沢を渡った先にも未舗装のルートが続いていて, その途中に目指す小湿原があった。 狭いながらも池塘もいくつかあり,そこにはたくさんの原生生物がいた。 初観察の種類もいた。一度の採集では調べ尽くせないので,今後,継続して詳しく調べてみたい。 注1:いろいろ調べたところ,これは今年の09月30日から10月01日にかけて日本列島を縦断した台風17号の影響のようだ。 気象庁の気象統計情報によると,厳美渓の上流に位置する祭畤の降水量は, 09月30日23:00 25.0 mm 09月30日24:00 47.5 mm 10月01日01:00 75.5 mm 10月01日02:00 19.5 mm 10月01日03:00 12.0 mm となっている。 5時間の間に約180mmの雨が降ったことになる。この時,厳美渓付近にも大量の雨が降ったと思われる。 磐井川が増水した影響もあるだろうが,岩盤全体が水を冠ったとすれば,おそらくすべての水たまりが同じ状態になるはず。 しかし,そうなってはいない。川岸近くの水たまりは濁っていなかった。 高台にある道路から泥水が流れ込み,同時に,磐井川が増水したことで崖沿いの水路も溢れて,それらが岩盤上を伝って磐井川へ流れ込んだのだろう。 その際,流路となった岩盤が泥を冠り,途中にある窪みに泥水が溜ったと思われる。 注2:須川高原には秋田県側からもたくさんの車がやって来ていた。 駐車場は結構たくさんあり,普段はガラガラだが,秋の三連休ということで大勢の人が自家用車で訪れるようだ。 ただし,栗駒山の紅葉はまだ始まったばかり。 昨年(2011.10.20)は快晴で, すばらしい紅葉を堪能することができた。 今回は時期的にやや早かった(暖かかったので紅葉が遅れていた?)のと,終日ほぼ曇り空で,紅葉を楽しめる状態ではなかった。 |