古川駅〜荒沢湿原(上田谷地入口〜ビン沼〜上田谷地入口〜サギ沼〜サギ沼近くの小湿原〜サギ沼〜上田谷地〜南側の湿地〜田谷地沼〜荒沢湿原駐車場〜ウサマヤ沼?)〜町道滝庭線〜堀切橋〜滝庭橋〜やくらいウォーターパーク・薬師の湯温泉〜水沼橋〜国道347号 中羽前街道〜古川駅 (09:15 - 16:05)
Part I: | 古川駅〜荒沢湿原・上田谷地入口〜ビン沼(大崎市/加美町) 2009.05.24, 09:15 - 10:28 タニウツギ, ??,レンゲツツジ |
Part II: | ビン沼〜上田谷地入口(加美町) 2009.05.24, 10:29 - 10:41 ??, ミツガシワ,ジュンサイ,コナラ?,ウリハダカエデ,?? |
Part III: | 上田谷地入口〜サギ沼(加美町) 2009.05.24, 10:42 - 10:55 ミツガシワ, カキドオシ,ヒメオドリコソウ |
Part IV: | サギ沼近くの小湿原〜サギ沼〜上田谷地(加美町) 2009.05.24, 10:56 - 11:12 ミツガシワ, イタドリハムシ?,タニウツギ |
Part V: | 上田谷地(観察デッキ〜西&南側の周遊散策道)(加美町) 2009.05.24, 11:12 - 11:31 ミズバショウ, ヤブデマリ,?? |
Part VI: | 南側の湿地〜田谷地沼へ(加美町) 2009.05.24, 11:32 - 11:47 ??, ??,ヤブデマリ |
Part VII: | 周遊散策道〜荒沢自然館・田谷地沼(加美町) 2009.05.24, 11:49 - 12:03 ミズバショウ, ニホンカワトンボ?,?? |
Part VIII: | 田谷地沼〜荒沢湿原駐車場〜ウサマヤ沼?(加美町) 2009.05.24, 12:04 - 12:33 レンゲツツジ, ジュンサイ,??,チゴユリ |
Part IX: | 町道滝庭線(ウサマヤ沼?〜堀切橋)(加美町) 2009.05.24, 12:37 - 12:50 スミレ |
Part X: | 堀切橋〜滝庭橋〜やくらいガーデン入口(加美町) 2009.05.24, 12:51 - 13:07 |
Part XI: | やくらいウォーターパーク・薬師の湯温泉〜水沼橋(加美町) 2009.05.24, 13:08 - 13:24 |
Part XII: | 水沼橋〜国道347号 中羽前街道(〜龍川寺前)(加美町) 2009.05.24, 13:25 - 13:43 |
Part XIII: | 国道347号 中羽前街道(龍川寺前〜田川橋)(加美町) 2009.05.24, 13:43 - 14:06 |
Part XIV: | 国道347号 中羽前街道(田川橋〜高川橋〜長沖橋?)(加美町/大崎市) 2009.05.24, 14:06 - 14:35 |
Part XV: | 国道347号(〜渋井川橋〜城西交差点)〜古川駅(大崎市) 2009.05.24, 14:37 - (15:02) 16:05 |
追加: | 採集したサンプルの観察(千代田区) 2009.05.25-05.29 |
先週の土日は全国的に天候不順のためどこにも出かけられなかった。
今週は土曜日は晴れたものの,当方の準備が間に合わず,日曜日しか出かけるチャンスがなかった。
しかし,またもや日曜日は曇り,時々雨の予報が出ていた。
今週も駄目かと思いつつ天気予報をよくよく見ると東北地方の一部では午後から晴れ間が広がるという。 そこで色々思案した挙句,宮城県にある荒沢湿原を訪れることにした。 荒沢湿原(標高 約290〜380m)はミズバショウで有名らしいが,それ以外の湿原の様子を想像させる情報が事前にほとんど入手できなかった。 また,降車駅である古川駅から湿原まではかなり遠い(30km弱,タクシーで約50分)。 なので,果たして訪れる価値のある場所かこれまで判断がつかなかった。 とはいえ,先週は採集に出なかったし,今週も荒沢湿原以外に適当な候補地がなかった(注1)こともあり, 今回は思い切って訪れてみることにした。 結果は,天気は予報以上,現地にある沼は,人造の溜池ではなく自然の沼(注2)で非常に素晴らしかった。 ただし,採集されたサンプルにいる原生生物(種数)はそれほど多くはなかった。 とくに高地の湿原に多く見られる大形の鼓藻類がまったく見られなかった。 同じく一般の湿原に特徴的に見られるネベラ(有殻アメーバ類)もごくわずかでほとんど観察できなかった。 これはたまたまなのか,あるいは,この近辺の湿地が誕生したのがそれほど古くはないことを示しているのか, のいずれかであろう(注3)。 注1:椹池なども候補に上がったが,途中の電車が混雑するらしいので躊躇してしまった。 注2:前回(2009.5.10)訪れた 山形県 県民の森では, 県の天然記念物に指定されている 琵琶沼を除いて, すべて人造の溜池で原生生物相は貧弱そのものだった。 ただし,この荒沢湿原の沼地も現在は自然の状態が保たれているが,以前からそうだったかは不明。 周囲には耕作地が広がっているので,もしかすると遠い昔は人為が及んでいた可能性も否定できない。 とくに一番大きな田谷地沼は,現地にある古い案内図では「溜池」となっている。 元からあった沼地を溜池に利用したのか,それとも人手によって新たに切り開かれた池かは不明だが, 溜池として利用されてきたことは間違いないようだ。 注3:この荒沢湿原近辺の地形は,3〜4万年前から始まった巨大な地滑りによって出来たらしい。 湿原(ないし湖沼群)がいつ頃形成されたかは定かではないが,地滑りが止んだ後にできたはずだ。 とすれば,前回たくさんの原生生物が観察できた琵琶沼(前出)が5万年以上の歴史があるのに比べると, できてからそれほど時間が経っていない可能性がある。 それが原生生物相にも反映しているのかも知れない。 とはいえ,種数はそれほどではないものの,ここには他では希な微生物(棘が羽のように伸びたイタチムシ等) が結構な数,観察された。 |