上田谷地入口(加美町),10:42
既述したように,この時までサギ沼はこの近くにあると勘違いしていた。
近くにある各種案内板,サギ沼はここではなかった(加美町),10:42-10:43
1枚目:「水源かん養・土砂流出防備 保安林」(南北逆)。
これによると,町道滝庭線はかつては「荒沢林道」と呼ばれていたようだ。
また,現在,田谷地沼と呼ばれている場所には「溜池」と書かれている。
さらに,図の下には「ブドー沢」の名前もあった。
この図からすると,現在,鹿の又川(地図だと鹿又川)と呼ばれている川の上流部が「ブドー沢」と呼ばれていた(いる?)ようだ。
2枚目:「水源かん養・土砂流出防備・保健 保安林,設置昭和62年度 宮城県」。
今度は左が北。ここには現在,遊歩道(散策道)が設置されている区域が保安林(小野田町字鹿原田谷地)として描かれている。
3枚目:駐車スペースを挟んで反対側にある「荒沢湿原,自然観察案内板」(注1)。
左下が北。
既述したが,ここでタクシーを降りた際,この案内図の前に人がいたため,近付いて撮影できなかった。
今度は人がいないので,近付いて案内図を撮影するとともに,サギ沼の位置を確認しようとしたところ・・・。
ここでやっと勘違いをしていたことに気づいた(注2)。
注1:見た目でもわかるが,この図は比較的最近描き直されたようだ。
というのは,ネットにある案内図だと,この入口から入った先にある「観察デッキ」は行き止まりになっていて,
替りに入口近くから左(東)へ続く,湿地の北縁を通る遊歩道(散策道)が描いてあるからだ。
しかし,現在は,そこは通行止め(後出)になっていて,替りに,この図にあるように,
観察デッキの先にも遊歩道が続いていた。
2004年に撮影された案内図を見ると,この湿地の北縁を通る遊歩道はまだ通行止めになっていない。
よって比較的最近,通行止めになったようだ。
注2:この案内図にはないが,国土地理院の地図だと,
図中の「↑大滝川」へ向う道の西隣(画面右)にも小さな沼が描いてある。
どうやらその沼とサギ沼の位置を混同してしまったようだ。
町道滝庭線をふたたび西南西へ(加美町),10:44
間違いに気づき,サギ沼を目指して再度,町道滝庭線を西へ向う。
道路脇にサギ沼が見えた(加美町),10:46
1〜3枚目:パノラマ撮影。
左に注意しつつ,ゆるい坂を上がっていくと,林道 葡萄沢線の分岐手前に沼があった。
サギ沼の西側にある湿地へ(加美町),10:47
1〜3枚目:沼の西側は湿地になっている。まずはそこへ降りてみることにした。
サギ沼の西側には広い湿地が続いていた(加美町),10:48-10:49
1〜4枚目:湿地へ降りると,そこは一面の
ミツガシワ(Menyanthes trifoliata),と
後から伸びてきたと思われる葦?の群生地だった。
サギ沼西側の湿地,ここでもミツガワシワが群生(加美町),10:49-10:51
ミツガシワ(Menyanthes trifoliata)が生えている場所は,
枯草の下に水があった。湿地の中心には近付けないので,水辺の際でミツガシワの花と実を撮影。
花はごくわずかでほとんどは実に変わっていた(3枚目)。
ここは日当たりがよさそうなので,他よりも開花が早いのかも知れない。
もう少し早く来れば,一面,白いミツガシワの花が咲き乱れていたことだろう。
4〜6枚目:同じ株に花弁が5つの花と6つの花が付いていた。
これは
よくあること。
サギ沼西側の湿地(加美町),10:51
ミツガシワ(Menyanthes trifoliata)の近くで
採集(サギ沼西岸の湿地)。
観察された生物:
クアドルレラ(Quadrulella symmetrica),
ヒスチオバランティウム(Histiobalantium natans),
オフィオキチウム(Ophiocytium gracillimum,
ヒザオリ(Mougeotia),
アオミドロ(Spirogyra),
ミカヅキモ(
Closterium baillyanum,
C. kuetzingii,
C. macilentum v. japonicum,
C. ralfsii,
C. striolatum,
Closterium sp.),
ツヅミモ(
Cosmarium pachydermum),
ユレモ(Oscillatoria),
ケンミジンコ,
ワムシ,
イタチムシ,
ここからはサギ沼へは近付けなかった(加美町),10:53
1〜3枚目:沼の岸辺でも採集しようとして,沼に近付こうとしたが,途中乾いた草地がなかったため,
湿地の縁を通って近付くことは無理だった。
そこでいったん道路へ上がることにした。その前に沼方向をパノラマ撮影。
対岸には写真撮影をしているらしい人影が写っている(2枚目)。
サギ沼西側の湿地(加美町),10:53
1〜3枚目:元来た道を辿るため,180度向きを変えた。
今度は沼側から湿地をパノラマ撮影。
道路に戻る(加美町),10:54
途中で斜面を上がって道路に戻ったが,その斜面には
カキドオシ(Glechoma hederacea var. grandis)と
ヒメオドリコソウ(Lamium purpureum)が花を付けていた。
ヒメオドリコソウがまだ咲いているのには少々驚いた。
林道 葡萄沢線を右に見て町道滝庭線をそのまま進む,ここから先は未舗装(加美町),10:55
サギ沼の東側へ向う前に,町道滝庭線の向いにも湿地があるはずなので,
町道滝庭線を少し先へ進んでみることにした。
ここから先は町道滝庭線も未舗装。
近くに「小野田町平成記念の森」の看板があった(加美町),10:55
「植栽年度 平成2年度,樹種 ぶな,
植栽面積 190ha,
所在地 小野田町字鹿原荒沢1-3,
事業名 いこいの森等整備事業」とある。
「小野田町 いこいの森」で検索したが何もヒットしない。
Part IV: | サギ沼近くの小湿原〜サギ沼〜上田谷地 2009.05.24, 10:56 - 11:12 |