新潟駅～鶴岡駅～羽黒山山頂～月山八合目駐車場～弥陀ヶ原～旧参道沿いの湿原～月山八合目駐車場～鶴岡駅～新潟駅　（15:01 - 16:51; 06:04 - 18:12）

Part 0a:	移動日（１）；大宮駅～新潟駅～坂町駅（さいたま市／新潟市／／村上市） 2017.08.27, 13:06 - 15:38
Part 0b:	移動日（２）；坂町駅～府屋駅～あつみ温泉駅（村上市／鶴岡市） 2017.08.27, 15:40 - 16:30
Part 0c:	移動日（３）；～鶴岡駅（鶴岡市） 2017.08.27, 16:33 - 16:51
Part I:	バスで移動（エスモールバスターミナル～ゆぽか～）（鶴岡市） 2017.07.28, 05:32 - 06:27
Part II:	バスで移動（～いでは文化記念館～羽黒山山頂）（鶴岡市） 2017.07.28, 06:32 - 06:58
Part III:	バスで移動（羽黒山山頂～一合目～六合目 平清水～月山橋）（鶴岡市／庄内町） 2017.07.28, 06:58 - 07:42
Part IV:	～月山八合目駐車場～弥陀ヶ原へ（庄内町／鶴岡市） 2017.07.28, 07:49 - 08:03　コミネカエデ， ヤマハハコ，ミヤマアキノキリンソウ，ウゴアザミ？，ニッコウキスゲ，ハクサンフウロ，ヤハズハンノキ， シロバナトウウチソウ，ネジバナ
Part V:	弥陀ヶ原１（木道分岐～北側の斜面を上がる）（鶴岡市） 2017.07.28, 08:03 - 08:17　ハクサンフウロ， コバギボウシ，シロバナトウウチソウ，コバイケイソウ，？？，ミヤマホタルイ， イワイチョウ，ウメバチソウ，モウセンゴケ
Part VI:	弥陀ヶ原２（御田原参篭所～北側の木道を東へ）（鶴岡市／庄内町） 2017.07.28, 08:18 - 08:28　ニッコウキスゲ， ウゴアザミ？，オヤマリンドウ，コミネカエデ，？？，？？
Part VII:	弥陀ヶ原３（北側の木道を東へ-1）（庄内町） 2017.07.28, 08:29 - 08:41　コバギボウシ， ニッコウキスゲ，ミヤマアキノキリンソウ
Part VIII:	弥陀ヶ原４（北側の木道を東へ-２）（庄内町） 2017.07.28, 08:42 - 08:48　ミヤマホタルイ， ミタケスゲ，モウセンゴケ，ウメバチソウ，シロバナトウウチソウ，イワショウブ，ミヤマホタルイ， イワイチョウ，オヤマリンドウ，シロヨメナ，ナナカマド，ヒメギス
Part IX:	弥陀ヶ原５（北側の木道東端へ）（庄内町） 2017.07.28, 08:49 - 08:58　アキアカネ， ニッコウキスゲ，エゾシオガマ，ミツガシワ，イワショウブ，ウメバチソウ，モウセンゴケ， シロバナトウウチソウ，？？
Part X:	弥陀ヶ原６（北側の木道東端）（庄内町） 2017.07.28, 08:58 - 09:07　イワショウブ， ミヤマホタルイ，ヒョウモンエダシャク，オゼコウホネ，ミズバショウ，イワイチョウ， ？？，アメイロアリ？，？？
Part XI:	弥陀ヶ原７（東側の木道を南へ）（庄内町） 2017.07.28, 09:08 - 09:20　アメイロアリ？， コバギボウシ，？？，ホソバウキミクリ
Part XII:	弥陀ヶ原８（南側の木道を西へ-1）（庄内町） 2017.07.28, 09:21 - 09:32　ミヤマリンドウ， キンコウカ，ルリボシヤンマ，ミカヅキグサ？，ミツガシワ
Part XIII:	弥陀ヶ原９（南側の木道を西へ-2）（庄内町） 2017.07.28, 09:33 - 09:44　ミヤマホタルイ， イワイチョウ，ノリウツギ，？？
Part XIV:	弥陀ヶ原１０（西側の木道を北へ）（庄内町／鶴岡市） 2017.07.28, 09:44 - 10:03　ミネカエデ， ハクサンシャクナゲ
Part XV:	八合目駐車場～旧参道沿いの湿原（鶴岡市／庄内町） 2017.07.28, 10:04 - 10:29　ウツボグサ？， ウメバチソウ，？？，ムシカリ，？？，シシガシラ，？？，ゼンマイ，？？，マイヅルソウ
Part XVI:	旧参道沿いの湿原（１）（庄内町） 2017.07.28, 10:30 - 10:49　ニッコウキスゲ， ミヤマホタルイ，クロサンショウウオ，アキアカネ，？？
Part XVII:	旧参道沿いの湿原（２）（庄内町） 2017.07.28, 10:49 - 11:02　？？， ウメバチソウ，ミヤマリンドウ，ニッコウキスゲ
Part XVIII:	旧参道沿いの湿原（３）（庄内町） 2017.07.28, 11:03 - 11:35　モウセンゴケ，？？
Part XIX:	月山八合目駐車場（庄内町／鶴岡市） 2017.07.28, 11:44 - 12:45　イワイチョウ， アキアカネ
Part XX:	八合目駐車場～鶴岡駅～新潟駅（鶴岡市／／新潟市） 2017.07.28, 12:54 - 18:12
追加:	採集したサンプルの観察（千代田区） 2017.07.29-09.17










４年ぶりに 月山 弥陀ヶ原 （と，近くにある 旧参道沿いの無名湿原）を訪れた。 弥陀ヶ原を訪れたのは今回で８回目（ 2005.07.10, 2006.08.03, 2009.08.26, 2010.08.28, 2011.07.18, 2012.08.22, 2013.08.22, 2017.08.28）だ。 また，前回（2017.07.09 ）の採集から1ヵ月半以上経ってしまったが，これは以下の理由による。 １）今年は７月下旬に通信教育部の夏期スクーリングを担当したため，７月後半は採集に出る余力がなかった。 ２）一方，８月に入ってからは全国的に天候不順が続いているのに加え， 現在行っている S. pyriformis の研究 が佳境を迎えつつあり，連日培養の世話をしなければならない状態が続いている。 そのため，採集に出るのが時間的・体力的にかなりきつくなっているためだ。 しかし，月山弥陀ヶ原では，まだ導電率・pHの測定を行っていないので是非とも訪れたい，と考えていた。 そのためには今回が今年最後の機会になるのだ。というのは・・・ 鶴岡駅と月山八合目の間を往復する路線バスは 7/1～8/31 間は毎日運行するが， ９月に入ると限られた期間しか運行しなくなる（10/1が最後）ので旅程を組みづらくなる。 そして，月山を訪れるには日帰りは無理なのでどうしても一泊二日は必要になる。 その意味でも旅程を組みやすいこの時期（大学の夏休み期間）に行きたかった。 今回は，土日の天候が久しぶりに良いという予報が出ていたので，天候的には 土曜日に出発するのがベストだったが，土曜日は体力的・時間的に無理があった。 一方，月曜日の月山周辺の天気予報は「晴れのち曇り」であまり良くなかったのだが雨が降る恐れはなかった。 なにより，この日（8/28）は，以前（ 2010.08.28 ）の経験からすると，出羽三山神社の「秋の峰入り」で月山登拝が行われる可能性が あるので（実際そうだった），できればまたその修験者の姿を見てみたかった。 ということで土日ではなく日月の採集にした。 土日の場合，土曜日は駅前のホテルが満室になっている恐れがあるし，日曜日に月山に行くとなると途中の移動 だけでなく，弥陀ヶ原も混雑する可能性が高い。日月なら，日曜日のホテルは空いているはずだし，混雑も避けられる。 というのも土日ではなく日月を選んだ理由だ。 結果，天気はほぼ予報通り空一面雲で覆われていたので，あまり良い写真は撮れなかった。 とはいえ，月山周辺は薄雲だったので，日射しはほとんど無いものの，それなりの明るさはあり，それなりの写真が撮れた。 また，上記のように，修験者たちの月山登拝の様子も見れた。 私が八合目駐車場に着いた時点ではまだ修験者たちはいなかったが， 湿原の東～南を移動している際，西にある中宮（御田原神社＆御田原参篭所）まで上がってきた修験者たちが吹き鳴らす螺貝の音や， 中宮にある御田原神社で行う読経の音が遠くから聞こえてきた。 それらの音を聞きながら，広々した湿原を探索するのはなんともよい心持ちだった。 しかし，予想外の事態にも遭遇した。 １）行方不明者の捜索が行われていた。 バスが八合目駐車場に着くと，なぜかパトカーが２，３台停まっていた。 最初は何なのかわからなかったが，弥陀ヶ原から戻ると，さらに台数が増えていた。 そして，その後，旧参道沿いの湿原を訪れてからレストハウスで昼食をとったのだが， その頃には消防署の車も来ていた。警察官や消防のレスキュー隊員らしき人が集まって何やら相談をしていた。 どうやら，前日（08/27），月山に登った男性（75才）が行方不明になっているらしい。 前日も捜索を行ったが発見できず，妻と思われる女性もいて警察官らと相談をしていた。 復路のバスが来て，乗車して発車を待っていると，防災ヘリ（山形県消防防災ヘリ，もがみ）もやってきた。 八合目駐車場の上を一度旋回した後，月山山頂へ向って，ゆっくりと移動していった。 上空から行方不明者を捜索しながら飛んでいたのだろう。 帰宅後，「月山　行方不明」で検索すると，08/28も発見できず，29日も朝から捜索をする，という記事があった。 →　翌日（08/29）の午後，再度検索すると，この男性は29日の午前8時20分頃，無事救出されたそうだ。 山頂からの下山道を間違え，途中で動けなくなったらしい。 ２）私自身も危うく遭難しかけた？薮漕ぎはやはり危険。 上記のように，前回，前々回同様，今回も弥陀ヶ原を訪れた後， 旧参道沿いにある無名湿原 （南側と北側にある。今回は旧参道の北側を訪れた。こちらは２度目になる）を訪れたのだが，その際，薮漕ぎに失敗してしまった。 旧参道（注１）から笹薮に入ると，その奥に広々した湿原がある。既述したように，ここは 前回（2013.08.22） も訪れているのだが，今回は湿原には到達できたものの， 同じ場所から薮漕ぎ（主に笹薮）をして旧参道に戻ろうとしたところ，どこをどう間違ったのか，どうやっても元に戻れなくなってしまった。 距離的にはわずかなのだが，あまりに笹が多過ぎて意図した方向に進めないのだ （笹丈が高いので，いったん笹薮に入ってしまうと，周囲が見渡せなくなる，注２）。 何度も笹薮の中を行ったり来たりしている間に，次第に体力を消耗してしまった。 このままだと怪我をしそうだし，疲労困憊して動けなくなって遭難？しては大変なので， 近くにある車道へ降りることにした（旧参道に戻るよりも車道へ降りた方が近いのだ）。 笹薮から車道までは，斜面があり，その先に２mほどの高さのコンクリート壁がある。 斜面の部分が一番危険だったが，周囲の草木につかまりながらなんとか斜面を降り， 最後にコンクリート壁を滑り降りて，無事脱出することができた。 注１： 今回は弥陀ヶ原を訪れている際にもやや不思議に思うことがあった。 それは，これまで御田原参篭所の手前にある旧参道の合流点にあった道標が消えていたことだ。 旧参道はしっかり残っているし，比較的最近，人が通った跡もあるのだが，案内板が無くなっていたのだ。 上記のように，弥陀ヶ原を訪れた後，従来通り，車道側にある旧参道の入口から入ったが， これまでは入口の脇に旧参道であることを示す案内板があったのだが，それも消えていた。 どうやら旧参道のメンテナンスは，この４年間ほとんど行われていないようだ。 注２：参道から笹薮に分け入った際，ちょっと油断をしたことも災いしたようだ。 前回から４年経っているものの，旧参道の様子はさほど変わっていないように見えた。 しかし，記憶が薄れたせいか，前回笹薮に進入した位置がどうもハッキリしない（４年の間に草木が成長してかつての進入口が消えてしまった 可能性がある）。 替りに，前回とはあきらかに違う位置にわずかだが人が進入した痕跡があり，途中まで続いていた。 行く手を遮る太めの木の枝をノコギリで切り落とした跡もあったので，これなら，と安心して進み，難なく湿原に到達できたのだが，，。 湿原を探索した後，同じ場所から旧参道へ戻ろうとしたが，入る方向がわずかにずれてしまったらしく，すぐに現れるはずの旧参道が いっこうに現れなかった。笹の量があまりに多いので，引き返すこともままならず，笹薮の中を何度もいったりきたりしてしまった。 次第に疲労がたまっていった。一時はこれはヤバイ！と思ったほどだ。 近くにある車道を通る車の音も聞こえるというのに，どうやっても笹薮を抜けられないのだ。 このままだと笹薮の中で動けなくなってしまうかも知れない。とにかく怪我だけは避けなければならない。 結局，やや背の低い笹の側に近付くと，上記の車道沿いのコンクリート壁近くに出た。 もはやふたたび旧参道へ戻る気力がなかったので，このまま車道へ降りることにした （あらかじめコンクリート壁の高さはそれほどないことは確認していたので，降りるのに問題ないことはわかっていた）。 上記のように， 周囲の草木につかまりながらコンクリート壁の手前まで降り，そこから壁の角に手をかけてぶら下がり，足先から路面（実際は際の側溝） までの距離が数十cmしかないことを確認してからすべり降りた。 なお，この直前，下から上がってきた一台の車があり，コンクリート壁の上にいる私の姿を見て停車した。 「山頂から降りてきたんですか？」下から声をかけてきた。 どうやら私の姿を見て，現在，行方不明中の男性かと思ったようだ。 制服は着ていないので，捜索に参加するために上がってきた地元の人だったのだろう。 私が「いやすぐそこの旧参道から入った。薮が濃いので旧参道に戻れなくなった」と答えると， そのまま八合目駐車場方向へ去っていった，のだった。やれやれ。 今回の測定，および，観察結果 　測定場所　 　標高 m　 　測定時刻　 　EC　 　℃　 　pH　 　S.py　 弥陀ヶ原-01 1420 08:11 14 18.6 5.54 □ 弥陀ヶ原-02 1420 08:15 17 18.6 4.20 □ 弥陀ヶ原-03 1440 08:27 9 18.4 4.41 □ 弥陀ヶ原-04 1443 08:35 9 18.0 4.68 □ 弥陀ヶ原-05 1446 08:40 7 19.1 4.30 □ 弥陀ヶ原-06 1438 08:55 10 20.5 3.91 □ 弥陀ヶ原-07 1439 09:00 12 19.3 4.18 □ 弥陀ヶ原-08 1447 09:17 10 19.1 4.17 □ 弥陀ヶ原-09 1461 09:26 11 17.7 4.20 □ 弥陀ヶ原-10 1462 09:33 8 18.7 4.78 □ 弥陀ヶ原 1463 09:36 9 18.4 4.67 □ 弥陀ヶ原-11 1454 09:49 14 20.0 4.17 □ 弥陀ヶ原 1457 09:52 11 18.8 4.03 □ 旧参道北側-01 1395 10:37 12 21.8 3.86 □ 旧参道北側-02 1394 10:43 13 21.3 4.55 □ 旧参道北側-03 1387 10:46 12 22.5 4.39 □ 旧参道北側-04 1395 10:55 15 23.4 4.23 □ 旧参道北側-05 1395 11:04 12 23.7 4.15 □ 旧参道北側 1390 11:07 13 21.9 4.45 □ xxxxxx xxx xx:xx xxx xxx xxx □ 上表の説明： 傾斜地にある池塘は，導電率が若干，高めになっている。 弥陀ヶ原-01，弥陀ヶ原-02，弥陀ヶ原-11は，弥陀ヶ原の周辺部の傾斜地にある。 また，旧参道北側の湿原は全体が傾斜している。 そのため，これらの傾斜地にある池塘は，すべて導電率が 10 μS/cm を越えている。 これに対し，弥陀ヶ原の中央部は平坦で，ここにあるほとんどの池塘の導電率は 10 μS/cm か，それ以下になっている。 この原因は，傾斜地では，湿原にしみ込んだ雨水が，泥炭層を流れ下る際に，電解質が溶け込み， これが途中にある池塘に加わることで導電率が上昇するものと推察される。