HOME | 研究資料館 | 地域検索 | 採集の記録 | 2017 . 07 . 28 | お知らせ

2017.08.28, Part XVIII

旧参道沿いの湿原(3)

月山 旧参道沿いの湿原, 湿原の南側(旧参道側)にある踏跡を辿って戻る(庄内町),11:03
細い踏跡沿いにある小さな池塘。

月山 旧参道沿いの湿原, 湿原の南側(旧参道側)にある踏跡を辿って戻る(庄内町),11:04-11:05
1枚目:ここで 採集(旧参道北側に点在する池塘-05)
2枚目:導電率は 12 μS/cm(23.7℃)。
3枚目:pH は 4.15。
4枚目:航空写真で現在地を確認。
既述しているように,GPSのポインタは北(画面上)にずれている(緯度経度はGPSの方が正しいはず,画像がやや南にずれている)。 ポイントを下にずらすと実際の現在地になる。この池塘もしっかり写っている。

細い踏跡沿いにある小さな池塘(庄内町),11:05
池塘の周囲は モウセンゴケDrosera rotundifolia,モウセンゴケ科 モウセンゴケ属) で囲まれている。

灌木の脇を通過(庄内町),11:06
2枚目:この近くに細長い楕円形の池塘がある。

灌木の脇にある細長い楕円形の池塘(庄内町),11:07-11:08
1枚目:これがその池塘。踏跡はその縁すれすれのところを通っている。
2枚目:導電率は 13 μS/cm(21.9℃)。
3枚目:pH は 4.45。
前回,ここの水底は一面, カワモヅク(Batrachospermum) で覆われていた。 しかし,この画像を見るかぎりカワモヅクはごくわずか。 随分減ってしまった。


2013年08月の様子(2013.08.22,10:10:38撮影)。

すぐ先,踏跡沿いに四角い板がある(庄内町),11:08
板には「保安林内で立木竹の伐採,損傷,放牧,下草,落葉,落枝の採取,土石樹根の採掘,開墾, その他土地の形質を変更する行為をすると罰せられます。」 と書かれている。
前回(4年前)は文字がハッキリ読めたが,今回はだいぶかすれている。 近々読めなくなるだろう。


2013年08月の様子(2013.08.22,10:38-10:39撮影)。

近くにある小さな池塘(庄内町),11:08
前回はここでも採集したが,今回はパス。

旧参道近くの笹薮に近付いた(庄内町),11:09
1枚目:前回(下段)はここで踏跡がハッキリしたY字路になっていた。 しかし,今回は草丈がより高くなっていたためにY字路がハッキリしない。
それもあってどこから笹薮に進入すべきかしばし悩んだ。 なにしろ前回は4年前のことだし,今回,往路で進入した位置は前回と違っていた(と思っていた)ので, どこが一番よいかかなり悩んだ。


2013年08月の様子(2013.08.22,10:41撮影)。

Y字路を少し過ぎたところ(庄内町),11:09
たしか往路はこの辺から出て来た,ように思うのだが,,。

Y字路まで戻ってその先にある灌木地帯を撮影(庄内町),11:10
1枚目:前回はこの近くから出て来たように思うのだが,,。 2枚目:少し進入

結局,往路で出て来た(と思われる)位置から笹薮に入ることに決めた(庄内町),11:11

笹薮の中でもがく(庄内町),11:11, 11:16, 11:19, 11:19
薮に入るとすぐに密生した笹をかき分けて進むことになった。
しかし,往路と同じルートを辿れれば,そろそろ旧参道に出るはずなのだが,何故かそうならない。 一時,前方に旧参道らしき場所がチラチラ見えたのだが,目の前に灌木が前後左右に太い枝を伸ばしているので, 進もうとしても進めなかった。
やむなく,左右に迂回しようとしたが,直前で迂回しようとしてもそこにも灌木や笹が密生しているために, 少し戻るしかなかった。 が,後ろを振り向くと,今薮漕ぎしたばかりの笹が,すでに立ち上がって行手を遮っている。 元に戻ろうにも,どちらへ進むべきかがわからなくなっていた。 結局,少し戻っては向きを変えてふたたび旧参道(があると思われる)方向へ進もうとするが,また進めなくなる, という繰り返しを何度かしてしまった。
足下は笹だらけで地面が見えないが,場所によっては急に窪んだ場所もあって,笹薮の中で倒れそうになったこともあった。
4枚目の画像はたしか意識して撮影したと思うが,他は無意識のうちにカメラをスイッチを押してしまったものだ。 これら以外にもたくさんの画像が記録されていたが,大半は後で削除した。

笹薮の中でもがく(庄内町),11:22
これらの画像も,笹薮の中でもがくうちに無意識にシャッターを押してしまったものだ。足下だけが写っている。

笹薮の中でもがく(庄内町),11:23
枯れた笹の上に新しい笹が成長して積み重なっているので,地面はまったく見えない。
後で思ったのだが,4年前はこれほど笹は密生していなかったはずだ。 また,灌木は4年もあれば相当成長するし,枝も増えて長く伸びる。 さらに,今回の往路では,あきらかに人が通った跡を辿ったので(途中からハッキリしなくなったが), その周辺だけは笹が少なめで通りやすかったのだろう。 しかし,復路では,同じ場所を通って旧参道に戻ろうとしたのだが, わずかにそれてしまったことで,4年前より密生した笹薮に足を踏み入れてしまった,と思われる。

笹薮の中でもがく(庄内町),11:27

背丈の低い笹薮に出た(庄内町),11:27
密生した背の高い笹薮の中を右へ右へと移動していると,急に背の低い笹薮が現れた。 前方からは車のエンジン音もときおり聞こえる。 月山道路沿いの薮に出たようだ。 ここを左へ進めば,旧参道の入口へ辿りつけるはずだが,,。

少し進むと灌木が混じる笹薮となった(庄内町),11:28, 11:29, 11:31
1枚目:これだと進むのが大変だ。
2枚目:現在地を確認。
3枚目:2分ほど進んでみたが,ほんのわずかしか進めない。 普通に歩ければすぐに旧参道の入口にたどり着けるはずだが,これ以上進むのは無理だ。

ふたたび笹薮の中でもがく(庄内町),11:31-11:32
1,2枚目:これらも無意識にシャッターを押して撮影された画像だ。
3枚目:これは意識して撮影した。足下の様子。

コンクリート壁の手前にある斜面を下る(庄内町),11:33
結局,これ以上薮漕ぎをするのは危険と判断(すでに20分以上笹薮の中を彷徨ってしまった)。 同じく多少危険ではあるが,道路沿いのコンクリート壁を滑り降りることにした。 コンクリート壁はまだよいのだが,その途中にある急斜面は表面が砂利で覆われているので,滑ったら大変だ。 4,5m下の道路に転落してしまうからだ。 ということで,周囲にある笹や灌木で身体を支えながら慎重に斜面を降りた。
その途中でパチリ。 イタドリFallopia japonica,タデ科 ソバカズラ属 or イタドリ属) ?

コンクリート壁の上から2,3m下にある車道の路面を撮影(鶴岡市羽黒町/庄内町),11:34
壁面と路面の間には,わずかだが側溝がある。 この直後だったと思うが,既述したように,下から上がってきた車があった。 コンクリート壁の上にいる私の姿に気づいたらしく,少し先で止った。 たしか,二人の男性だったと思うが,私に向って「山頂から降りてきたのですか?」と声をかけてきた。
「??」なんでそのような質問をしたのかわからなかったが (この時は,まだ月山で行方不明者が出て捜索が行われていることは知らなかった), 「いや,すぐそこの旧参道から入ったが,薮が濃過ぎて元に戻れなくなった。のでここから道路に降りるところ」と話すと, そのまま八合目駐車場方向へ向っていった。
後でわかったが,遭難者の捜索には,警察や消防以外に,地元の人たちも加わったというニュース記事があった。 おそらくその人達だろう。

胸ポケットに入れていたピペットが知らないうちに折れていた(鶴岡市羽黒町/庄内町),11:35
車が立ち去った後,コンクリート壁の縁に両手をかけて壁にぶら下がった。 足先から側溝の底までは30〜40cmほどあったが,これなら問題なく降りられると判断して滑り降りた。
おそらくその際だと思うが,それまで胸ポケットに入れておいたコマゴメピペットの先端が折れてしまった。 若干やばかった。折れた先端が身体に刺さったら大変だった。

コンクリート壁を滑り降りた直後(鶴岡市羽黒町/庄内町),11:35
1枚目:路面に立って,降りてきた方向を撮影。 一番上が道路沿いの笹薮だ。 そこから手前のコンクリート壁まではやや急な斜面で,高さは4,5mある。 砂利が多く滑りやすいので,降りる際にはかなり緊張した。
2枚目:同じ位置で八合目駐車場方向を撮影。


2013年08月の様子(2013.08.22,09:44-09:45撮影)。
疲労困憊していて,周囲の様子を撮影する余裕がなかったので,前回撮影したものを示しておく。

Part XIX: 月山八合目駐車場
2017.08.28, 11:44 - 12:45