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2013.06.16, Part V

いろは沼(北端〜南端)

いろは沼,入口からの眺め(上山市),12:48
湿原に入ってまず驚いたのは,これまでになく水が無かったことだ。 例年8月頃は水位が下がってこの辺(北側)の池塘は一部干上がってしまうが, この季節(6月,7月)は池塘にはたっぷりと水があった。 しかし,今回は,これまでで一番水が少なかった 2009年2010年 の8月よりもさらに水位が下がっていた。 後出するように湿原の北〜中央付近の池塘はことごとく干上がっていた。 唯一水が残っていたのは1枚目の奥にある一番大きな池塘だけ。 これもかなり水位が下がっている。このままいくと夏には干上がってしまうだろう。
今年は全国的に雨が少ない。今年に入ってこれまでに訪れた湿原・沼の多く(大峰沼,琵琶沼など)は水位が極端に下がっていた。 干上がっている場所も多い(古沼など)。


2012年08月の様子(2012.08.21,11:42撮影)。

2012年06月の様子(2012.06.11,11:45撮影)。

2011年10月の様子(2011.10.13,10:59-11:00撮影)。

2011年06月の様子(2011.06.04,10:47撮影)。

2010年08月(2010.08.27,11:45撮影)の様子。 入口右の池塘はほぼ干上がっていた。

2010年07月(2010.07.10,10:54撮影)の様子。

2009年08月(2009.08.25,11:44-11:45撮影)の様子。 入口右の池塘はほぼ干上がっていた。
#この時は前方に人が座っていてパノラマ撮影できなかった。

2008年07月(2008.07.13,10:51-10:52撮影)の様子。

2006年08月(2006.08.02,11:00撮影)の様子。

入口右の池塘は完全に干上がっていた(上山市),12:48
これでは採集できない。

いろは沼,木道沿いの縦長の池塘(上山市),12:49
ここも完全に干上がっていた。 2009年2010年 の08月に訪れた際でも,手前半分が干上がっていたものの南側には水があったのだが・・・。 今すでにこの状態では夏にはどうなってしまうのだろう?


2012年06月の様子(2012.06.11,11:51撮影)。
本来,この時期にはこうなっていなければならない。

いろは沼(上山市),12:49
1枚目:池塘に水はないが,植物の開花は例年通りのようだ。 ワタスゲEriophorum vaginatum,カヤツリグサ科 ワタスゲ属 ) の果穂は結構多い。 昨日は小雨が降ったせいだろうが,綿毛が皆濡れた髪の毛のようにうなだれていた。 2枚目:わずかだが タテヤマリンドウGentiana thunbergii var. minor,リンドウ科 リンドウ属) も咲いていた。

いろは沼,木道沿いの縦長の池塘(上山市),12:50
1〜3枚目:先端(南端)が見えたところでパノラマ撮影。

いろは沼(上山市),12:50
雨に濡れた ワタスゲEriophorum vaginatum,カヤツリグサ科 ワタスゲ属 ) の果穂と干上がった池塘。 干上がった池塘の側でこういった状態にあるのを見るのはなんとなく異様というか,不思議な気持ちになる。

いろは沼,三角形の池塘(上山市),12:50
木道を挟んで,縦長の池塘の先端近くの向かいにある池塘。 ここもよく干上がるが,昨年8月は予想に反して水があった。しかし,干上がりやすいために原生生物はわずかだった。 今回は見事にひからびている。

いろは沼,縦長の池塘の先端とその斜め向いにある池塘(上山市),12:50-12:51
斜め向いにある池塘は他が干上がっても水が残っていることが多かったが,今回はわずかな水たまりを残してほぼ干上がっていた。


2012年08月の様子(2012.08.21,11:52撮影)。

2012年06月の様子(2012.06.11,11:53撮影)。

2010年08月(2010.08.27,11:47撮影)の様子。

いろは沼,縦長の池塘の斜め向いにある池塘(上山市),12:53
カップ付き指示棒を使ってなんとか採集しようとしたが,わずかに届かない。 ほんのわずかだけ採集できた (いろは沼-01)
観察された生物: テトラヒメナ(Tetrahymena), イカダモ(Scenedesmus ecornis), ミカヅキモ( Closterium pronumC. rostratum), ツヅミモ( Cosmarium contractum), ホシガタモ( Staurastrum sp.), Sphaerozosma granulata, ワムシ,

いろは沼,縦長の池塘を過ぎると大きく右へカーブする(上山市),12:54
1枚目:カーブの左側の池塘にだけ水が残っていた。遠すぎるので採集は無理。


2012年08月の様子(2012.08.21,11:57撮影)。

2012年06月の様子(2012.06.11,11:57撮影)。

2011年10月の様子(2011.10.13,11:10撮影)。

2011年06月の様子(2011.06.04,10:58撮影)。

2010年08月(2010.08.27,11:54撮影)の様子。
両側の池塘ともかなり水位が下がっているが,干上がってはいない。

いろは沼(上山市),12:55
木道の左側にある2つの池塘。木道近くはほぼ干上がっていた。
1枚目:奥の池塘には水が残っているが,ここも遠すぎる。

いろは沼,潅木地帯の手前で左にカーブしていく(上山市),12:55

2012年08月の様子(2012.08.21,12:00撮影)。

2012年06月の様子(2012.06.11,11:59撮影)。

2011年10月の様子(2011.10.13,11:13撮影)。

いろは沼,木道の右側にある2つ並んだ池塘(上山市),12:55
1枚目:ここも完全に干上がっていた。 2枚目:2012年08月の様子(2012.08.21,12:02撮影)。 3枚目:2012年06月の様子(2012.06.11,12:01撮影)。

いろは沼,左カーブの途中にある池塘(上山市),12:55
ここは水があるが,手前に潅木があり,木道から離れ過ぎている。 そのため,ここはこれまで一度も採集していない。今回もパス。

いろは沼,前方に休憩所が見えてくると,右に大きな池塘が現れる(上山市),12:56

2012年08月の様子(2012.08.21,12:05撮影)。

2012年06月の様子(2012.10.13,12:05撮影)。

2011年10月の様子(2011.10.13,11:14撮影)。

2010年08月の様子(2010.08.27,11:57撮影)。

いろは沼,休憩所脇の大きな池塘(上山市),12:56
これまでここで採集したサンプルにはあまり原生生物がいなかった。 そのため,前回はパスしてしまったが。。。 今回はそうも云っていられない。 なんとか採集してみることにした。

いろは沼,休憩所脇の大きな池塘(上山市),12:57
水があるとはいえ,水際がかなり引いているので,カップ付き指示棒が届かない。 ここもわずかに採集できただけ (いろは沼-02)。 いろは沼の採集はこれで終わり。今回はほとんど採集できなかったことになる。
観察された生物: 共生藻を持つラッパムシ(Stentor fuliginosus), スパチジウム(Spathidium muscicola), ステイニア(Steiniasphagnicola), ミドリゾウリムシ(Paramecium bursaria), 共生藻を持つプラチオフリア(Platyophrya similis), 小型繊毛虫数種, コウガイチリモ( Pleurotaenium nodosum), ミカヅキモ( Closterium dianaeC. gracileC. rostratum), ツヅミモ( Cosmarium contractumC. pseudarctoum), ホシガタモ( Staurastrum forficulatumS. tetracerum), イボマタモ( Euastrum ampullaceum), ハタヒモ(Netrium digitus),

休憩所脇を通って湿原の南端から外へ(上山市),13:01

蔵王岳・熊野岳へ向かう登山道に入る(上山市),13:03

Part VI: 地蔵岳・熊野岳登山道(途中まで)〜いろは沼北東の湿原へ
2013.06.16, 13:04 - 13:22