盛岡駅〜小岩井農場まきば園〜春子谷地の周辺をウロウロ〜小岩井農場まきば園〜盛岡駅 (10:01 - 16:47)
Part I: | 盛岡駅〜小岩井農場まきば園(盛岡市/雫石町) 2010.08.22, 10:01 - 10:46 |
Part II: | まきば園〜春子谷地脇の林道〜はるこ谷地口バス停(雫石町/滝沢村) 2010.08.22, 10:47 - 11:19 オオハンゴンソウ? |
Part III: | 県道278号 鵜飼滝沢線を東へ(滝沢村) 2010.08.22, 11:21 - 11:43 ツユクサ, ?? |
Part IV: | 県道278号沿いからは湿原に近付けない(滝沢村) 2010.08.22, 11:44 - 12:10 ?? |
Part V: | 県道278号からふたたび湿原脇の林道へ(滝沢村) 2010.08.22, 12:13 - 12:31 |
Part VI: | 湿原の西端を遠望しただけでむなしく帰る(滝沢村) 2010.08.22, 12:32 - 13:13 |
Part VII: | 小岩井農場まきば園へ戻る(滝沢村) 2010.08.22, 13:15 - 13:46 |
Part VIII: | 小岩井農場まきば園〜盛岡駅(雫石町/盛岡市) 2010.08.22, 13:47 - 16:47 オニヤンマ |
今回の費用対効果は最悪だった。
というのは岩手(小岩井農場の先)まで行って,結局何ひとつ採集できなかったからだ。 今回目指したのは小岩井農場の北にある春子谷地湿原。 ガイドブックにも紹介されていて,ネット上にはこの湿原に咲くミズバショウの画像がたくさんある。 さらに調べると,はっきり池塘といえるような場所はないものの,水路以外にもあちこちに水たまりがあり, そこにはミツガシワも育っているという。 ミツガシワが育っていれば,これまでの経験上,原生生物も豊富な可能性が高い。 また,ここの水源は北に聳える岩手山(ないしその手前の鞍掛山)の湧水で, 周囲には人家や畑・牧草地等があるものの湿原じたいは人の手が加わっていない,という情報もあった。 これは,これまででもっとも原生生物が多く観察されている 枯木沼湿原と条件がよく似ている。 ということで非常に有望な場所に思えた。 ただし,ネット上には湿原に到達するまでのルートを紹介したwebpagesがまったくない。 ここは自然環境保全地区に指定されていて,湿原への立入りが禁止されているらしい。 ルートを紹介したwebpagesがないのは,そのためだろうが, それでもミズバショウの写真がたくさんあるのだから,湿原の近くまでは行けるはずと期待した。 かつて訪れた 赤井谷地(注1) のように,湿原そのものは立入禁止でも周辺で採集できたこともある。 なので,行けばなんとかなるだろうと出かけてみたのだが・・・。 結果は最悪だった。湿原が予想通り立入禁止だったのは仕方がないとして, その周辺はすべて牧草地や人家(要するに私有地)で囲まれていて,採集できそうな場所がどこにもなかった。 それどころか,どこからも湿原を遠望することすらできなかった。 車道(県道278号 鵜飼滝沢線)からは岩手山は眺められるのだが,肝腎の湿原は, 手前にある牧草地や別荘地が邪魔してまったく眺めることができない。 わずかに湿原西端にある林道からほんの一部が遠望できただけだった。 ようするに,一般の人間には湿原の姿すら拝むことはできないのだった。 これでは,ここが本当に保存する価値のある湿原なのか,確認のしようがないではないか! それにも関わらず,途中の道筋には「春子谷地湿原植物群落」などと,いかにも訪問者を歓迎するかのような案内があちこちにあった。 実際,私が湿原西側の林道から立ち去る途中にも,これらの案内にしたがって若い男女を乗せた車が林道に入ってきた。 しかし,結局,どこにも見るべきものがないので,私と同様,すぐに去っていった。 これでは宝の持ち腐れ,というか,その価値を知るのは(立入りを許可された)研究者くらいで,一般にはまったく理解されないだろう。 保全地区ということで一般の立入りを禁止している湿原( 八島湿原など)はいくつかあるが, それでも遠くから眺めるくらいはできる。 道案内を出しておきながら,湿原の姿すらまともに眺めることができない,というのでは話しにならない(注2) 注1:赤井谷地は, 現在はすでに湿原とは呼べない状態になりつつある。 乾燥化が進みあちこちに潅木が生えているからだ。実質はたんなる草地でしかない。 湿原としての価値はもうない。 注2:今年3月(2010.3.14) に訪れた桶川市にある「川田谷の湿地」も実際行ってみると近付くことができなかった。 ただし,ここは湿地への案内がないことから,一般の人が立ち入れる場所として整備されていないことがわかるので, それなりに納得できる。 しかし,この「春子谷地湿原植物群落」は途中の道にその案内があるのだ。 にも関わらずその姿すら見ることができないというのは納得がいかない。 (私の場合,眺めるだけでは意味がないのだが,,) |