枯木沼湿原（または枯木沼，標高 1385m）は，栃木県北部の４市町，すなわち，日光市（旧藤原町），那須塩原市（旧塩原町）， 矢板市，塩谷町の接点にある高原山（鶏頂山，釈迦ヶ岳，等の山々からなる）の西の中腹にある。 周囲をスキー場（一部はすでに廃業）で囲まれており，危うい状態で自然が保たれている。 一方，湿原は登山道の一部にもなっていることから， 湿原内部には縦横に木道が敷設され，湿原を観察する上では都合が良い状態にある。 湿原に流入する水路はとくに無いが，東側の水底は地盤が露出している。 おそらく，そこから周囲に降った雨や雪解け水が地中を通って湧き出ていると思われる。 一方，湿原の南西端には水路があり，その先で沢を下っている。 他の原生生物が豊富な湿原や沼（）のように，泥炭層が厚く堆積しているようには見えないが， 多数の原生生物が生息していることからすると，ここの水辺はかなり長い間，安定して保たれてきたと推察される。 湿原じたいは，時とともにその姿形を変えながらも，常に水辺として存在し続けてきたのかも知れない。 2010.8.18現在，原生生物に関しては，ここがもっとも多様（観察された種数が多い）である。 とくに高地の湿原に特有の大型の有殻アメーバやツヅミモ類が豊富。 観察された原生生物名一覧（ 448 種） #月井栄三郎氏採集サンプルの観察： 2008.08.02， 2008.09.24， 2009.04.18， 2009.05.24， 2009.08.19， 2010.04.14， 2010.08.17，03 種追加（339 → 342 種）， 2010.10.25，21 種追加（342 → 363 種）， 2011.05.08，13 種追加（363 → 376 種）， 2011.07.13，03 種追加（376 → 379 種）， 2011.08.07，00 種追加（379 → 379 種）， 2011.09.11，11 種追加（379 → 390 種）， 2011.10.04，01 種追加（390 → 391 種）， 2012.05.23，18 種追加（391 → 409 種）， 2012.07.01，07 種追加（409 → 416 種）， 2012.08.19，08 種追加（416 → 424 種）， 2013.05.16，07 種追加（424 → 431 種）， 2014.08.24，07 種追加（431 → 438 種）， 2015.07.12，10 種追加（438 → 448 種），