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50 μm 100 μm 150 μm; x 400Contributors of these images
1 & 2; Phacus longicauda (エナガウチワヒゲムシ), 3-4; P. torta, 5; P. landekiensis,
6; P. pleuronectes, 7; P. curvicauda, 8; P. monilata or suecicus, 9; P. pyrum (x 640),
10; P. warszewiczii (x 640), 11; P. caudatus (x 640),
門/綱:運動性単細胞の藻類。葉緑体をもたず浸透性または摂食性の従属栄養を営むものもいる。 鞭毛は細胞前端部の消化道から1〜3本出ていて1本は片羽型(1列の側毛)。 中間期の核内で染色体が凝縮したまま。 緑色種は、道管基部付近に眼点をもつ。また、眼点に近接した鞭毛上に感光点(flagellar swelling, paraflagellar body)がある。
ペリクル(細胞表層の膜状外被)はラセン状に走る多数の帯状部(strips)で構成されており、 各々の接着部分が線条(striae)として観察される。
多くは葉緑体が三重膜からなる。クロロフィルa, b、β-カロチン、diadinoxanthin、 diatoxanthin、heteroxanthinなどのキサントフィルを含む。 葉緑体の含有色素は緑藻に似ているが消化道(gullet)など細胞構造が異なる。これらのことからミドリムシの 共生の相手は、緑藻植物 Chlorophyta だと推定されている。
貯蔵物質は主にデンプン類似のパラミロン(β-1,3-グルカン)をもち、 不等毛植物に似ている。 縦分裂で増殖し、有性生殖は知られていない。
多くは自由遊泳性で単体だが、パルメラ状の集落をつくるもの(Colacium)もある。Trachelomonas はロリカとよばれる外殻をもつ。 大部分は淡水性だが、一部海産のものもいる。
目:2本の鞭毛をもつが、1本のみが細胞外へ伸びる。 他は貯胞(reservoir)内にとどまる。 遊泳時,静止時ともに鞭毛全体が動く。 有色と無色の種がいる。ロリカをもつものもいる。1属は群体を形成する。
属:鞭毛は Euglenaと同様。葉緑体は小さく,円盤状。ピレノイドは一般にない。眼点は明瞭。 細胞体は硬く変形しない。扁平で葉状。しばしば ridgeや鰭状の構造をともなう。ねじれているものもいる。 シストはみられない。多くは淡水性。
P. acuminatus 細胞長30-40μm,幅20-30μm。 細胞体はほぼ円形。通常パラミロン粒は1個。鞭毛の長さは細胞とほぼ同じ。(Kudo, 1966) P. aenigmaticus ****** P. anomalus ****** P. carinatus ****** P. contortus ****** P. curvicauda 細胞の径は24〜26μm,長さ28〜30μm。 幅広く丸みをもった截頭形。後端の刺状突起は傾いている。 周皮には縦に走る条線がある。淡水性。 P. cylindraceus ****** P. helikoides 細胞の径39〜54μm,刺状突起を含めた長さ70〜120μm。 前端は細く円頭形だが,側面から見ると2枚のもりあがったひだ状。 後端は細くねじれながら伸びた刺状突起がある。 正面(背面?)からみると広円形(扇形)だが,側面からは2〜3個のひだ状のねじれがある。 周皮にはラセン状の条線。パラミロンは1個で円板状。 P. inflexus ****** P. landekiensis ****** P. longicauda 細胞長120-170μm,幅45-70μm。 通常は縦軸方向にややねじれる。長い尾状の突起がある。 鞭毛は細胞体の1/2。眼点は明瞭。葉緑体も多い。円盤状のパラミロン粒が中央にある。(Kudo, 1966) P. monilata 細胞長40-55μm,幅32-40μm。 後端部に棘状突起がある。周皮には縦方向に並んだたくさんの小さな knobs がある。鞭毛の長さは細胞体と同じ。 (Kudo, 1966) P. oscillans 細胞長15-35μm,幅7-10μm。 先端部は丸く,後端部はやや尖っている。周皮の条線はねじれて並んでいる。 パラミロン粒は1ないし2個。鞭毛の長さは細胞とほぼ同じ。 P. pleuronectes 細胞長45-100μm,幅30-70μm。 後端部の突起は短く,やや曲がる。細胞体の片側が盛上がり,そこには明瞭な ridgeがあり,後端部まで伸びる (=縦に走る条線)。 縦方向にねじれる。パラミロン粒は通常1個で細胞の中央部にある。鞭毛の長さは細胞体とほぼ同じ。(Kudo, 1966) P. pyrum 細胞長30-50μm,幅10-20μm。 横断面は円形。後端部にやや長い突起がある。周皮(pellicle)には明瞭な ridgeがあり,ねじれている。 眼点は不明瞭。パラミロン粒は円盤状で2個。鞭毛の長さは細胞体とほぼ同じ。(Kudo, 1966) P. ranula 細胞の径37〜46μm。刺状突起を除いた長さ70〜76μm。 刺状突起は25〜35μm。 正面(背面?)からは幅広い紡錘形ないし長楕円形。前端はやや細い円頭形。 後端は細く刺状突起がある。パラミロンは2〜数個,円板状。 カンボジア産。 P. suecicus ****** P. torta 細胞長80-100μm,幅40-45μm。 細胞はねじれている。後端部に長い尾状突起がある。葉緑体は円盤状。大きなパラミロン粒が中央部に1個。 鞭毛の長さは細胞体の約半分。(Kudo, 1966)
Species (synonyms)
References