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2015.10.10, Part XI

鳥子平・仙水沼分岐〜浄土平

鳥子平・仙水沼分岐へ(福島市),14:31-14:32

2013年07月の様子(2013.07.21,15:10撮影)。

鳥子平・仙水沼分岐に到着(福島市),14:32-14:33
1,2枚目:パノラマ撮影。
前方を左折すると長い長い下り坂がある。その途中に仙水沼があるらしい。ず〜っと先だが(注)。

注:昨年(2014.07.26は, 麦平 を訪れた後,その近くでしばらく彷徨ってから土湯温泉に向かって長い長い下り坂を降りた。 下り始めてから3時間後,高山登山口を通ったが,その少し手前に麦平・塩ノ川(塩川)分岐があった(下々段)。 仙水沼を経由して土湯温泉へ降りる場合はそれらの麦平・塩ノ川(塩川)分岐,高山登山口を経由することになる。

2013年07月の様子(2013.07.21,15:10撮影)。

麦平・塩ノ川(塩川)分岐,これは麦平方向から撮影している。
仙水沼からだと左から降りてくることになる(2013.07.21,16:04-16:05撮影)。

鳥子平・仙水沼分岐(福島市),14:33
分岐に立つ標柱。

仙水沼方向へ少し進むと・・・(福島市),14:33
笹薮に入る前の道の左に小さな池(一応,池塘?)がある。


2013年07月の様子(2013.07.21,15:11撮影)。

鳥子平・仙水沼分岐近くにある小池塘(福島市),14:33-14:34
1枚目:正面から撮影。
2枚目:ここで 採集(仙水沼へ向う遊歩道近くの小湿原-01a)
3枚目:ここは水深が浅い。 水底を見ると,黄緑色の粒々がたくさんあった。 さきほどの鳥子平にある大きな池塘で見たのと同じだ。 翌日の観察の結果,間違いなく 共生藻を持つラッパムシ(Stentor pyriformis) であることを確認した。
それにしても鳥子平もそうだが,一昨年(2013.07.21),訪れた際は,水底にはこれほどは Stentor pyriformis はいなかった(下段2枚目)。 季節による違い(毎年この時期は多い?)なのか,それとも年ごとの違いなのか(今年は増えやすい気候が続いた?) いずれハッキリさせたいものだ。
観察された生物: マヨレラ(Mayorella), 小型アメーバ, 共生藻を持つラッパムシ(Stentor polymorphus)多数, ウロトリカ(Urotricha), サヤツナギ(Dinobryon sertularia), ミカヅキモ( Closterium abruptumC. idiosporumC. intermediumC. rostratum), イボマタモ( Euastrum sp. E. divaricatumか,それに近い仲間 初観察), ハタヒモ(Netrium digitus), フタボシモ(Cylindrocystis), クロオコッカス(Chroococcus pallidus), ユレモ(Oscillatoria sp.), ワムシ,


2013年07月の様子(2013.07.21,15:12撮影)。
今回(上段)は,この時に比べて水底から生える草の数が増えているのがわかる。
また,池のサイズはやや縮まったように見える。徐々に縮まって,いずれは消滅してしまうのかも知れない。

この先にも池塘がありそうだ,少し進んでみることにした(福島市),14:35
足下は湿ってはいないが,潅木と丈がやや長い草が混在してる。それが乾いてゴワゴワした感じがした。 起伏が激しい。窪地に足がはまらないように注意しながら進んだ。

ごくごく小さな池塘?があった(福島市),14:35-14:36
1枚目:小さすぎて水底の様子が確認できない。 2枚目:ひとまず 採集(仙水沼へ向う遊歩道近くの小湿原-02)
観察された生物: 共生藻を持つラッパムシ(Stentor polymorphus), ミドリゾウリムシ(Paramecium bursaria), バキュオラリア(Vacuolaria virescens), 珪藻各種, ミクロスポラ(Microspora), ヒザオリ(Mougeotia), ミカヅキモ( Closterium intermedium), 小型ミカヅキモ(Closterium sp.), カメガシラモ(Tetmemorus granulatus), ハタヒモ(Netrium digitus), ワムシ, ミジンコ, イタチムシ,

少し離れた場所にもまたあった,しかし,,,(福島市),14:36

水が黒々している(福島市),14:37
2枚目:一応, 採集(仙水沼へ向う遊歩道近くの小湿原-03)
水際を見ると,ミズゴケの一部が黒く変色している。おそらく枯死しているはず。 ということは,これらが成長できる環境が続いた後,最近になって水質が変化して死んでしまったと推察できる。 原生生物の量(種数)もさきほどの2つに比べて圧倒的に少ない。 そして,Stentor pyriformis の姿もなかった。 原因は?
噴火警報レベルがあがったのと何か関係している,かも(注)。 黒くなるというのは,硫黄が関係している可能性があるので,もしかしたら地下から火山ガス様の成分がしみ出してきているのかも知れない。 もし,そうだとすると,さきほど採集した池塘にいた Stentor pyriformis もやがては死滅してしまうかも。 やや心配だ。 今後は毎年訪れて経過観察をしたい。
観察された生物: 小型鞭毛虫数種, ヒカリモ(Chromulina), バキュオラリア(Vacuolaria virescens), ミカヅキモ( Closterium intermedium), カメガシラモ(Tetmemorus granulatus),

注:考えられる他の原因としては,,。 ここは車道側から東に向ってわずかに下っている凹地に接している(上段の画像参照)。 ので,もしかすると車道側から流れてきたなんらかの有害物質がこの辺の水環境を悪くしたのかも知れない。

奥にはまだまだあった(福島市),14:38
カメラを先に向けると,さらに離れた場所にも池塘らしき水たまりがあった。 おそらく他にもあるだろう。 しかし,この辺は足下がややおぼつかない。さらに先へ行けばもっと不安定になる恐れがある。 もう十分採集できたので,今回はここでUターンすることにした。

鳥子平・仙水沼分岐,遊歩道際の池塘で再度採集(福島市),14:39
とはいえ,今回の採集では,ここが唯一Stentor pyriformis がまともに採集できた場所だ。 Stentor pyriformis は運ぶ途中で死滅したこともあるので,さきほどの1本だけでは不安だった。 ということで同じ池塘で,もう1本採集しておくことにした。若干,位置をずらして採集した (仙水沼へ向う遊歩道近くの小湿原-01b)
2枚目:再度,水底を撮影。やはり黄緑色の粒々がたくさんある。
3枚目:全景を再度撮影。
観察された生物: フセツボカムリ( Centropyxis aculeata), 共生藻を持つラッパムシ(Stentor polymorphus), ウロレプタス(Uroleptus), 珪藻各種, ミクロスポラ(Microspora), ヒザオリ(Mougeotia), ミカヅキモ( Closterium abruptum), フタボシモ(Cylindrocystis), センチュウ,

浄土平へ(福島市),14:40

浄土平へ(福島市),14:41
車道(磐梯吾妻スカイライン)の手前でパノラマ撮影。
1枚目:画面左端が東吾妻山(標高 1974.7 m), そして,中央が前大巓(標高 1867 m)(注)。
2枚目:一切経山(標高 1949.1 m)。
3,4枚目:吾妻小富士(標高 1707 m)。

注:あの左に鎌沼がある。そしてその先に,谷地平(標高 1504 m)がある。 谷地平は一度訪れようとして,途中で時間切れで引き返したことがある (2006.09.03)。 谷地平の先にある東大巓(標高 1927.9 m)は,山形側から 弥兵衛平湿原 を訪れた際,その西側を通ったことがあるのだが,,,。。

車道へ上がって横断する(福島市),14:42

向かいに浄土平に敷設された木道の入口がある,あそこから中へ(福島市),14:42

浄土平を横断してレストハウスへ(福島市),14:43-14:44
2枚目:前方で沢にかかる木道(橋?)を渡る。 3枚目: ヒカゲノカズラLycopodium clavatum,ヒカゲノカズラ科 ヒカゲノカズラ属)

浄土平を横断してレストハウスへ(福島市),14:45
前方に浄土平の広々した駐車場が見えてきた。車が一杯だ。 駐車場の先にあるのがレストハウス。あそこへ向かう。 この頃になると,冷たい風が吹いていた。寒い。

Part XII: 浄土平〜福島駅
2015.10.10, 14:46 - 17:19