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2010.06.26, Part XI

〜葉山山荘・葉山神社〜葉山山頂湿原(御田代)

樹林帯の中の坂を上がる(長井市),13:30
1,3枚目:ややV字に抉れた坂を歩く。 2枚目:道端にはあちこちでマイヅルソウMaianthemum dilatatum)が群生していた。

ゆるい坂を進む(長井市),13:33-13:34
前方が明るくなってきた。

ここが白兎登山口から上がってくる道(右)との合流点らしい(現在地の確認, 長井市),13:34
1,2枚目:パノラマ撮影。 1枚目:左脇の木の切り株?に道標が打ち付けてある。 1,2枚目: ぬかるんだ道の脇でミズバショウLysichitum camtschatcense)が大きく葉を広げていた。 2枚目:ここからはわかりにくいがぬかるみの先(右奥)に道が続いている。 現在の標高 約1220m。

道標?の手前でパノラマ撮影,(現在の標高 約1220m,長井市),13:35
1〜3枚目:さらに近付いてパノラマ撮影。 2枚目:木の太い枝(幹?)の断面に道標が打ち付けてある。 3枚目:こちらが右が白兎登山口から上がってくる道。

「おけさ堀 3.5 km」と書かれた道標,下にも何か書かれていたようだが,,(長井市),13:35
「おけさ堀」を通過したのが 11:36 なので,この「3.5 km」を移動するのにちょうど2時間かかったことになる。 標高差は約430 m(1220-790)。 大石大明神から「おけさ堀」までの標高差が380 mなので,計810 mを上がってきたことになる。

ゆるい坂道の中央に踏み石が置かれていた(長井市),13:36

葉山神社の社が見えた(神社の標高 約1220 m,長井市),13:36
上記のように,大石大明神(標高 約410 m)から810 m上がったことになる。 途中,若干のアップダウンがあったので,累積標高差はこれに20〜30 m は追加されるだろう。 また,この後も30mほど登り降りをしたので,累積標高差の総計は850 mほどになったはず。 さらに車道にある入口から大石大明神までの標高差75m を加えると900 m を越してしまう。 う〜む,自分としては結構歩いた方だ。少なくとも標高差としては過去最高になるはず。

葉山神社と葉山山荘(現在地の確認, 長井市),13:36-13:37
1,2枚目:坂を上がり切ったところで,左右をパノラマ撮影。 1枚目:前方に2つ並ぶのが葉山神社。 2枚目:その隣に新しそうな葉山山荘がある。 周囲には結構な数の人がいて(注),休憩というか食事前か食事後らしい様子で佇んでいた。女性もいた。

注:往路では山を降りてくる男性一人とすれ違っただけで,私を追いこしていった人もいなかった。 だが,ここには大勢の人がいた。葉山山荘の周囲には少なくとも10人前後はいたと思う。 また,湿原へ向かった際にも2,3人と行き違ったので,この周辺全体だともっと多かったはず。 しかし,草岡の登山口には,山から降りてきた男性のものと思われる車が一台停まっていただけ。 とすると,この大勢の人は,登るのがより険しいとされる北側の白兎登山口から登ってきたのだろうか? あるいは勧進代のルートから(こちらも結構きつそうだが・・・)?
・・・とこの時は思ったが,後日,このwebpagesを編集する過程で色々調べていくうちに, 葉山の北側からだとわずか100 mの標高差で,この頂上に到達できるルートがあることを知った。 もしかすると,そちらのルートから上がってきた人達かも知れない。
長井市の北にある西村山郡朝日町から朝日川沿いを南下すると(白滝までは県道289号 白滝宮宿線), 朝日町と白鷹町の境にある愛染峠(標高 約1050 m?)に達する。 ここにも登山口があるようだが,愛染峠をさらに南下すると(注2)その車道の終点近く標高 約1110 m?付近に登山口があるらしい (国土地理院の地図で確認するには ここをクリック!)。 そこから入ると途中で1238m前後をピークとするアップダウンを繰り返すものの, 標高差わずか100mほど(1110 m〜1220m,累積標高差でもおそらく200mには達しないはず)で 葉山山頂に到達できるらしい。 とあるブログでは「山頂までは1時間20分もあれば行ける」と書かれていた。

注2:この道路は,国土地理院の地図には車道として描かれているが, なぜか2006年初版の昭文社の地図には道そのものが描かれていない。 上記のブログに掲載された写真(2009年撮影)を見ても路面はまったく荒れていない。
東の白鷹町から愛染峠へ向かうルートもあるが,国土地理院の地図では未舗装道になっている。 いずれのルートもクネクネした谷合いの道を長い間走ることになる。

葉山神社(長井市),13:37

葉山神社の左へ進む(長井市),13:37

すぐ先で葉山神社の裏手?から降りてくる道へ出る,ここを左折(長井市),13:37

坂を下ると,,(長井市),13:38

右に湿原の入口があった(長井市),13:38

葉山山頂湿原(御田代),入口はぬかるんでいた(現在地の確認, 長井市),13:38

葉山山頂湿原(御田代),入口を入ったところでパノラマ撮影(長井市),13:39
ここからは池塘らしきものは見えないが,よく見ると所々に溝のような場所がある。 前方にかすかに踏跡が続いていた。これにしたがい進んでみる。

葉山山頂湿原(御田代),踏跡を少し進んで再度パノラマ撮影(長井市),13:39
少し進むと,溝のような場所がはっきり見えて来た。そしてその先(3枚目)には, ミツガシワMenyanthes trifoliata)が育つ池塘らしき場所もあった。

葉山山頂湿原(御田代),水路のようにも見えるが,その先には池塘らしき場所もあった(長井市),13:40
1〜3枚目:さらに近付いてパノラマ撮影。 手前だけでなく奥にも似たような細長い溝というか,一部池塘らしき場所があるのが見えた。 ただし,ここから先は踏跡もはっきりしない。 奥まで進むのは気がひけたが,採集しない訳にもいかないので,なるべる足数を少なく, モウセンゴケ等を踏み付けないよう注意しつつ進んだ。 また,池塘の周囲は足が潜ってしまうかも知れないので,なるべく池塘から離れた位置を移動し, 池塘に近付くのは最小限に留めた。

葉山山頂湿原(御田代),水路のように見える場所で採集(長井市),13:41
ここで採集(葉山 山頂湿原-1)
観察された生物: 渦鞭毛虫の一種, クリプトモナス(Cryptomonas sp.), ミドリムシ(Euglena mutabilis), ペラネマ(Peranema), 小型鞭毛虫数種, 未同定のアメーバ, ディフルギア( Difflugia oblongaDifflugia sp. ほぼ球形), ヒアロスフェニア(Hyalosphenia papilio,ただし孔が7つ), プロロドン(Prorodon sp.), ミクロトラクス(Microthorax), レンバディオン(Lembadion lucens), 共生藻を持つコルポダ(Colpoda), 共生藻を持つチラキディウム(Thylakidium), 珪藻各種, イカダモ(Scenedesmus), オーキスチス(Oocystis)??, ボツリオコッカス( Botryococcus brauniiB. sudetica), ミクロスポラ(Microspora), ヒザオリ2種(Mougeotia), コウガイチリモ( Pleurotaenium minutum), カメガシラモ(Tetmemorus laevis), ウネリマクラ(Docidium undulatum), ミカヅキモ(C. acutum), ツヅミモ( Cosmarium globosumC. oblongum長め), ホシガタモ( Staurastrum hystrixS. wandae), タテブエモ(Penium polymorphum), ハタヒモ( Netrium digitus多数, N. oblongum多数), メソテニウム(Mesotaenium macrococcum), Bambusina brebissonii, クロオコッカス(Chroococcus turgidus), シネココッカス(Synechococcus), ラブドデルマ(Rhabdoderma lineare), ケンミジンコ, イタチムシ,

葉山山頂湿原(御田代),その先のやや池塘らしく見える場所でも採集(長井市),13:41-13:42
ここで採集(葉山 山頂湿原-2)。 画像左上に写っているミツガシワMenyanthes trifoliata)はすでに実をつけている。 しかし,ここのミツガシワは葉が小さめだ。 先日(2010.6.13)訪れた矢ノ原湿原のミツガシワとは大違い。 これでも同じ種なのだろうか?
観察された生物: カリキモナス(Calycimonas physaloides), フセツボカムリ( Centropyxis aculeataC. ecornis), ディフルギア( Difflugia penardi), アンフィトレマ(Amphitrema stenostoma), トラケリウス(Trachelius), クレイェラ(Kreyella musicola), オフリディウム(Ophrydium), 共生藻を持つチラキディウム(Thylakidium), Chlorobotrys, イカダモ(Scenedesmus), オーキスチス(Oocystis marsonii), ボツリオコッカス(Botryococcus braunii, ゲミネルラ(Geminella), サヤミドロ(Oedogonium), ブルボケーテ(Bulbochaete), ミクロタムニオン(Microthamnion), コウガイチリモ( Pleurotaenium minutum), カメガシラモ(Tetmemorus laevis), ウネリマクラ(Docidium undulatum), ミカヅキモ(Closterium idiosporum), ツヅミモ( Cosmarium globosumC. oblongum長め), ホシガタモ( Staurastrum hystrixS. wandae), 未同定のホシガタモ, タテブエモ(Penium polymorphum), ハタヒモ( Netrium digitus多数, N. oblongum多数), Bambusina brebissonii, クロオコッカス( Chroococcus pallidusC. turgidus), シネココッカス(Synechococcus), ユレモ(Oscillatoria), ワムシ, ミジンコ, クマムシ, イタチムシ2種, センチュウ, ケンミジンコ,

Part XII: 葉山山頂湿原〜奥の院・大朝日岳分岐〜昭和堰分岐〜山を降りる
2010.06.26, 13:42 - 14:27