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50 μm 100 μm 150 μm; x 400 : 31 μm 63 μm 94 μm; x 640Contributors of these images
1-3; Chilomonas paramecium (1-2, x 400; 3, x 1000),
綱:細胞の前端部が斜めになった豆形(ふくらみが2山あり片方が他より前方へ突出している状態)を しているのが特徴。先端部の窪み、ないし、溝の部分から2本の等長の鞭毛が前方に向かって伸びている。 片方は羽型(2列の側毛をもつ鞭毛)で、他方は片羽型(または裸)である。
射出体と呼ばれる放出体がある。
葉緑体は4重の膜(二重膜と小胞体槽からなる被膜)につつまれている。 これはクリプト植物が鞭毛虫に他の葉緑体をもった真核細胞が内部共生した結果と考えられる (具体的な共生の相手は紅藻植物 Rhodophyta であると 推定されている)。(→クロミスタ)
葉緑体はクロロフィル a + c、フィコシアニン・フィコエリトリン・アロフィコシアニンを含む。 貯蔵物質はデンプン(プラスチドとプラスチド小胞体との間に蓄積する)。 一部には無色のものもあるが、電子顕微鏡観察により退化した葉緑体があることが示されている。
海水性や淡水性の種が知られている。24属 100種ほどからなる。
科:細胞の長軸方向に縦溝とガレット(gullet, 咽喉部)をもつ。 ejectsome ( ejectisome or trichocyst ) がガレットのまわりをおおう。 2本の遊泳鞭毛をもつ。淡水&海水性。
属:細胞は細長い楕円形ないし倒卵形。長さは20〜35μm。 縦溝とガレット(gullet,咽喉部)をもち,溝に沿って数列の ejectsome (trichocyst)が並ぶ。 葉緑体をもたない。淡水性だが,汽水域からの報告もある。
池や田圃のドロを含んだ水に米粒を入れておくと,かなり高い頻度でChilomonasが増えてくる。 したがって,自然界には広範囲に数多く生息していると推測されるが,属内の多様性はきわめて低い。 日本で報告されているのは,わずかChilomonas parameciumのみである(最新の情報は未確認)。
広範囲に数多く生息しているEuglena属の場合は属内の種数も多いが, Chilomonas属はそれとは対照的である。どうしてこのような違いが生じるのか興味深い。
C. paramecium 細胞長 20-40 μm (How to know the protozoa, 1979).
細胞長 30-40 μm , 幅 10-15 μm; 後部は狭くなる; 背中側はやや曲がっている; 腐水域に広く分布 (Kudo, 1966).
細胞長 8-15 μm, 幅 4-6 μm (日本淡水藻図鑑, 1977).
Species
References