福島市
浄土平南の小湿原
Part III: 湿原南から戻る
ここで採集されたサンプルの観察結果を Google で検索 お知らせ

採集日:2013.07.21 ウオッちず で位置確認

浄土平南の小湿原(福島市),12:27
1〜3枚目:パノラマ撮影。 2枚目:その先にはやや細長い池塘があった。 3枚目:すぐ右手には潅木地帯が広がっている。その脇からは沢音がしていた。 沢の両岸が潅木地帯になっているようだ。

浄土平南の小湿原(福島市),12:27
細長い池塘の全景を撮影。周囲はコバイケイソウ()で埋め尽くされている。

浄土平南の小湿原(福島市),12:28
さらに近付いて全景をパノラマ撮影。

浄土平南の小湿原(福島市),12:28
ここで採集(浄土平南の小湿原-07)。 ここも水深がかなりある。水底にはピペットが届かないので, 岸辺の水垢を擦りとった。 見た目はやや緑がかった赤茶色の水垢ばかりのようだが,ここにも 共生藻を持つラッパムシ(Stentor pyriformis) が大量にいた。 右に浮島の出来かけのようなものが浮いていた。
観察された生物: ナベカムリ( Arcella arenaria, ディフルギア( Difflugia sp.), アンフィトレマ(Amphitrema stenostoma,共生藻あり), 共生藻を持つラッパムシ(Stentor pyriformis)多数, ツリガネムシ( Vorticella sp.), 小型繊毛虫数種, トリボネマ(Tribonema sp.), 珪藻各種, エレモスフェラ(Eremosphaera viridis), カメガシラモ( Tetmemorus granulatusT. laevis), ミカヅキモ( Closterium abruptumC. intermediumC. striolatum, ハタヒモ(Netrium digitus), ワムシ, センチュウ, クマムシ,

浄土平南の小湿原(福島市),12:30
湿原はまだまだ続くが,サンプルもだいぶ多くなったので,そろそろこの辺で引き返そうかと考えた。

浄土平南の小湿原(福島市),12:30-12:31
1枚目:と思って前を見るとすぐまた小さな池塘が目に入った。 2枚目:かなり小さい。私の手のひら2つ分くらいしかない。 3枚目: ここで採集(浄土平南の小湿原-08)。 ここはこれまでの池塘にたくさんいたオビケイソウ()の替りにユレモ()がいたが, 同居者が何かにかかわらず 共生藻を持つラッパムシ(Stentor pyriformis) はたくさんいた。
観察された生物: ディフルギア( Difflugia sp.), Lesquereusia, 共生藻を持つラッパムシ(Stentor pyriformis)多数, 珪藻各種, ハタヒモ(Netrium digitus), フタボシモ(Cylindrocystis), ユレモ(Oscillatoria sp.), ワムシ,

浄土平南の小湿原(福島市),12:32
1〜4枚目:左(車道側)を見てパノラマ撮影。 ここは最初に車道から薮こぎをしてみようと考えた場所の近くだ。 薮の隙間から見えたやや大きな池があった(ここからだと池の上に出ている草しか見えないが)。 道路に沿って細長く広がっている。 道路ができる前はもっと広い池だったのかも知れない。 あるいは,工事によってできた窪地に水がたまっただけ,なのかも。
2,3枚目:大きな池の手前に小さな池塘が2つ並んでいる。

浄土平南の小湿原(福島市),12:32-12:33
1枚目:左(北)側の池塘の全景を撮影。 2枚目:ここで採集(浄土平南の小湿原-09)。 ここにも 共生藻を持つラッパムシ(Stentor pyriformis) がたくさんいた。 ここはさきほどのユレモではなく,オビケイソウ()がいた。
観察された生物: バネラ(Vannella), トゲフセツボカムリ( Centropyxis aculeata), ディフルギア( Difflugia acuminataD. bacilliferaD. bacillariarum), ヒアロスフェニア(Hyalosphenia nobilis), 共生藻を持つラッパムシ(Stentor pyriformis)多数, バキュオラリア(Vacuolaria virescens), 珪藻各種, エレモスフェラ(Eremosphaera viridis), ミクロスポラ(Microspora), サヤミドロ(Oedogonium), ヒザオリ(Mougeotia), カメガシラモ( Tetmemorus granulatusT. laevis), ミカヅキモ( Closterium abruptumC. rostratumC. striolatum), ハタヒモ(Netrium digitus), ダルマオトシ(Hyalotheca dissiliens), クロオコッカス( Chroococcus turgidus), メリスモペディア(Merismopedia), ワムシ, ケンミジンコ, イタチムシ,

浄土平南の小湿原(福島市),12:34
1,2枚目:こんどは右(南)側の池塘の全景を撮影。 3枚目:ここで採集(浄土平南の小湿原-10)
不思議なことにここには 共生藻を持つラッパムシ(Stentor pyriformis) がいなかった(実体顕微鏡レベルなので,光学顕微鏡で観察すれば多少は見つかるかも)。 何故かは不明。
観察された生物: トゲフセツボカムリ( Centropyxis ecornis), ディフルギア( Difflugia acuminata), 棘毛類繊毛虫, 珪藻各種, ミクロスポラ(Microspora), サヤミドロ(Oedogonium), ミカヅキモ( Closterium rostratum), イボマタモ( E. humerosum), ハタヒモ(Netrium digitus), ユレモ(Oscillatoria sp.),

浄土平南の小湿原,道路際に広がる池に近付いてパノラマ撮影(福島市),12:35

さらに近付いてパノラマ撮影(福島市),12:36
遠目には池塘のようにも見えるが,水際は若干様子が異なっている。 他の池塘は,水中を覗くと泥炭ないし水垢が目に入ったが,ここは水底にコケがあった。 もしかすると,最近の雨で水位が上がっているのかも知れない。

浄土平南の小湿原,道路際に広がる池(福島市),12:36
ここで採集(浄土平南の小湿原-11)。 上記のように,水底をコケが覆っている。 ここには 共生藻を持つラッパムシ(Stentor pyriformis) がいたが,数は多くない。
翌日,実体顕微鏡で観察したところ,サンプルの中にイモリ,ないし,サンショウウオ?の幼生がいた。 孵化したばかりの稚魚や幼生はかなり小さいので,ピペットで吸い込んでしまうことがある。 現在は, 2ヶ月前(2013.05.12)に訪れた 海上の森(瀬戸市)にある 篠田砂防池 のサンプルにいた1匹のドジョウ(採集時は孵化したばかりでまだ卵黄をつけていた)を飼育している(餌はブラインシュリンプ)。 昨年も同じことがあったが,そのドジョウは12cm程度に成長したところで突然,死んでしまった。
観察された生物: トゲフセツボカムリ( Centropyxis ecornis), ディフルギア( Difflugia oblonga), 共生藻を持つラッパムシ(Stentor pyriformis), 小型繊毛虫数種, 珪藻各種, エレモスフェラ(Eremosphaera viridis), カメガシラモ( Tetmemorus granulatus), ミカヅキモ( Closterium abruptum), イボマタモ( Euastrum humerosum), ワムシ,

車道へ戻る(福島市),12:40
クロマメノキVaccinium uliginosum,ツツジ科 スノキ属)?

目 次 へ 2013.07.21, 12:06 - 12:40
目次車道から湿原へ湿原北端から南へ湿原南から戻る

HOME | 研究資料館 | 採集の記録 | 採集地ごとの生息情報 | 福島県の他の地域