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2016.09.02, Part VI

北西尾根を下る(第1湿原〜第2湿原)

八幡平北西尾根を下る(八幡平市),11:38
前方に最初の小湿原(第1湿原,仮称,以下同じ)が小さく見えてきた。

手前の道は深く抉れて岩が露出している(八幡平市),11:39
1枚目:この辺は以前と同じだが,若干,より深く抉れたような気がする,と思って通ったが, 9年前の画像(2枚目)と比較すると,さほど変わっていない。気のせいか?
2枚目:2007年08月の様子(2007.8.23,13:30撮影)。

八幡平北西尾根,第1湿原が迫る(八幡平市),11:39-11:40
2枚目:開花中の シロバナトウウチソウSanguisorba albiflora,バラ科 ワレモコウ属)

八幡平北西尾根,第1湿原(八幡平市),11:40
1枚目:まずは全景を撮影。
3枚目(2013年,3年前)が今回とほぼ同時期に撮影された画像だ。今回とおおよそ同じ。 ただし,奇数年前なので,コバイケイソウの実が写っている。隔年開花のためだ。
2枚目:2015年09月の様子(2015.09.24,12:02撮影)。
3枚目:2013年09月の様子(2013.09.10,09:38-09:39撮影)。
4枚目:2012年09月の様子(2012.09.22,13:27撮影)。
5枚目:2010年10月の様子(2010.10.02,13:20-13:21撮影)。
6枚目:2007年08月の様子(2007.8.23,13:30撮影)。

八幡平北西尾根,第1湿原(八幡平市),11:40, 11:41, 11:42, 11:43
1枚目:これまでと同じ場所に近付いて,,, (これまで同様,水底には黒々したヘドロのようなものがある)。
2枚目: 採集(第1湿原)
3枚目:導電率は 13 μS/cm(27.6℃)。若干高めだ。 今回は雨が降った後なので,雨水で電解質は希釈されているはず(実際,水位も従来より高めだ)。 なので導電率は下がっているはずだが,それでも10以上なのだから, 普段はもっと高いと推測できる。 ここは,上記のように,水底の状態が他の池塘と異なっており,原生生物は少なめだ。 それと関係するのかも知れない。
4枚目:pH は 6.43。これも池塘としては高めだ。 やはりここは水質的にも,この後現れる池塘群とは条件が異なるようだ。 ここは八幡平頂上に近く,周辺にも若干高い高い場所があるので,その辺を通って流れ込んでくる電解質が有るのかも知れない。 あるいは,地下からの火山ガスの影響が多少ともあるかも知れない。 水底が黒々しているので,その可能性は高いかも。

八幡平北西尾根を下る(八幡平市),11:43
この先で少し上がって,すぐに急傾斜を下るが, その手前の泥面を撮影。足跡がない。 台風10号以後(つまりここ数日)は,まだ誰も通っていないことがわかる。

急傾斜を過ぎた後は,平坦な遊歩道となる(八幡平市),11:44
1枚目:草が生えていてわかりにくいが,踏跡の左側は深く抉れている。雨水で侵食され,溝になっているのだ。 ここは年々,通るたびに溝が深くなっている。 その溝の両側から草が伸びて,溝を覆い隠している。 気をつけないと,足を踏み外しそうになる。やや危険だ。
2枚目:2015年09月の様子(2015.09.24,12:05撮影)。 遠くに第2湿原が見える。

八幡平北西尾根を下る(八幡平市),11:45
1枚目: オヤマリンドウGentiana makinoi,リンドウ科 リンドウ属)
2枚目: ナナカマドSorbus commixta,バラ科 ナナカマド属)

八幡平北西尾根を下る(八幡平市),11:45-11:46
1枚目:道の片側だけ深く抉れつつある。この辺はまだ浅いが,他ではかなり深く抉れている。 2,3枚目:花が終わった後の イワイチョウFauria crista-galli,ミツガシワ科 イワイチョウ属 )

笹やぶの間を通る(八幡平市),11:47
前方の樹林の先に第2湿原がしっかり見えている。

下は旧展望台の部材を再利用した木道(八幡平市),11:49
すでに半分,土に埋まっている。

第2湿原が迫る(八幡平市),11:51

第2湿原に到着(八幡平市),11:51

2015年09月の様子(2015.09.24,12:11撮影)。

2013年09月の様子(2013.09.10,09:49撮影)。

2012年09月の様子(2012.09.22,13:37撮影)。

2010年10月の様子(2010.10.02,13:29撮影)。

八幡平北西尾根,第2湿原(八幡平市),11:52
1〜4枚目:笹薮の先へ進んでから周囲(南〜西〜北)をパノラマ撮影。
この湿原の北端付近に小さな池塘がある。以前はそこで採集するだけだったが, 昨年(2015.09.24) ,復路の途中で,湿原の南縁(1枚目)を通って尾根まで進んだところ, 途中の水路跡に沿って小さな池塘が並んでいる場所を発見した。 そこがなかなか良かったので,今回は,そこを先に訪れることにした。
3,4枚目:右にも細長い池塘(かつての水路跡?)がある。ここは後で。

八幡平北西尾根,第2湿原(八幡平市),11:52-11:53
左の笹薮に沿って水路跡のような場所があり,そこが一部,池塘のような状態になっている。 池塘?の周囲にはモウセンゴケなどが生えているので,明らかに湿原だが, 周囲は湿原というよりは草原の状態にある。 足を降ろしても靴が沈むことはまったくない。かなり硬まっている。カチカチと云ってよいくらいだ。
前出の本では,この辺は「草原」として紹介されている。 たしかに遊歩道からは全体に傾斜した草原にしか見えない。 傾斜しているので,全体としては水が流れやすく,したがって湿地化していない草原といえる。 しかし,よ〜く見ると,実際は一様に傾斜している訳ではない。 一部に窪みや平坦な場所があり,そこは水がたまりやすいので,湿地化しているのだ。


2015年09月の様子(2015.09.24,13:29-13:30撮影)。

一番手前の水たまり(八幡平市),11:53
1枚目:ここは昨年訪れた際は,ほぼ干上がっていた場所だ。 原生生物はほとんど期待できない。 名前がないと他と区別しずらいので,一応,ここを「第2湿原,池塘-a」と呼ぶことにする。
2枚目:右に面積的には小さいが,やや深く窪んだ水たまりがあった。ここは「第2湿原,池塘-a2」とする。

第2湿原,池塘-a2(八幡平市),11:53, 11:54, 11:55
1枚目:まずはここで 採集(第2湿原,池塘-a2)
2枚目:導電率は 12 μS/cm(25.0 ℃)。池塘としては,やや高め。
3枚目:pH は 5.20 。これはまずまず。

Part VII: 北西尾根を下る(第2湿原)
2016.09.02, 11:55 - 12:09