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2016.06.12, Part XIII

鳥子平・仙水沼分岐〜仙水沼方面を塩ノ川渡渉点まで

鳥子平・仙水沼分岐へ(福島市),13:49
イヌコリヤナギSalix integra,ヤナギ科 ヤナギ属) ではなく
ヤマヤナギSalix sieboldiana,ヤナギ科 ヤナギ属)

鳥子平・仙水沼分岐に到着(福島市),13:50

2015年10月の様子(2015.10.10,14:32-14:33撮影)。

2013年07月の様子(2013.07.21,15:10撮影)。

鳥子平・仙水沼分岐に立つ標柱(福島市),13:50
2,3枚目: イヌコリヤナギSalix integra,ヤナギ科 ヤナギ属) ではなく
ヤマヤナギSalix sieboldiana,ヤナギ科 ヤナギ属)

分岐から仙水沼方面へのルートへ少し入ると,,(福島市),13:51
1〜3枚目:パノラマ撮影。
3枚目:前方に小さな水たまりが現れる。一応,池塘と呼べるはず。


2015年10月の様子(2015.10.10,14:33撮影)。

2013年07月の様子(2013.07.21,15:11撮影)。

小池塘へ近付く(福島市),13:51

鳥子平・仙水沼分岐近くにある小池塘(福島市),13:51-13:53
1枚目:前々回(2013年)に比べると,水位が下がっているのは明らかだが,前回(2015年,下段)と比べると さほど変わっていないようだ。他の場所に比べて水位の低下は少なめだ(注)。
2枚目:ここで 採集(仙水沼へ向う遊歩道近くの小湿原-01)
3枚目:導電率は 13 μS/cm(21.1℃)。さきほどの鳥子平(8 μS/cm)よりは高めだが, 他と比べると圧倒的に低い値だ。 ここにも 共生藻を持つラッパムシ(Stentor pyriformis) が生息している。
4枚目:pH は 5.28。鳥子平(4.6〜4.8)よりは若干高めだ。

注:この辺は前方(吾妻小富士)に向って少しずつ下がっている。その先も草地だが,東へ向ってさらに傾斜している。 おそらく雨が降った際は沢になると思われるが,下がっている東に向って縦長の水たまりらしき場所が所々にある。 この後,その沢?により近い水たまりに迫るが,水位の減少は沢?に近い場所ほど大きく,三番目の沢により近い水たまりは ほぼ干上がっていた。

2015年10月の様子(2015.10.10,14:33-14:34撮影)。

2013年07月の様子(2013.07.21,15:12撮影)。

少し下がった先にも別のより小さな池塘がある(福島市),13:54

ごくごく小さな池塘(福島市),13:54, 13:56, 13:57, 13:57
1枚目:周囲の草が伸びて,少し離れた位置からはわかりずらくなっていた。
2枚目:たくさんの藻塊が浮かんでいた。水もしっかりあった。 ここでも 採集(仙水沼へ向う遊歩道近くの小湿原-02)
3枚目:導電率は 28 μS/cm(18.4℃)。 さきほどの池塘の倍以上の値を示した。この理由は何だろう? 距離はさほど離れていないのだが,,,。
導電率が高い理由としては,以下のようなことが考えられる。 上記のように,ここより先には雨が降ると沢になって水が流れると思われる窪地がある。 水が流れる先には塩ノ川がある。 一般に導電率は雨水より沢の水の方が高めだが,これは雨水は基本的に蒸留水と同じなのに対して, それが地中を通って流れ出て沢水となる際には,地中にある様々なミネラル分などが溶け出して混じることで 導電率が上がると推察される。 遊歩道近くの池塘は雨水が主な水源だが,より沢に近いこの辺は,沢水の影響を受けて導電率が上昇気味になるのだろう。 後述するように,この後,塩ノ川まで歩いたのだが,導電率を測らずに戻ってしまった。 残念。
4枚目:pH は 5.39。こちらはおおよそ同じ。


2015年10月の様子(2015.10.10,14:35-14:36撮影)。

2013年07月の様子(2013.07.21,15:17撮影)。

その先にある3番目の水たまり(福島市),13:58
前回の採集では,あそこは干上がりつつあると同時に黒々していて一部のコケが枯れていた。 そのため,地下から上昇してきた硫黄成分が含まれているのではと考えているのだが,,,。

3番目の水たまり(福島市),13:58
ここは前回(下段)も水は少なめだったが,今回はほぼ干上がっていた。 前方にわずかに水はあるもののかなり浅い。 前回の採集では原生生物はわずかだったし,これだと導電率,pHを測るには水が少なすぎる。 いずれも中止。
ここは遊歩道際の池塘に比べて,より傾斜しているし,その先は沢のようになっている。 その分だけ水の流出が起きやすいのだろう。
これに対して遊歩道に一番近い池塘は,裏に頂上付近に桶沼を抱えた小山(標高 約1600m,現在地は 約1570m)があるので そこから降りてくる水の供給が一番多いはずで,干上がりにくいと考えられる。


2015年10月の様子(2015.10.10,14:37撮影)。

仙水沼方面へ(福島市),14:00
前回は,この後,浄土平レストハウスへ向ったが, 今回は2013年と同様,仙水沼方面へ少し下ってみることにした。
道脇のササの量が,2013年に比べて少なく(丈も低く)なっている。 近年,道刈りが行われたようだ。


2013年07月の様子(2013.07.21,15:13撮影)。

仙水沼方面へ(福島市),14:00
2013年の時は,この辺は私の顔くらいの位置までササや,他の灌木が生い茂っていた。 場所によっては足下が見えないほどだった。そのうえ,道は所々抉れていたので,かなり歩きにくかった。 今回はササは膝くらいまでしかないので,歩きやすいし,遠くを見通しやすい。
2枚目:前方に見える傾斜した裸地部分は,おそらく,この先にある塩ノ川の渡渉点だろう。 前回は,この少し先にある塩ノ川へ向って急傾斜している場所の手前で引き返した。 が,今回は見晴らしがよくなっていたので,塩ノ川の川岸まで近付いてみることにした。 もしかしたら,川沿いに小湿原があるのでは,と期待したからだ。


2013年07月の様子(2013.07.21,15:14撮影)。

塩ノ川の渡渉点(福島市),14:02
1〜3枚目:パノラマ撮影。
2枚目:川の中央に大きな岩がある。 あそこを伝っていけば対岸へ渉れるはずだ。 今回は水位が下がっている(はずな)ので,ほとんど濡れずに渡れそうだ。
とはいえ,その先は荒れた急斜面だ。 木材が散らばっているのが見えるが, もしかすると,以前はあそこに階段道などが設置されていたのかも知れない。 長い間,手入れされていないため,荒れてしまったのだろう。 ここで引き返すことにした(注1,注2)。

注1:あの斜面の先には樹林帯か灌木地帯が広がっているはず。 もしかすると,場所によっては小湿原があるかも知れない。 がしかし,今回は時間的にあまり余裕がないし,この後,浄土平の北側も歩いてみようと考えていたので, 川を渡るのは止めた。
注2:せっかく来たのだから,せめて導電率とpHくらいは測っておくべきだった。 後になって気づいた。まだ(測定に)慣れていないので,この時は思い付かなかった。

Part XIV: 浄土平
2016.06.12, 14:03 - 14:20