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2012.08.11, Part IV

黒岩湿原は到達不可〜卵池へ

この 1年後(2013.10.20) も黒岩湿原を目指した。道路工事はすでに終っていたので,戸板峠までは到達することができた。 その先で,多々石林道から戸板川へ降り,戸板川の支流を上がっていくと黒岩湿原に到達するはずなのだが, 生憎,この日は大雨で,かつ,林道から降りる地点が崩落していてかなり危険な状態だった。 そのため,そこで引き返した。
翌年(2014.10.25)もチャレンジ。 この時は,快晴だったので,やや危険な崩落地点を降りて,沢登りをしてなんとか黒岩湿原に到達することができた。

箕沢林道を下り元へ戻る(南会津町),10:59

車を停めてあるT字路まで戻った(南会津町),11:01

国道289号(駒止バイパス)を西へ(南会津町),11:13, 11:14, 11:16

次の目的地は「黒岩湿原」。
この湿原は,ここから南西にある「戸板峠」の近くにある。 国土地理院の地図では1ケ所だけが湿原として描いてあるが,Google mapの航空写真では, 湿原は100mほどの間隔で南と北2つに分かれて広がっている(ように見える)。 南側の湿原はやや狭く,中心部に若干大きな池塘が1つだけある。 一方,北側の湿原はやや広く,大小様々な大きさの池塘がたくさんあるようだ。
しかし,この時点で,黒岩湿原へ到達できるかは不明だった。 というのは,湿原に到達するには以下の2つの問題がクリアされなければならないからだ。
1)戸板峠に至る道路が通れるか否か?
峠に向うルートは2つ。北側の駒止パイパス側から入るルートと,南の旧伊南村側から入るルートがあるが, いずれも途中までは舗装されているが,航空写真などを見る限り峠の前後数キロは未舗装らしい。 何年も前から少しずつ舗装工事(一部新道を作る工事を伴う)が行われているが, いまだ工事は完了していない模様。
未舗装部分は荒れている可能性がある。ネットにはバイクで峠を越えた情報がたくさんあるが, 四輪車で通れるかは分からない。 通れるとしても,舗装工事が行われていれば通行止めになっている恐れもある。
2)戸板峠から黒岩湿原へ至るルートがあるか?
仮に戸板峠まで到達できたとしても,車道から黒岩湿原までは水平距離で最短 350m,標高差が 100mほどある。 遊歩道,ないし,踏跡があればたいした距離ではないが,地図を見るかぎり湿原へ向うルートはない。 ネットには湿原へ行こうとして到達できなかった,という情報がいくつかある。 しかし,一件だけだが,地元の人が作っているHPには湿原の写真が掲載されてあるので, もしかするとどこかに到達できるルート(踏跡)があるのかも知れない(注)。

注:黒岩湿原は樹林帯で囲まれているが,Google mapの航空写真は残雪のある時期に撮影されたもので, 湿原の周辺には白い雪が残っている場所があちこちにある。 残雪があるということは,そこは樹林帯ではなく草地(ないし潅木地帯)の可能性が高い。 白いエリアは道路際から断続的に湿原まで続いているので,その辺を辿れば湿原に到達できるのではと考えている。 ただし,道路沿いには工事の後,新たに植林された樹木があるようで, そのために湿原に至る踏跡がわかりにくくなっているのでは,と推察している。

戸板峠へ向う道路は通行止めだった(南会津町),11:17
1枚目:右前方に脇道がある。 あそこを入ると駒止トンネルの上を通って南下し,戸板峠へ向う道路があるはずだが・・・。 2枚目:入口は封鎖され通行止めだった。 3枚目:案内には「この先 林道工事のため車輌の通りぬけができません」とある。
栄三郎氏によると,最近まではここは通行止めになっていなかったそうだ。 ということは,戸板峠周辺の道路工事が今現在行われているのかも知れない。 となると,仮にここを入れたとしても峠までは到達できない可能性が高い。
いずれにしても,封鎖されている以上,ここから峠道に入るのは諦めるしかない。 この後,どうするか相談した結果,南側の旧伊南村側からのルートはどうなっているか, とりあえず確かめてみることになった。

駒止トンネルに入る(南会津町),11:18

国道289号(駒止バイパス)をさらに西へ(南会津町),11:22, 11:26, 11:28, 11:28
4枚目:「山口トンネル」に入る。

山口トンネルの先を左折,国道401号を南へ(南会津町),11:29
前を横切るのは国道401号。 これまで通ってきた国道289号はここで右に折れて只見町に向うので,右(北)側は国道401号と国道289号の重複区間となる。

旧伊南村側から戸板峠へ(南会津町),11:30, 11:36
1枚目:国道401号を南へ進む。 2枚目:旧伊南村の中心地へ入り,信号のある交差点の1つ先の十字路を左折。

小滝川沿いの道を東へ進む(南会津町),11:36, 11:38

小滝川沿いの道を東へ進む(南会津町),11:39, 11:47
1枚目:ここにも「この先 林道工事のため車輌の通りぬけができません」と書かれた看板があった。 しかし,通行止めにはなっていない。これはこの先にも住宅があるため,のはず。
また,左端の案内には「新しい林道を造っています」とある。 ということはやはり戸板峠付近の林道をたんに舗装するだけでなくクネクネした旧道とは別に車で通りやすい道路を新たに造っているのだろう。 ただし,その下に,「平成24年12月28日まで」とある。 ということは年内は峠を通りぬけることはできないということになる。
また,「12月28日まで」というのは,ここで工事が完了するという意味ではない。 通常は,年があけると再び新たな工事期間が設定されて工事が継続されるはずだ。 いつ工事が完了し,峠を通れるようになるかはわからない。
2枚目:通行止めになっていないので,とりあえず行けるところまで行ってみようということになった。

戸板峠へ(南会津町),11:48-11:49
1枚目:ふたたび右に看板が。工事用車輌出入口の案内だ。 2枚目:工事の案内を過ぎるとほどなく未舗装となった。 3枚目:その先には何やら工事現場らしい雰囲気の場所が。 これ以上先には進めそうにないので,ここでUターンすることにした。 4枚目:GPSで現在地を確認。未舗装の区間の開始位置は地図とほぼ同じだ。 これはGoogle mapの航空写真とも一致する。

翌年(2013.10.20), 再度,黒岩湿原へのアプローチを試みた。 しかし,生憎,途中から大雨になってしまった。 この時,上記の道路工事はすでに終り,先まで進むことができたが,舗装道は途中で途切れていた。 少し戻って,戸板峠に至る旧道を発見。そこから歩いて戸板峠へ向った。 黒岩湿原へ迫るには,戸板峠の先に続く林道からいったん斜面を降り,その先を登り返す必要があるのだが, 見当をつけておいた斜面の降り口付近は路肩が崩れていて,ルートがわからなくなっていた。 少し戻ったところに笹薮を刈り込んだ場所があったが,おそらく現在はそこが黒岩湿原への入口になっていると推察された。 しかし,その先で沢を辿ることになるのだが, あいにくの大雨で沢からは激しい水音がしていた。 これでは,危険すぎると判断して,それ以上進むのを断念した。 次回。
2014.05.13追記。

次の目的地,卵池へ(南会津町),12:07, 12:11, 12:12
1枚目:国道289号(駒止バイパス)との合流点まで戻った。 2枚目:伊南川沿いの国道401号&国道289号を北へ。 3枚目:前方のT字路を右折する。

右折した後の様子,国道401号を東へ(南会津町),12:12
前回(2010.06.13) は,この少し先で南郷スキー場へ向う道路へ入り,その先にある 宮床湿原 を訪れた。 しかし,宮床湿原のサンプルはすでに何度も観察しているし,栄三郎氏も最近(2012.07.20)訪れたばかりだ。 今回は新しい目的地(鴨沼または鴫沼,黒岩湿原,卵池)を訪れるのを優先したいので, パスすることにした。

国道401号を東へ(南会津町),12:17
「高清水自然公園」へ向う脇道の前を通過。 今回はこの「高清水自然公園」も目的地として考えていたが,あまり有望な場所ではないので, 他を訪れた後,時間の余裕があれば戻ってくることになった。

国道401号を東へ,まもなく新鳥居峠(南会津町),12:19
画像でわかるように,東の空には青空も見えるが,全体に薄雲がかかったような状態で, くっきりした青空ではない。 とはいえ,予報では午前中から曇りだったので,予報よりはまだましな天気といえる。

新鳥居峠を通過(南会津町→昭和村),12:20-12:21
1枚目:峠には 「国道401号,Route 401,新鳥居峠,Shintoriitoge,昭和村←,→南会津町,Showa Vill. Minamiaizu Town」 と書かれた看板がある。 2枚目:そのすぐ先には「昭和村,Showa Vill.」と書かれた看板がある。

右前方に玉川林道の入口が現れた(昭和村),12:23

右折して玉川林道へ入る(昭和村),12:23
角に立つ案内板を撮影。 左は「至駒止湿原 7 Km←,至南郷村→」,合併前のものだ。 右は「2600m先,冷湖の霊泉」,こちらは新しそうだ。

Part V: 玉川林道〜卵池
2012.08.11, 12:24 - 12:48