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2010.08.10, Part IV

国道342号沿いの小湿原

国道342号沿いの小湿原その1(東成瀬村),10:48
1,2枚目:道路際から小湿原をパノラマ撮影。 前回(2007.6.24)に比べると,水の量は同じくらいだが,その周囲の赤色が強くなっているように見える。 モウセンゴケが育って赤味が増したようだ。

国道342号沿いの小湿原その1(東成瀬村),10:48
1,2枚目:パノラマ撮影。前回同様,道路際の潅木に沿って歩いて水辺へ近付く。 前回は周囲にイワカガミやタテヤマリンドウ,ワタスゲなどが目立ったが,8月に入りそれらはすっかり姿を消していた。

国道342号沿いの小湿原その1(東成瀬村),10:48-10:49
替りに目立ったのがこの植物。これは??)。

国道342号沿いの小湿原その1(東成瀬村),10:49-10:50
1枚目:画面が白けてしまったが,カップ付き指示棒を使って遠くの水垢を採集。 2枚目:手前にある水垢をピペットで採集したものも一緒にした 採集(342号沿いの小湿原その1)
観察された生物: 小型鞭毛虫数種, ディフルギア( Difflugia bacilliferaD. oblongaDifflugia sp.), アミカムリ(Nebela collaris), ユーグリファ(Euglypha), 共生藻を持つプラチオフリア(Platyophrya similis), 小型繊毛虫数種, 珪藻各種, ミクロスポラ(Microspora), カメガシラモ(Tetmemorus laevis), センチュウ,

車道に戻る,さらに北へ(東成瀬村),10:51

国道342号を北へ向って歩く(東成瀬村),10:52
道路際で咲くシロバナトウウチソウSanguisorba albiflora)。 これは結構目立った。いたるところで咲いていた。

一段高くなったところに国道342号沿いの小湿原その2がある(東成瀬村),10:52
1,2枚目:左側が一段高くなったところが現れた。ここにはさきほどよりも若干大きな小湿原がある。
前々回(=初回,2005.7.24)は,大仁郷湿原を訪れた後,西側のルートを通って野鳥の森にある湿原を目指したものの, 途中で道がわからなくなった。結局,湿原に到達できずに,北縁の林道を通ってこの先にある野鳥の森の東口へ出た。 そして,この国道342号を歩いて須川温泉へ戻る途中,周囲に車が停まっていて人が土手に上がっていた。 土手の上の湿原にあったワタスゲを見ていたようだった。それでここに湿原があることを知った。

国道342号沿いの小湿原その2,土手を上がる(東成瀬村),10:52
ここは大勢の人が訪れるようで,土手にははっきりとした踏跡ができている。 そこを通って土手に上がる。

国道342号沿いの小湿原その2(東成瀬村),10:53
1〜4枚目:土手に上がったところで180°周囲をパノラマ撮影。 1枚目:下ってきた道と土手部分。 2,3枚目:湿原の中央に大きな池塘がある。 4枚目:これから下っていく方向。

国道342号沿いの小湿原その2(東成瀬村),10:54
1,2枚目:池塘を望遠撮影。 枯れかけだがミツガシワMenyanthes trifoliata)がまだ残っていた。 ミズバショウの葉もわずかにある。


前回の様子(2007.6.24,11:10撮影)。

国道342号沿いの小湿原その2(東成瀬村),10:54
今回はカップ付き指示棒を使わずに手前の水たまりで 採集(342号沿いの小湿原その2-1)。 原生生物の種数はそれほど多いという訳ではないが,ここには他では珍しい アンフィトレマ(Amphitrema stenostoma), がいた。この後,訪れた野鳥の森湿原(標高 990〜1020m)にもたくさんいた。
ここは標高1060m程度でさほど標高が高い湿原という訳ではないのに アンフィトレマ(Amphitrema stenostoma), がたくさんいたのにはやや驚いた。ここと同じくらいアンフィトレマがたくさんいたのは, 3年前(2007.7.1) に訪れた吾妻連峰,西吾妻一切経縦走線沿いにある 弥兵衛平,および, 弥兵衛平湿原(標高 約1820〜1830m) を訪れた時くらいだ。 なお,前回(2007.6.24)ここでは アンフィトレマが観察されている。
観察された生物: 渦鞭毛虫の一種, ディフルギア( Difflugia sp.), アンフィトレマ(Amphitrema stenostoma), 共生藻を持つチラキディウム(Thylakidium), 共生藻を持つプラチオフリア(Platyophrya similis), 小型繊毛虫数種, ボツリオコッカス(Botryococcus braunii), ヒザオリ(Mougeotia), コウガイチリモ( Pleurotaenium minutum), ウネリマクラ(Docidium undulatum), カメガシラモ(Tetmemorus laevis), アルスロデスムス( Arthrodesmus incus), ツヅミモ( Cosmarium globosumC. oblongum), ホシガタモ( Staurastrum hystrixS. polymorphumS. wandae), ハタヒモ(Netrium oblongum), タテブエモ(Penium polymorphum), フタボシモ(Cylindrocystis crassa), クロオコッカス(Chroococcus pallidus), ユレモ(Oscillatoria), スティゴネマ(Stigonema), ワムシ, イタチムシ,

国道342号沿いの小湿原その2(東成瀬村),10:55
1mほど右にずれたところでも 採集(342号沿いの小湿原その2-2)。 若干少なめ。
観察された生物: 渦鞭毛虫の一種, ディフルギア( Difflugia oblonga), アンフィトレマ(Amphitrema stenostoma), 共生藻を持つチラキディウム(Thylakidium), 珪藻各種, ヒザオリ(Mougeotia), ツヅミモ( Cosmarium globosum), ハタヒモ(Netrium oblongum)多数, タテブエモ(Penium polymorphum), フタボシモ(Cylindrocystis crassa), クロオコッカス(Chroococcus turgidus), スティゴネマ(Stigonema), ワムシ, ミジンコ(Sida sp.), クマムシ,

国道342号沿いの小湿原その2(東成瀬村),10:55-10:56
1枚目:キンコウカNarthecium asiaticum)と, 2〜4枚目:モウセンゴケDrosera rotundifolia)の花。

国道342号沿いの小湿原その2(東成瀬村),10:57-10:58
ここにもシロバナトウウチソウSanguisorba albiflora)が。 道路際ではとくによく目立つ。

国道342号に戻る,さらに北へ(東成瀬村),10:58
目の前の「ようこそ仙人の郷,東成瀬へ」と書かれた道標の右隣に さきほど須川温泉から降りてくる際に望遠撮影した湿原がある。


さきほど須川温泉から降りてくる際に望遠撮影した画像(10:39撮影)。

Part V: 国道342号〜野鳥の森東口
2010.08.10, 10:58 - 11:16