綱:細胞の外形は細長く、平らなものが多い。伸縮性があり触刺激に敏感に反応する。 繊毛は細胞表面全体に一様にある。口域は前端部か腹面にある。kinetidsは重複した postciliary ribbonsか、 spirotrichの dikinetidsに似た postciliary fibrilsからなる。
大核は2個かそれ以上あるが、各々は 2n (もしくはそれ以上)のDNA量を含む。Protocruzia属を 除いて他は、細胞分裂ごとに分裂した小核の一部が大核に分化する。 小核の分裂は eumitosisである。 例外は、Protocruzia属で、この属では多数の 2n の大核が有糸分裂する。
細胞表面には毒胞が散在する。背域にミューラー嚢(Muller's vesicle)をもつものがいる。肉食性のものが多い。
目:口部繊毛は不明瞭か,ない。そこには共生バクテリアが付着している。
細胞は,Vermiform, リボン状,ないし平ら。
海水性ないし河口域に生息する。 (「An Illustrated Guide to the Protozoa」より)
Kentrophoridae科 細胞口がない。枯草菌などを腹側の裸の領域から取り込む。 Kentrophoros属 腹側全体が裸(=繊毛がない)。 トラケロネマ属
Trachelonema腹側の半分以上が裸。摂食領域には長く密生した繊毛がある。 Trachelocercidae科 摂食領域は,細胞先端部ないしは腹側にある裸の stripe。
明瞭な細胞口をもたない。トラケロラフィス属
Tracheloraphis腹側に裸の stripがある。cortical perimeterの1/8〜1/2。 餌の摂取は,先端部か stripに沿って起こる。 その周辺の繊毛(perioral cilia)は,細胞体の他の繊毛(body cilia)よりも長い。
独特な核分裂様式をもつ(Raikov and Kovaleva 1968, 1978)。Trachelocerca属 Cortexは完全に body kinetiesで被われている。 餌の摂取は先端部で起こる。 その周辺の繊毛(perioral cilia)は,細胞体の他の繊毛(body cilia)よりも長い。
繊毛虫門 Ciliophora Doflein, 1901
ポストキリオデスマトフォラ亜門 Postciliodesmatophora Gerassimova & Seravin, 1976
原始大核綱 Karyorelictea Corliss, 1974
トラケロネマ目 Protostomatida Small & Lynn, 1985
(「An Illustrated Guide to the Protozoa」;「生物学辞典」)
繊毛虫門 Ciliophora Doflein, 1901
キネトフラグミノフォーラ綱 Kinetofragminophora de Puytorac et al, 1974
裸口亜綱 Gymnostomatia Butschli, 1889
カリオレリクタ目 Karyorelictida Corliss, 1974
(「原生動物図鑑」 1981)
Subdivisions
ケントロフォロス科 Kentrophoridae |
ケントロフォロス属 Kentrophoros |
flavum, longissima, trichocystus |
トラケロネマ属 Trachelonema |
longicollis, grassei | |
トラケロケルカ科 Trachelocercidae |
トラケロラフィス属 Tracheloraphis |
lacteus, phoenicopterus |
トラケロケルカ属 Trachelocerca |
tenuicolis, multinucleata |
References