ふたたび高麗川左岸沿いの堤防天端道路を北北東へ(坂戸市厚川→浅羽),14:04
この近くに若宮中学校があるのだが,当初の予定では若宮中学校の北へ進んで,さきほど名前が出た
葛川沿いの道へ入り,そこを北上して,次の目的地である「こはるが池」へ行くつもりだった。
しかし,このように高麗川左岸堤防が自転車道として整備されていて,
この先も続いているようなので(注),このまま高麗川沿いを北上することにした。
注:この時点では,続いているという確証はなかった。
なので,正確にいうと,どこまで続いているか,進めるところまで進んでみよう,おそらく続いているのでは,
続いているはず(or だろう)という程度。
高麗川左岸沿いを北北東〜北東へ(坂戸市浅羽),14:05
右へカーブする途中に樋管(北大塚樋管,後出)があった。
地図を見ると,北にある葛川近くから水路(北大塚用水)が南へ下ってそれがこの辺で高麗川に合流している。
最初はここがその北大塚用水の樋管かと思ったが,そうではなかった。
この少し先にも樋管があり,それが「北大塚用水樋管」で,そこが北大塚用水の入口だった。
とすると,この樋管の役割は?
注:北大塚用水の方は,地図(ないし航空写真)上で水路をある程度辿ることができるが,
この北大塚樋管は堤防の外側に若干の水路が見えるだけで,そこから先には水路らしきものは何もない。
暗渠化している?
樋管脇からの眺め(坂戸市浅羽),14:06
3枚目:右に銘板があった。樋管の名前を確認するために途中まで階段を降りた。
名前の確認,「北大塚樋管」(坂戸市浅羽),14:06
工期:2003.3〜2004.3とある。完成してから約8年経過していることになる。
「北大塚樋管」で検索すると,国土交通省のサイトにこの樋管工事(ゲート設備新設工事)の落札価格(税抜き)のデータがあった。
4000万円。これが高いのか安いのかはわからない。
樋管の先へ(坂戸市浅羽),14:07
少し先まで進んでみた。すると,水路の先(ここも川岸?)に水がたまっているのが見えた。
1枚目:ちょうどサギが飛び立つところが写っている。
あのサギは,さきほどまで手前の水辺にいた個体だ。私が近付いてくるので警戒して飛び去った。
2枚目:対岸に見えるのが,さきほど浅羽ビオトープの後に脇を通った厚川鶴舞運動公園。
北大塚樋管の先に広がる景色(坂戸市浅羽),14:09
斜面を降りて水たまりで採集することにした。
北大塚樋管近くの水たまり(坂戸市浅羽),14:10
黒く変色した枯草の表面に緑色の糸状藻類が生えていた。これを狙って
採集(高麗川/北大家樋管)。
観察された生物:
サッカメーバ(Saccamoeba),
バネラ(Vannella),
グロミア(Gromia),
スピロストマム(Spirostomum intermedium),
リトノタス(Litonotus),
ハルテリア(Halteria),
アスピディスカ(Aspidisca),
ゾウリムシ(Paramecium trichium?),
棘毛類繊毛虫,
小型繊毛虫数種,
シヌラ(Synura),
タルケイソウ(Melosira),
他の珪藻各種,
スチゲオクロニウム(Stigeoclonium sp.),
ゲミネルラ(Geminella),
サヤミドロ(Oedogonium),
ミカヅキモ(Closterium acerosum),
ケンミジンコ,
堤防へ戻る(坂戸市浅羽),14:12
1,2枚目:河川敷側から樋管を撮影。
1枚目:手前の水路の右角に何やら装置がある。
形からすると水位計のように思えるが・・・。
あるいは,扉の開閉状況を確認するためのカメラ?かも。
ゲート(注)の上には色々なものが備えられている。
スピーカーが両端に1つずつ。中央に照明装置,その左には何やら意味不明の装置がいくつかまとまってある。
新しい樋管は色々とハイテク化しているようだ。
2枚目:量水標。普通は堤防側に向けて設置されているが,これは川の方を向いている。
これだと近くの堤防上からは水位が確認できないだろう。
対岸(右岸)から見て水位を確認するためのもの?しかし,右岸からはだいぶ離れていると思うのだが,,。
やや不思議。斜めから水位が読み取れるのだろうか?
注:ゲートは開いていて手前には水がたまっているのがわかる。
ただし,水は流れていない。
撮影しなかったが,水路の先にある水辺(上段)の手前の水路部分は乾いていた。
高麗川の水位がかなり上昇しないかぎり自然に樋管へ水が流れていくことはなさそうだ。
後出の北大塚用水樋管は,下流側に水を堰止めるための構造があり,必要に応じて樋管に水を導けるようになっていた。
しかし,ここはそのような構造は見当たらない。
ここから高麗川の水を取水するとすれば,どうやるのだろう?
ゆるやかに右へカーブ,北東向きからほぼ東向きに変わる(坂戸市浅羽),14:13
また樋管があった,さきほどの北大塚樋管と比べてやや小さい(坂戸市浅羽),14:13
北大塚樋管は電動のようだが,これは手動式だ。
樋管脇からの眺め(坂戸市浅羽),14:14
ここは樋管の先はコンクリートの乾いた護岸が見えるだけ。
樋管名の確認,北大塚用水樋管(坂戸市浅羽),14:14
さきほどものは「北大塚樋管」,これは「北大塚用水樋管」。紛らわしい。
用水樋管とはあるが,この後現れる中里用水樋管と異なり,ここには水を取り入れるための堰が備わっていない。
おそらく排水樋管だろう,と最初は思ったが用水樋管と書いてある以上は,やはりここから農業用水を取り入れるはずだ。
と思って上段の1枚目の画像を見ると,前方T字路になっている水路の左側のコンクリート部分の端に,なにやら縦溝がある。
ということはおそらく,田植えになるとあそこに板を差し込んで堰止にするのだろう。
そして,ここからは見えないが,上流側に高麗川の水をこちらへ導く仕組みがあって,それを操作してこちらへ水を導くことで
樋管から水が北大塚用水へ入っていくものと想像できる。
果たして上流側にあるのはどんな仕組みなのか,色々調べたが今のところ不明。
パネルには「2002年3月」とある。さきほどの北大塚樋管の竣工が2004年3月なので,2年早い。
ただし,北大塚樋管は,記述したように新設工事だが,
こちらは樋管の改修(改築?)工事だったと思われる。
高麗川左岸沿いを進む(坂戸市浅羽→北大家),14:15
樋管を過ぎると左へカーブ,東向きから東北東,ないし,北東向きに変わる。
高麗川左岸沿いを北東へ(坂戸市北大家),14:16
右の茂みの下に白いものが見える。雪が降ったのは月曜日(01/23)だが,4日たってもまだこのように雪が残っている。
それだけ最近は気温が低いということだ。
やや左右にくねりながら高麗川左岸沿いを北東へ(坂戸市北大家),14:16
やや左右にくねりながら高麗川左岸沿いを北東へ(坂戸市北大家),14:17-14:18
GPSで現在地を確認(坂戸市北大家),14:18-14:19
画面でわかるように対岸には最初に訪れた浅羽ビオトープがある。
左を見ると「高麗川ふるさとの川づくり植樹」と題した案内板があった(坂戸市北大家),14:20
「平成16年3月14日」とある。8年前(2004年)だ。
高麗川左岸沿いを北東へ(坂戸市北大家→中里),14:20-14:21
2枚目:車止めの先に樋管があった。樋管の先にあるのは関越自動車道。
中里用水樋管と中里堰(坂戸市中里),14:21
1枚目:こちらが中里用水樋管。
2枚目:画面右にあるのが中里堰。取水堰だ。その手前に水路(中里用水)がある。
中里用水樋管手前の水路の側に立つ案内(坂戸市中里),14:21
「1. ここは高水敷(こうすいしき,注)です。水難事故等 一切の責任は負いかねますのでご注意ください。」と書かれている。
「ここ」というのがどこまでを指すのかハッキリしないが,
河川敷と前方にある中里堰の高低差はほとんどない(上段2枚目)。
しかも堰はかなり幅広い。道路と間違うほど。
水量の少ない時は堰の上を歩いて対岸に渡れるように幅広く造ってあるようだ。
この周辺には橋がないので,とりあえず橋の替りに利用できるようになっているらしい。
注:または「こうすいじき」。高水敷というのは土木用語で,増水時に水に浸かる河川敷をいうらしい。
堤防のある場所の河川敷はどこもそうなるはずで,高水敷=河川敷と考えてよいと思う。
ちなみに平常時,水が流れる場所を低水路というそうだ。
中里用水樋管(坂戸市中里),14:22
2枚目:樋管名の確認。「中里用水樋管,2002年3月」とある(注)。
さきほどの北大塚用水樋管と同じだ。銘板が2つあり,2つの状態も中里用水樋管のものとほぼ同じ。
上の銘板は,いずれの樋管も「施工 島田建設工業株式会社」だが,
下のかなり痛んだ銘板にはいずれも樋管ゲートの「制作据付 大同機工株式会社」とある。
樋管全体を造る会社と,樋管の扉を造る会社は別のようだ。
最初にあった北大塚樋管も同様(会社は異なるが)。
機械と建物,考えてみれば当然なのかも。
北大塚用水樋管と同様,これも手動式。
注:樋管の上の方に標識と思われる白い板がある。
普通はあれを撮影するのだが,今回はさきほどの北大塚樋管・北大塚用水樋管が施工会社等の銘板を撮影したため,
ここも下の方にしか目がいかなかった。
Part IX: | 高麗川橋(関越自動車道)〜高麗川大橋〜粟生田大橋〜新戸口橋 2012.01.27, 14:23 - 14:36 |