南会津町(旧南郷村) |
宮床湿原 Part II: 木道中央〜東出口 |
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採集日:2008.06.15 | ウオッちず | で位置確認 |
宮床湿原(南会津町),10:58
1〜4枚目:湿原の中程,案内図によれば中間湿原付近にくると一面,
ワタスゲ(Eriophorum vaginatum)の果穂で埋めつくされていた。
ワタスゲの間にはヤマドリゼンマイが成長しつつある。
ワタスゲの果穂がなくなるとまもなくヤマドリゼンマイの大きな葉で覆いつくされ,また違った幻想的な雰囲気を漂わせるのだろう。
宮床湿原(南会津町),10:59
足下の木道脇には小さな
タテヤマリンドウ(Gentiana thunbergii var. minor)が。
この辺はやや群生もみられた。
宮床湿原(南会津町),11:00
木道の屈曲点の少し手前までくると,ワタスゲの数はぐっと減る。
案内図によれば,屈曲点の先は低層湿原とのことだが,,。この付近には水たまりは見当たらない。
宮床湿原(南会津町),11:01
1枚目:上とほぼ同じ位置から振り返って木道入口方向(西)を撮影。
2枚目:付近に人影が消え,
遠くのエゾハルゼミ(Terpnosia nigricosta)や
ウグイス(Cettia diphone)の鳴き声がはっきり聞こえるようになった。
デジカメの動画機能を利用して音声を録音。
←エゾハルゼミ・ウグイス等の鳴き声
宮床湿原(南会津町),11:02
木道近くにあった水があったらしき場所。おそらく池塘だったのだろうが,現在は完全に干上がっている。
宮床湿原(南会津町),11:04-11:05
1枚目:屈曲点を過ぎ,木道は北向きに変わる。
2枚目:案内図通り木道の周囲(とくに右=東側)に水たまりが現れた。
ここはほとんど干上がりかけているが,泥状態で表面にわずかに水がある。
3枚目:泥と一緒に水を
採集(宮床湿原-4)。
観察された生物:
クリプトモナス(Cryptomonas),
アカントキスチス(Acanthocystis sp.),
太陽虫の一種,
コクリオポディウム(Cochliopodium),
ユーグリファ(Euglypha acanthophora?),
スフェノデリア(Sphenoderia),
ディアフォロドン(Diaphoropodon),
コンディロストマ(Condylostoma),
ミドリゾウリムシ(Paramecium bursaria),
キルトロフォシス(Cyrtolophosis),
シヌラ(Synura),
珪藻各種,
カルテリア(Carteria)?,
Asterococcus,
サヤミドロ(Oedogonium),
ブルボケーテ(Bulbochaete),
ヒザオリ(Mougeotia),
カメガシラモ(
Tetmemorus granulatus,
T. laevis),
ミカヅキモ(
Closterium pronum,
C. intermedium,
Closterium sp.),
ツヅミモ(
Cosmarium subtumidum,
Cosmarium sp.),
ホシガタモ(
Staurastrum alternans v. subalternans,
S. brachiatum),
S. furcatum,
S. orbiculare,
S. simonyi),
フタボシモ(Cylindrocystis),
アワセオオギ(
Micrasterias apiculata,
Micrasterias denticulata,
M. thomasiana,
Micrasterias truncata),
ネジモ(
Spirotaenia condensata,
S. obscura),
ダルマオトシ2種(Hyalotheca),
クロオコッカス(Chroococcus turgidus),
ユレモ(Oscillatoria),
ワムシ,
宮床湿原(南会津町),11:05
1枚目:少し行ったところにも水たまりがあった。こちらはミズゴケと泥が混在した状態。
2枚目:ミズゴケの間にピペットを入れて,泥水を
採集(宮床湿原-5)。
原生生物の種類が非常に多い。
また,この宮床湿原では,他では比較的希な大型接合藻,アワセオオギが多いが,このサンプルではとくに多い。
実体顕微鏡の画像でもその細胞数の多さがはっきりわかる。
観察された生物:
クリプトモナス(Cryptomonas),
ペラネマ(Peranema),
アカントキスチス(Acanthocystis penardi),
ポンフォリクソフリス2種(Pompholyxophrys sp.,注),
太陽虫の一種,
共生藻をもつアメーバ(マヨレラ似),
共生藻をもつアメーバ(Glaeseria似),
コクリオポディウム(Cochliopodium),
ナベカムリ(
Arcella mitrata,ないし近縁種,A. gibossa風,
Arcella sp.),
トゲフセツボカムリ(
Centropyxis constricta),
ディフルギア(
Difflugia elegans,
Difflugia sp.),
Lesquereusia,
クアドルレラ(Quadrulella),
ディアフォロドン(Diaphoropodon),
バンピレラ(Vampyrella),
スピロストマム(Spirostomum ambiguum),
ウロトリカ(Urotricha sp.),
ミドリゾウリムシ(Paramecium bursaria),
プルーロネマ(Pleuronema),
共生藻を持つチラキディウム(Thylakidium),
シヌラ(Synura),
珪藻各種,
クラミドモナス(Chlamydomonas)?,
Asterococcus,
エレモスフェラ(Eremosphaera viridis),
ボツリオコッカス(
Botryococcus braunii,
B. sudetica),
サヤミドロ(Oedogonium),
ブルボケーテ(Bulbochaete),
ヒザオリ(Mougeotia),
カメガシラモ(
Tetmemorus laevis),
ミカヅキモ(
Closterium abruptum,
C. dianae,
C. pronum,
C. intermedium,
C. libellula,
C. rostratum),
ツヅミモ(
Cosmarium australe,
C. connatum,
C. elegantissimum,
C. nymannianum ?,
C. subtumidum),
ホシガタモ(
Staurastrum brachiatum,
S. orbiculare,
S. punctulatum),
イボマタモ(
Euastrum ampullaceum,
E. sinuosum),
トゲツヅミモ(Xanthidium armatum),
アワセオオギ(
Micrasterias apiculata,
Micrasterias ceylanica,
Micrasterias denticulata,
Micrasterias rotata,
M. thomasiana,
Micrasterias truncata),
ハタヒモ(Netrium digitus),
フタボシモ(Cylindrocystis),
タテブエモ(Penium polymorphum),
ネジモ(
Spirotaenia condensata,
S. oblonga,
S. obscura),
ダルマオトシ(Hyalotheca),
クロオコッカス(Chroococcus turgidus),
ユレモ(Oscillatoria),
Anabaenopsis,
ワムシ,
ケンミジンコ,
宮床湿原(南会津町),11:06
1枚目:さらに進むと,今度ははっきりとした水たまりがあった。
ここも池塘と呼べるかどうか・・・。おそらく池塘だろう。
2枚目:ここで泥の表面をすくうようにして
採集(宮床湿原-6)。
観察された生物:
クリプトモナス(Cryptomonas),
ペラネマ(Peranema),
コクリオポディウム(Cochliopodium),
ディフルギア(
Difflugia sp.2種),
Lesquereusia(ないし近縁種),
バンピレラ(Vampyrella),
ラッパムシ(Stentor polymorphus),
コンディロストマ(Condylostoma),
カエネア(Chaenea),
ミドリゾウリムシ(Paramecium bursaria),
キルトロフォシス(Cyrtolophosis),
キネトキルム(Cinetochilum margaritaceum),
テトラヒメナ(Tetrahymena),
小型繊毛虫数種,
珪藻各種,
ビトレオクラミス(Vitreochlamys)?,
エレモスフェラ(Eremosphaera viridis),
ボツリオコッカス(
Botryococcus braunii),
ゲミネルラ(Geminella),
ミカヅキモ(
Closterium abruptum,
C. pronum,
C. intermedium),
ツヅミモ(
Cosmarium subtumidum),
ホシガタモ(
Staurastrum alternans v. subalternans,
S. brachiatum),
イボマタモ(
Euastrum crassum,
E. sinuosum),
アワセオオギ(
Micrasterias apiculata,
M. denticulata,
M. thomasiana,
Micrasterias truncata),
ハタヒモ(Netrium digitus),
ネジモ(Spirotaenia condensata),
ダルマオトシ(Hyalotheca),
クロオコッカス(Chroococcus turgidus),
ミジンコ,
宮床湿原(南会津町),11:07
案内図には描いていないが,ここにも水路らしき場所があった。
もしかすると水路というよりは,人が歩った跡か,木道が設置してあった跡に水がたまっただけかも知れないが,,。
宮床湿原(南会津町),11:08
1〜4枚目:屈曲点を過ぎてしばらく進んだところで,東〜南〜西方向をパノラマ撮影。
1枚目:屈曲点のこちら側。東方向。
2枚目:このように反対向きに木道を進む人もいるので,すれ違うのがやや大変。
3枚目:木道の入口方向(西)。入口近くの案内板が小さく見える。
宮床湿原(南会津町),11:09-11:10
1枚目:木道の出口が近付くと,干上がりかけた池塘があった。
2枚目:少し離れた場所には,ミツガシワ(Menyanthes trifoliata)が群生している池塘もあった。
3枚目:木道脇の干上がりかけた池塘で
採集(宮床湿原-7)。
泥の上にあるのはヒツジグサ(Nymphaea tetragona)。やや葉が小さめだが・・・。
観察された生物:
クリプトモナス(Cryptomonas),
ミドリムシ(Euglena mutabilis),
ペラネマ(Peranema),
アスタシア(Astasia),
大型の鞭毛虫(前後1本ずつ),
小型鞭毛虫数種,
コロトネベラ(Korotnevella),
マヨレラ(Mayorella),
トゲフセツボカムリ(Centropyxis aculeata),
ディフルギア3種(
Difflugia oblonga,
Difflugia sp.2種),
アミカムリ(Nebela sp.),
トリネマ(Trinema sp.),
ホマロズーン(Homalozoon vermiculare),
リトノタス(Litonotus),
ウロトリカ(Urotricha agilis),
キネトキルム(Cinetochilum margaritaceum),
シュードコニレンバス(Pseudocohnilembus),
小型繊毛虫数種,
未同定の黄緑色藻類,
珪藻各種(多数),
サヤミドロ(Oedogonium),
ゲミネルラ(Geminella),
ヒザオリ(Mougeotia),
ミカヅキモ(Closterium striolatum,
Closterium sp.),
アワセオオギ(Micrasterias denticulata),
ハタヒモ(Netrium digitus),
ウシケノリの仲間(Bangia sp.),
イタチムシ,
宮床湿原(南会津町),11:10
1枚目:すぐ近くにも水たまりがあった。
これは池塘というよりは,ヒトが足を踏み入れたことでできた窪みに水がたまっただけのようにも見えるが,,,。
2枚目:ひとまず
採集(宮床湿原-8)。
観察された生物:
トゲフセツボカムリ(Centropyxis aculeata,
C. constricta ?),
ディフルギア4種(Difflugia sp.),
アミカムリ(Nebela sp.),
サイフォデリア(Cyphoderia ampulla),
珪藻各種,
ヨツメモ(Tetraspora),
サヤミドロ(Oedogonium),
アオミドロ(Spirogyra),
ミカヅキモ(C. dianae),
アワセオオギ(Micrasterias thomasiana),
イタチムシ,
宮床湿原(南会津町),11:11-11:12
すぐ近くには花が終わりかけたミツガシワ(Menyanthes trifoliata)が。
ミツガシワが育っているということからすると,上の水たまりも池塘の一部なのかも知れない。
池塘を横断する形で木道が敷設されているのかも。
宮床湿原(南会津町),11:12
まもなく木道を出て湿原を周回する遊歩道へ入る。
Part III: 北〜西縁の遊歩道 2008.06.15, 11:14 - 11:35 |
目次: 湿原入口〜木道中央→ 木道中央〜東出口→ 北〜西縁の遊歩道 |