東成瀬村/大仁郷湿原
国道342号脇沿いの湿原群
ここで採集されたサンプルの観察結果を Google で検索 お知らせ

採集日:2007.06.24 ウオッちず で位置確認

342号脇の湿原へ(東成瀬村須川),11:10
しばらく歩くと,道路の左側が若干高台になっている場所がある。 そこに人の姿が見えるが,この人達はこの奥に小さな湿原を訪れているところ。 ガイドブックによると,この辺も大仁郷湿原の一部らしいが,ここはまったく湿原保護の対策がとられていない。 私も前回(2005.7.24)須川高原温泉へ戻る途中でここに立ち寄ったが,小さいながら自然のままの湿原なのが気に入って 再度訪れることにした次第。

342号脇の湿原(東成瀬村須川),11:10
高台に上がると,本当に狭い場所だが湿原であることに違いはない。

342号脇の湿原(東成瀬村須川),11:10
しかもここは先に訪れた大仁郷湿原の本体部分にある水流はないし, 反対に本体部分には見られない池塘(これはあきらかに池塘)がある! 池塘に育っているのは,花の終わったミズバショウLysichitum camtschatcense)と・・・ ミツガシワMenyanthes trifoliata)?(注)。

注:この後,訪れた名残ケ原ではイワイチョウが多数みられたが,ミツガシワはここ以外ではまったく見られなかった。 近くに寄れなかったのでハッキリしないが,葉の形からすると花が咲く前のミツガシワのように見える。

342号脇の湿原(東成瀬村須川),11:11
1枚目:望遠で撮影してみた。やはりミツガシワMenyanthes trifoliata)のようだ。 2枚目:湿原を傷つけないようカップ付き指示棒を使って採集(342号脇の湿原-1)。 翌日の観察結果は予想通りだった。やはりここは本物の湿原,本物の池塘だった。
観察された生物: ディフルギア( Difflugia oblonga), 共生藻を持つキルトロフォシス(Cyrtolophosis), 共生藻を持つチラキディウム(Thylakidium), ペロニエラ(Peroniella sp.), オーキスチス(Oocystis), コウガイチリモ( Pleurotaenium minutum), ウネリマクラ(Docidium undulatum), ミカヅキモ( Closterium rostratum), ホシガタモ( Staurastrum senarium var. simplex), イボマタモ( Euastrum cuneatum), タテブエモ(Penium polymorphum), ハタヒモ(Netrium digitusN. oblongum多数), フタボシモ(Cylindrocystis brebissonii), ダルマオトシ(Hyalotheca dissiliens var. dissiliensHyalotheca sp.), クロオコッカス(Chroococcus turgidus), スティゴネマ(Stigonema ocellatum),
観察された生物(06/28): カリキモナス(Calycimonas physaloides)?, ヒアロスフェニア(Hyalosphenia papilio), Assulina sp. ?, ミドリゾウリムシ(Paramecium bursaria), チラキディウムに似た繊毛虫(共生藻あり), Botryococcus braunii, エレモスフェラ(Eremosphaera viridis), カメガシラモ(Tetmemorus laevis), ミカヅキモ( Closterium pronum), アルスロデスムス( Arthrodesmus incus), ツヅミモ( Cosmarium oblongum), ホシガタモ( Staurastrum hystrixS. polymorphumS. wandae), イボマタモ( E. humerosum or E. affine), ユレモ(Oscillatoria), センチュウ,

342号脇の湿原(東成瀬村須川),11:13-11:14
池塘の周辺部には タテヤマリンドウGentiana thunbergii var. minor)と イワカガミScizocodon soldanelloides)が咲いていた。

ここで引き返す(東成瀬村須川),11:14
湿原を出て国道342号へ戻る。 この先には,既述したように,「栗駒野鳥の森」の入口?(注)があるが,そこはだいぶ先だし, そこからここまでにはとくに採集ポイントはないので,ここから先には行かずに戻ることにする。

注:ポイントの番号はこの先の入口?近くが No. 1で遊歩道を南へ進むにしたがって番号が増えるので, 順路?としてはこの先が入口ということになっているのだろう。

戻る途中で小湿原を発見(東成瀬村須川),11:15
1枚目:戻り始めてすぐ道路脇にさきほどとは別の湿原があることに気づいた。 あまりに小さいのでたんなる草地のようにも見えるが,ワタスゲが咲いているし,かすかに水面も見えるので, 小さいながらも湿原には違いない。 2,3枚目:湿原?に近付いてみる。 はっきりした踏み跡はないが,若干草の育ちの悪いところがあるので,ごく希にヒトが近付くことがあるようだ。 このようにほぼ手付かずの湿原で採集するのは始めてなので, 湿原の草を踏まないよう,周辺の潅木の根元近くを歩いて近付く。

342号脇の小湿原(東成瀬村須川),11:16
草地にはイワカガミScizocodon soldanelloides)や タテヤマリンドウが咲いていた。

342号脇の小湿原(東成瀬村須川),11:16-11:18
カップ付き指示棒を伸ばして中心部にある水たまりで採集(342号脇の小湿原-2)。 ここは予想に反して原生生物の種類は少なかった。何故だろう?不思議。 1枚目:よく見ると水たまりのあちこちにはモウセンゴケDrosera rotundifolia)が群生している。
観察された生物: ディフルギア2種以上( Difflugia), 大型のコリシオン(Corythion)?, 珪藻各種, ミクロスポラ(Microspora), ツヅミモ( Cosmarium cucurbitinum or C. oblongum), ワムシ,
観察された生物(06/28): ユーグリファ(Euglypha),

342号分岐を左折(東成瀬村須川),11:19
「栗駒野鳥の森」を訪れることはできなかったものの,自然のままの湿原で採集できたので気をよくして須川高原温泉へ戻る。 前方を左折。カーブ坂を上がる。

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