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2006.10.09, Part IV

四十八池湿原

四十八池湿原に到着,11:39-11:40
2,3枚目:四阿が見えてきた。4枚目:湿原入口から志賀山(標高 2035.3 m)方向を撮影。

四十八池湿原(標高 1880 m),11:40-11:41
木道の手前から湿原をパノラマ撮影。笹を除いて,他はすでに草紅葉の状態だった。 色が変わる前の景色を撮りたかったのだが,,,来るのが遅すぎた。。。

四十八池湿原,11:41-11:43
まずは入口近くの木道脇で採集(四十八池湿原-1)
観察された生物: ディフルギア( Difflugia sp.), ディセマトストマ(Disematostoma minor), 珪藻各種, イボマタモ( E. ampullaceum ?, ワムシ,

四十八池湿原,11:43-11:45
1枚目:さらに少し歩いたところで,池塘の縁に径 7〜8 cmほどのゼリー状の塊があった。 最初は ヨツメモ(Tetraspora)か何かの藻塊かと思ったが, 2枚目:ピペットを差し込むと意外と簡単にゼリーを吸い取ることができた (四十八池湿原-2)。 ヨツメモなどの場合はもう少ししっかりした塊なので,おかしいと思ったが,この時は何がいるのか,さっぱりわからなかった。 3枚目:クローズアップ撮影をすると,細長い緑色のものが内部に均一に分散していた。 翌日,顕微鏡観察したところ,これらは 共生藻を持つオフリディウム(Ophrydium) であることがわかった。自ら細胞体外にゼリー状物質を分泌してこのような群体を作ったと思われる。 オフリディウムはもともと群体で暮らしているが,これほど大きなものを見たのは初めて。
観察された生物(10/10-11): 共生藻を持つオフリディウム(Ophrydium)多数, ミクロスポラ(Microspora), ヒザオリ(Mougeotia), ミカヅキモ( C. idiosporum, ツヅミモ( Cosmarium sp.), タテブエモ(Penium cylindrus),
観察された生物(10/12): 共生藻をもつ未同定の繊毛虫(テトラヒメナに似ている,キルトロフォシスのようにも見えるが口の形が異なる), Chrysopyxis, ハスフネケイソウ(Neidium), ミクロスポラ(Microspora), ミカヅキモ( C. idiosporum), ダルマオトシ(Hyalotheca dissiliens var. tatrica), Sphaerozosma

四十八池湿原,11:45-11:46
これはあきらかに藻塊だが・・・(四十八池湿原-3)。 翌日の観察で,この藻塊はヒザオリ(かなり細い)であることが判明。 すでにかなり崩れていたため,このようなモヤモヤした塊になっていたことがわかった。
観察された生物: マヨレラ(Mayorella), レンバディオン(Lembadion), オフリディウム(Ophrydium), ツリガネムシ2種(Vorticella) ヒザオリ(Mougeotia)多数, ミカヅキモ( C. intermedium), ホシガタモ( S. wandae), イボマタモ( Euastrum cuneatum), ハタヒモ(Netrium digitus), Gloeothece linearis, ミジンコ,

四十八池湿原,11:47
木道の中央付近で南側の入口〜西側に広がる湿原〜北にある休憩所をパノラマ撮影。

四十八池湿原,11:48
木道の真ん中付近で(四十八池湿原-4)
観察された生物: ナベカムリ(Arcella), ディフルギア( D. oblonga), ヘレオペラ(Heleopera), ユーグリファ(Euglypha strigosa), サヤミドロ(Oedogonium), ホシミドロ(Zygnema), コウガイチリモ( P. minutum), カメガシラモ(Tetmemorus granulatus), ツヅミモ( C. oblongumC. globosum), ホシガタモ( S. hystrix), イボマタモ( Euastrum crassumEuastrum cuneatum), ハタヒモ(Netrium digitusN. oblongum),

四十八池湿原,11:49
前回来た時(2006.06.01)は,新しい木道は途中までしかできていなかったが, 今回,片側だけは前方の休憩所まで完成していた。 よく見ると古い木道の上に太い丸太を乗せて,その上に新しい木道を敷設していた。 これは先月訪れた御在所湿原(八幡平市)と同じ方式。将来がちょっと気になる。

四十八池湿原,11:50-11:51
ここでも採集(四十八池湿原-5)
観察された生物: ナベカムリ(Arcella vulgaris), ディフルギア( D. oblonga), ウロレプタス(Uroleptus), 小型珪藻各種, サヤミドロ(Oedogonium), ツヅミモ( Cosmarium globosum), イボマタモ( Euastrum crassumE. cuneatum), トゲツヅミモ(Xanthidium armatum), ハタヒモ(Netrium digitus), フタボシモ(Cylindrocystis), ミジンコ, ケンミジンコ, ワムシ, センチュウ,

四十八池湿原木道の北端から大沼池へ,11:52-11:53
1枚目:木道の北端にある休憩所。大勢の人が休んでいた。 2枚目:その先にある志賀山と大沼池への分岐。 3枚目:左へ行くと志賀山,右が大沼池へ向うコース。 4枚目:右折して大沼池へ向うコースへ入る。最初は木道だが,すぐに普通の山道になる。

Part V: 四十八池湿原から大沼池へ
2006.10.09, 11:55 - 12:16