諏訪市 |
強清水の湿地 |
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強清水は霧ヶ峰の西端にあるペンションや寮などのリゾート施設が立ち並ぶ地区。 東隣には霧ヶ峰インターチェンジがあり,そこから八島湿原(北),車山湿原,白樺湖(東),池のくるみ(南)へとルートが分岐する。 強清水バス停の近くに「強清水湿原」と呼ばれる場所がある。 ペンションの近くにある池とその周囲にある湿地からなるが,草茫茫で外観的には湿原というよりは草地といった雰囲気。 しかし,原生生物の種類は多いので,おそらく昔からあった湿地なのだろう。 観察された原生生物名一覧(現在43種) |
採集日:2007.07.16 | ウオッちず | で位置確認 |
強清水の湿地(諏訪市),13:03
1枚目:この角を曲ると湿地の入口がある。
2,3枚目:角から湿地方向をパノラマ撮影。右側の桟橋状の木道へ。
強清水の湿地(諏訪市),13:04
木道の脇に咲いていたオオカサモチ(Pleurospermum camtschaticum)?
強清水の湿地(諏訪市),13:04
その花の上に止まっていた??()
強清水の湿地(諏訪市),13:05
木道を支えている支柱の上にオレンジ色のキノコが育っていた。これは
ハナビラダクリオキン(Dacrymyces palmatus,アカキクラゲ科)?
強清水の湿地(諏訪市),13:06
キノコを撮影していたところにアリがやってきた。
これはおそらく
エゾクシケアリ(Myrmica jessensis)かその仲間。
強清水の湿地(諏訪市),13:06
池の全景をパノラマ撮影。
1枚目:左手には池に突き出した休憩所がある。
2枚目:池のすぐ先には建物が見える。したがって,草がある部分はごくわずか。これを湿原というのはどうも・・・。
3枚目:木道は池の上を通ってその先にある草むらへ続いている。
強清水の湿地(諏訪市),13:07-13:09
1枚目:池の底を見ると緑色の藻塊が斑模様のようになってたくさん育っていた。
2枚目:おそらく池底の藻塊と同じものが,他の枯れ草等と一緒になって水面にも浮かんでいた。
のでそれを採集(強清水の湿地ー1)。
翌日の観察の結果,この藻塊の主役はダルマオトシだったことが判明。
ダルマオトシは通常それほど多くない。これほどたくさんいるのを観察したのは,今回以外では,
2005.5.8に採集した小田貫湿原から流れる小川くらい。
観察された生物:
Gymnodinium,
クリプトモナス(Cryptomonas),
ウチワヒゲムシ(Phacus torta,
Phacus sp.),
トラケロモナス(Trachelomonas hispida,
T. volvocina),
ペラネマ(Peranema),
スファエラストルム(Sphaerastrum),
ユーグリファ(Euglypha),
ウロトリカ(Urotricha),
ハルテリア(Halteria),
テトラヒメナ(Tetrahymena)
マルロモナス(Mallomonas),
サヤツナギ(Dinobryon sertularia),
バキュオラリア(Vacuolaria virescens),
珪藻各種,
グロエオモナス(Gloeomonas),
パンドリナ(Pandorina),
イカダモ(Scenedesmus),
ボツリオコッカス(Botryococcus sudetica),
クレブソルミディウム(Klebsormidium),
ツルギミドロ(Draparnaldia),
ヒザオリ(Mougeotia),
ミカヅキモ(
Closterium cynthia,
C. dianae,
C. intermedium,
C. navicula),
C. ralfsii),
コウガイチリモ(Pleurotaenium sp.),
アルスロデスムス(
Arthrodesmus triangularis),
ホシガタモ(
Staurastrum alternans,
S. brebissonii?,
S. polymorphum,
S. vestitum or S. aculeatum?),
イボマタモ(
Euastrum oblongum),
アワセオオギ(Micrasterias thomasiana),
ダルマオトシ(Hyalotheca dissiliens var. dissiliens, var. tatrica),
ハタヒモ(Netrium interruptum ?),
ネジモ(Spirotaenia obscura),
Sphaerozosma,
フタボシモ(Cylindrocystis),
ユレモ(Oscillatoria),
ミジンコ,
強清水の湿地(諏訪市),13:10
水中にある木道の支柱の表面についた水垢も採集してみた(強清水の湿地-2)。
観察された生物:
Gymnodinium,
小型鞭毛虫数種,
テトラヒメナ(Tetrahymena)
ツリガネムシ(Vorticella)
棘毛類繊毛虫,
小型繊毛虫数種,
クレブソルミディウム(Klebsormidium),
ダルマオトシ2種(Hyalotheca dissiliens var. dissiliens),
var. tatrica )多数,
Sphaerozosma,
ミジンコ,
強清水の湿地(諏訪市),13:10-13:11
1枚目:池の先にある草地にも足を伸ばしてみた。
2枚目:しかし,木道のすぐ側まで草が生い茂っていて,
木道周辺に水たまりのような場所があるかどうかすら確認できなかった。採集不可。
少し行ったところでUターン。
強清水の湿地(諏訪市),13:12
戻る途中,池と草地の境目あたりに開花直前の
シモツケソウ(Filipendula multijuga),もしくは,
アカバナシモツケ(Filipendula multijuga var. ciliata)が育っていた。
強清水の湿地(諏訪市),13:13
池に突き出した休憩所まで戻り,ここで昼食をとりながら,この後どうするかを考えることにした。
強清水バス停へ(諏訪市),13:20
この後は,前回採集した白樺湖の湖畔へ向かう予定だが,時間的にはだいぶ余裕がある。
強清水バス停から出る白樺湖行きバスは13:32と14:34がある。
ここで後1時間を過ごしてから白樺湖へ向かっても,復路の電車(茅野駅から乗車予定)には間に合うはずだが,
なるべく余裕を持って行動した方がよいだろうと考え,13:32のバスで白樺湖へ移動することにした。
ということで湿地から強清水バス停へ向かう(県道40号を西へ)。