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2009.06.07, Part VIII

大ダルミ湿原

大ダルミ湿原(長野市),12:30
今度は,入口近く踏み跡の右(東)側の池塘へ。 その途中にはミズバショウに混じって ミツガシワMenyanthes trifoliata)が花を付けていた。 これまでに訪れた場所ではすでに実になりかけていたが,ここはまだ咲き始めたばかり。 大ダルミ湿原の標高は1590m。標高の差。

大ダルミ湿原,入口近く右側の池塘(長野市),12:31
池塘にはクロサンショウウオHynobius nigrescens)?の卵塊があった。 古沼(標高約930m?)では4月19日, 枯木沼湿原(標高 1385m)では5月1日にこの卵塊を見かけたが, 標高1590mだと今が産卵時期,ということか。

大ダルミ湿原,入口近く右側の池塘で採集(長野市),12:31
池塘の岸辺近くで採集(大ダルミ湿原-2a, -2b)
観察された生物: 渦鞭毛虫の一種, カリキモナス(Calycimonas physaloides), ビコエカ(Bicoeca sp.), ディフルギア( Difflugia bacillifera), ラッパムシ( Stentor igneusStentor sp.細胞質が黄色?), プロロドン(Prorodon sp.), ウロトリカ(Urotricha), ナスラ(Nassula), フロントニア(Frontonia), ディセマトストマ(Disematostoma), ミドリゾウリムシ(P. bursaria), 共生藻を持つオフリディウム(Ophrydium), コルピディウム(Colpidium), 共生藻を持つチラキディウム(Thylakidium), 珪藻各種, アステロコッカス(Asterococcus sp.), エレモスフェラ(Eremosphaera viridis), ブルボケーテ(Bulbochaete), カメガシラモ(Tetmemorus granulatus), ツヅミモ( Cosmarium connatumC. quadrifariumCosmarium sp.), ホシガタモ( Staurastrum sp. 4 arms), イボマタモ( Euastrum cuneatumE. humerosum, ハタヒモ(Netrium digitus, 2 types), ネジモ(Spirotaenia condensata), Bambusina brebissoniiSphaerozosma, クロオコッカス( Chroococcus turgidus), シネココッカス(Synechococcus), センチュウ,

大ダルミ湿原,踏み跡を少し進む(長野市),12:32
1〜3枚目:少し湿原内に入った所で左右(西〜北〜東)をパノラマ撮影。 中心部に近付くにつれてあちこちに池塘が点在しているのが見えてきた。

大ダルミ湿原(長野市),12:32-12:33
足下ではワタスゲEriophorum vaginatum)が果穂になりかけていた。

大ダルミ湿原(長野市),12:33-12:34
1枚目:少し進んだ先の右(東)側の池塘で採集(大ダルミ湿原-3)。 2枚目:近くではモウセンゴケDrosera rotundifolia)が。
観察された生物: キストディニウム(Cystodinium), トラケロモナス(Trachelomonas volvocina), カリキモナス(Calycimonas physaloides), ディフルギア( Difflugia bacillifera), プロロドン(Prorodon sp.), ウロトリカ(Urotricha agilis), ディセマトストマ(Disematostoma minor), レンバディオン(Lembadion lucens), 共生藻を持つチラキディウム(Thylakidium), 共生藻を持つプラチオフリア(Platyophrya similis), アステロコッカス(Asterococcus sp.), ボツリオコッカス( Botryococcus sudetica), ゲミネルラ(Geminella), ミカヅキモ(C. idiosporum), カメガシラモ( Tetmemorus granulatusT. laevis), アルスロデスムス( Arthrodesmus incus), ホシガタモ( Staurastrum connatumS. hystrixS. muticumS. orbiculareStaurastrum sp. 4 arms), イボマタモ( Euastrum cuneatumE. sinuosumEuastrum sp.), ハタヒモ(Netrium digitus), タテブエモ(Penium polymorphum), Bambusina brebissonii, クロオコッカス( Chroococcus turgidus), シネココッカス(Synechococcus), メリスモペディア(Merismopedia), ネンジュモ(Anabaena), イタチムシ, クマムシ, ワムシ,

大ダルミ湿原,その近くの左側の池塘(長野市),12:35
1,2枚目:やや縦長の池塘なので,パノラマ撮影。 池中にはミツガシワMenyanthes trifoliata)がわずかに育っていた。 池端にはワタスゲEriophorum vaginatum)が点々と・・・。

大ダルミ湿原,その近くの左側の池塘で採集(長野市),12:35
岸辺近くで採集(大ダルミ湿原-4)
観察された生物: カリキモナス(Calycimonas physaloides), アミカムリ(Nebela carinata), ラッパムシ( Stentor igneus), プロロドン(Prorodon sp.), フロントニア(Frontonia depressa), ミドリゾウリムシ(P. bursaria), レンバディオン(Lembadion lucens), オフリディウム(Ophrydium), オピッソスティラ(Opisthostyla), キルトロフォシス(Cyrtolophosis), 小型繊毛虫数種, アステロコッカス(Asterococcus sp.), オーキスチス(Oocystis), ボツリオコッカス( Botryococcus braunii), ミクロスポラ(Microspora), ミカヅキモ( Closterium abruptumC. idiosporum), アルスロデスムス( Arthrodesmus incus), ツヅミモ( Cosmarium amoenum?, Cosmarium sp.1Cosmarium sp.2), ホシガタモ( Staurastrum connatumS. hystrixS. simonyi), ハタヒモ(Netrium digitus, 2 types), タテブエモ(Penium polymorphum), ネジモ(Spirotaenia condensata), Bambusina brebissoniiChlorobotrys, クロオコッカス( Chroococcus turgidus), クマムシ, イタチムシ2種, ミジンコ, ワムシ,

大ダルミ湿原,その近くの左側の池塘付近(長野市),12:35-12:36
池塘の手前では 1,2枚目:バイカオウレンCoptis quinquefolia)と 3枚目:ミツバオウレンCoptis trifolia

大ダルミ湿原,さらに踏み跡を少し進む(長野市),12:37
1,2枚目:さらに少し進んでから左右をパノラマ撮影。 この辺の踏み跡は不明瞭だが,後出するように,この先にも踏み跡が続いていた。

大ダルミ湿原(長野市),12:38
上段の3枚目,手前右の池塘で採集(大ダルミ湿原-5)
観察された生物: 渦鞭毛虫の一種, ディフルギア( Difflugia sp.), フロントニア(Frontonia acuminata), Chlorobotrys, 珪藻各種, ボツリオコッカス( Botryococcus sudetica), ヒザオリ(Mougeotia), ミカヅキモ( Closterium idiosporum), ホシガタモ( Staurastrum orbiculareS. simonyi), イボマタモ( Euastrum cuneatum), ハタヒモ(Netrium digitus), タテブエモ(Penium polymorphum), ネジモ(Spirotaenia condensata), Bambusina brebissonii, ワムシ, イタチムシ, クロオコッカス(Chroococcus turgidus),

大ダルミ湿原,踏み跡がはっきりしなくなったので,ここまでとする(長野市),12:38-12:39
1〜4枚目:さらに進むと,上記のように,はっきりした踏み跡が現れた。 しかし,その先はふたたび踏み跡が不明瞭になっていた。前方にも池塘らしき場所があちこちにあるように見える。 が,これ以上,先に進むのは気がひけたのでこの辺で戻ることにした。
戻る前にこの周辺の池塘でも採集しておくことにした。 まずは,手前右の池塘へ。

大ダルミ湿原,湿原の中心部付近の池塘(長野市),12:39
右側の池塘で採集(大ダルミ湿原-6)
観察された生物: ディフルギア( Difflugia oblonga), フロントニア(Frontonia acuminata), ミドリゾウリムシ(Paramecium bursaria), 共生藻を持つチラキディウム(Thylakidium), 共生藻を持つプラチオフリア(Platyophrya similis), Chlorobotrys, 珪藻各種, ボツリオコッカス( Botryococcus sudetica), ヒザオリ(Mougeotia), カメガシラモ( Tetmemorus granulatus), ホシガタモ( S. orbiculareS. simonyiStaurastrum sp.), イボマタモ( Euastrum cuneatum), ハタヒモ(Netrium digitus, 2 types), タテブエモ(Penium polymorphum), ネジモ(Spirotaenia condensata), Bambusina brebissonii, クロオコッカス( Chroococcus turgidus), スティゴネマ(Stigonema), ソコミジンコ, クマムシ,

大ダルミ湿原(長野市),12:40
ちかくにはチングルマGeum pentapetalum)が群生していた。

大ダルミ湿原,左側の池塘(長野市),12:41
今度は左側へ。ここの池塘は不定形。

大ダルミ湿原,そこで採集(長野市),12:41
1枚目:池端に育つのはホタルイの仲間? 2枚目:その近くで採集(大ダルミ湿原-7)。 トロリとした薄緑色の水垢が入った。
観察された生物: 渦鞭毛虫の一種, ディフルギア( Difflugia bacillifera), レンバディオン(Lembadion lucens), Chrysostephanosphaera globlifera, 珪藻各種, ヒザオリ(Mougeotia), ミカヅキモ( Closterium idiosporum), カメガシラモ( Tetmemorus laevis), ツヅミモ( Cosmarium sp.), ホシガタモ( Staurastrum hystrixStaurastrum sp.), フタボシモ(Cylindrocystis), ハタヒモ(Netrium digitus, 2 types), タテブエモ(Penium polymorphum), Bambusina brebissonii, クロオコッカス( Chroococcus turgidus), ミジンコ, クマムシ, センチュウ, ワムシ,

Part IX: 大ダルミ湿原〜黒姫山 西登山道を下る
2009.06.07, 12:42 - 13:05