ミヤマシシウド(Angelica matsumurae)と??,13:24
ここが神ノ田圃へ通じる北側の入口,13:34-13:35
1枚目:前方に見える看板の左側に下へ降りる道がある(自然園駅から徒歩18分)。
坂道を降りたところに木道があり,その先に神ノ田圃がある。
2枚目:ここがその下へ降りる道。この先には早稲田大学の小屋がある。その脇を木道が通っている。
昨年(2005.7.3)は,その木道を歩いていったところ,木道の両側には2 m近い高さの枯れた葦が密生していて視界を遮っていた。
すると・・・。その芦原の奥からバキ・・・バキ・・・という枯れ枝を踏み付けながら歩く足音が聞こえてきた。
そのテンポ,足音からするとかなり大きな生き物のようだった。
最初はヒトかと思ったが,人間ならば木道を歩くはずだし,ヒトにしてはどうもおかしい・・・。
やがてその足音はこちらに近付いてきて,突然止まると同時に,「フーッ,フーッ」と大きな鼻音が聞こえてきた。
相手の姿は見えないが,あきらかにこちらを威嚇していた。
クマ?!そう思ったとたん背筋が凍りついた。
幸い相手からもこちらが見えないようなので(注),音をたてず静かに木道を後戻りして,やっとの思いで逃げた。
もし,この時,お互いの顔が見えていたら命はなかったかも知れない。。。
という経験をしているので今回はこちらの道へ入るのは止めた。
注:こちらは日の当る明るい木道の上,相手はうす暗い芦原の中にいた。こちらからは薮の奥を見通すことはできなかったが,
もしかすると,相手からは葦の隙間から私の姿が見えていたのかも知れない・・・。
南側にある神ノ田圃湿原への入口,13:41
ガイドブックによると,湿原の南側にも入口があるはずなので探しながら歩いたところ,,,。
1枚目:どうやら,それらしい場所を発見(自然園駅から徒歩25分)。階段があった。
2枚目:その階段の脇に「神の田圃湿原」という道標(看板?)があった。
しかし,道路からは階段の先がどうなっているのか,草木に被われて見通しが効かない。
神ノ田圃湿原へ,13:42-13:44
またクマと遭遇したら,,と思うとなかなか足が前に進まなかったが,ここまで来た以上行けるところまで行こうと思い,
少しずつ前方を確認しながら進んだ。
ここはほとんど人が来ない場所のようで,周囲は草が生い茂り,途中には倒木が2本もあって道を遮っていた。
幸い,まもなく前方が明るくなって湿原らしき場所が見えてきた。
神ノ田圃湿原,13:45
ここは狭い湿原で,1本の木道が湿原を横切っているだけ。
神ノ田圃湿原,13:46
池塘があった。その端が木道の反対側(左)にまで広がっている。ここで採集することにした。
神ノ田圃湿原,13:47
まずは木道左側で採集(神ノ田圃-1)(注)。
観察された生物:
マルウズオビムシ(Peridinium),
ディフルギア(
D. oblonga),
珪藻各種,
エレモスフェラ(Eremosphaera viridis),
イボマタモ(
Euastrum cuneatum),
ハタヒモ(Netrium digitus,
N. oblongum),
カワモヅク(Batrachospermum),
クロロコッカス4種以上(Chroococcus),
シネココッカス(Synechococcus),
ミジンコ(Sida,他),
ワムシ(Monommata),
注:試験管に記入してある数字は採集ポイントの通し番号。
この番号は時々間隔が開いたり,逆に重複して書くことがあるので,
わかりやすくするために各地区ごとに番号をふり直した。
神ノ田圃湿原,13:48-13:50
同じ場所の右側の池塘で採集(神ノ田圃-2a,
神ノ田圃-2b)。
観察された生物:
トラケロモナス(Trachelomonas volvocina),
カリキモナス(Calycimonas physaloides),
アミカムリ(Nebela collaris),
ウロトリカ(Urotricha),
クリスチゲラ(Cristigera phoenix),
ラッパムシ(Stentor,大核1個,細胞質 green),
オフリディウム(Ophrydium),
共生藻を持つチラキディウム(Thylakidium),
ハネケイソウ(Pinnularia),
ホシガタケイソウ(Asterionella),
他の珪藻各種,
イカダモ(Scenedesmus),
クンショウモ(Pediastrum tetras),
Botryococcus sudetica,
エレモスフェラ(Eremosphaera viridis),
Botryococcus sudetica,
ミクロスポラ(Microspora),
サヤミドロ(Oedogonium),
コウガイチリモ(
P. minutum),
カメガシラモ(Tetmemorus granulatus),
ミカヅキモ(
C. abruptum,
C. idiosporum),
ツヅミモ(
C. globosum,
C. oblongum
or C. cucurbitinum or C. parvulum ??),
ホシガタモ(
S. wandae,
S. forficulatum,
S. brachiatum),
イボマタモ(
Euastrum cuneatum),
ハタヒモ(Netrium digitus,
N. oblongum),
カワモヅク(Batrachospermum),
クロロコッカス4種以上(Chroococcus),
シネココッカス(Synechococcus),
ユレモ(Oscillatoria),
ミジンコ,
イタチムシ,
クマムシ,
センチュウ,
神ノ田圃湿原,13:52-13:53
しばらく歩いた先に小さな池塘というか水たまりがあった。
ここで採集(神ノ田圃-3)。
観察された生物:
Gymnodinium,
ディフルギア(
D. oblonga),
ヒアロスフェニア(Hyalosphenia papilio),
共生藻を持つプラチオフリア(Platyophrya similis),
エレモスフェラ(Eremosphaera viridis),
オーキスチス(Oocystis),
Bulbochaete,
ミクロスポラ(Microspora),
ミカヅキモ(
C. abruptum,
ツヅミモ(
C. globosum,
C. oblongum),
ホシガタモ(
S. brachiatum,
S. wandae,
S. hystrix),
ハタヒモ(Netrium digitus,
N. oblongum),
タテブエモ(Penium polymorphum),
Sphaerozosma,
メソテニウム(Mesotaenium),
Bambusina,
クロロコッカス4種以上(Chroococcus),
シネココッカス(Synechococcus),
ユレモ(Oscillatoria),
ワムシ,
センチュウ,
神ノ田圃湿原,13:53-13:54
さらに木道の一番奥にある池塘で採集(神ノ田圃-4)。
観察された生物:
ラブドモナス(Rhabdomonas sp.)
初観察(注),
ディフルギア(
D. acuminata),
共生藻を持つチラキディウム(Thylakidium),
珪藻各種,
Botryococcus braunii,
ミクロスポラ(Microspora),
ヒザオリ(Mougeotia),
ミカヅキモ(
C. rostratum,
C. idiosporum),
ツヅミモ(
C. globosum,
C. quadrifarium),
イボマタモ(
E. humerosum,
Euastrum cuneatum),
トゲツヅミモ(Xanthidium armatum),
ハタヒモ(Netrium digitus,
N. oblongum),
カワモヅク(Batrachospermum),
クロロコッカス4種以上(Chroococcus),
シネココッカス(Synechococcus),
メリスモペディア(Merismopedia),
ユレモ(Oscillatoria),
ミジンコ,
注:細胞体が硬く(変形しない),表面に稜線がある点でカリキモナス,あるいはペタロモナスにも似ているが,細胞形,および,稜線の特徴から
ラブドモナスに近いと判断した。
カリキモナスとペタロモナスは通常扁平だが,これは円柱形(ないし葉巻き形)で,稜線が螺旋状であるというラブドモナスの特徴を持つ。
ただし,他のラブドモナス種に比べると稜線が顕著で,細胞質中にパラミロンや脂質の顆粒はあまり見られない。その点では,むしろカリキモナスやペタロモナスに似ている。
もしかすると,いずれとも異なる属とすべきかも知れない。
神ノ田圃湿原,13:55-13:56
ここが木道の端。木道の先にも踏み跡らしきものがあった。どこに続いているかは不明。
神ノ田圃湿原,13:56-13:58
1枚目:木道の端から振り返って入口方向を撮影。右手の山の上の方には雲がかかって薄暗くなっていた。
2,3枚目:入口に戻る途中で前方を撮影。
Part XI: | 栂ノ森駅〜(栂池ゴンドラリフト)〜栂池高原駅 2006.08.11, 14:06 - 14:56 |