那須塩原市 |
沼原湿原
Part III: 四阿分岐〜湿原北端 |
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採集日:2007.09.03 | ウオッちず | で位置確認 |
途中にある脇道へ入ってみる(那須塩原市),10:24
木道をしばらく歩くと,前方に右への分岐がある。
ここを右折すると,湿原の東側にある遊歩道へ出る。そこに休憩所(四阿)がある(2枚目)。
確認の意味で,これから右側の木道の途中まで歩いてみる。
休憩所へ向う木道と水路跡?(那須塩原市),10:25
1枚目:木道の先は薮になっていて見通せない。同じ位置から木道の下を通る水路を撮影。
2枚目:木道の北側。こちらも潅木があり見通せない。
3枚目:木道の南側。水路はやや東へカーブしている。そのカーブに沿って今歩いてきた木道がある。
木道脇に咲いていた花々(那須塩原市),10:25-10:26
トモエシオガマ?(Pedicularis resupinata var. caespitosa)
休憩所へ向う木道(那須塩原市),10:26
1枚目:薮が近付いてきた。
2枚目:頭の上に覆い被さるように潅木が成長している。
木道脇に咲いていた花々(那須塩原市),10:27
足下に??()
潅木の前で引き返す(那須塩原市),10:27-10:28
1,2枚目:途中にある案内板。ここから先に湿原はないので,ここでUターンすることにした。
3枚目:Uターンして西方向を撮影。
眼前に見えるのは西ボッチ(標高 1410.1m)。
木道脇に咲いていた花々(那須塩原市),10:28
戻る途中で撮影。ゲンノショウコ?(Geranium nepalense)。
木道脇に咲いていた花々(那須塩原市),10:29
ワレモコウ(Sanguisorba officinalis)と
??()(羽がないので幼生?)。
再び湿原を北へ向う(那須塩原市),10:30
1枚目:分岐点に戻り北方向を撮影。
2枚目:木道脇にオヤマリンドウ?(Gentiana makinoi)が咲いていた。
木道脇の水路?で採集(那須塩原市),10:30-10:31
1枚目:木道の下を通って南北方向の水路に合流する水路(跡?)があった。
2枚目:ここも水深は浅い。水面には藻塊も浮いている。
3枚目:それらの藻塊を採集(沼原湿原-3)。
この藻塊は,ミカヅキモ(
Closterium abruptum)
だった。ミカヅキモがこれほど大量に増殖していたのを見たのは初めて(注)。
観察された生物:
トラケロモナス(Trachelomonas volvocina),
Lesquereusia,
Paulinella,
ラッパムシ(Stentor igneus, 共生藻類有り),
コンディロストマ(Condylostoma sp.?,赤色色素有り,共生クロレラ有り),
ミドリゾウリムシ(Paramecium bursaria),
未同定の黄緑色藻類,
珪藻各種,
ヒザオリ2種(Mougeotia, 太・中),
コウガイチリモ(
Pleurotaenium ehrenbergii,
P. nodosum 多数),
ミカヅキモ(
Closterium abruptum 多数,
C. gracile,
C. striolatum),
ツヅミモ(
Cosmarium alpestre,
C. connatum,
C. decoratum,
C. quadrifarium),
ホシガタモ(
Staurastrum furcatum?),
ダルマオトシ(Hyalotheca dissiliens var. tatrica),
ワムシ,
ミジンコ,
注:こう書いた後になって思い出したが,他には,かつて武蔵浦和駅近くの住宅地脇の下水路(さいたま市浦和区別所沼6丁目)で
Closterium ehrenbergii
が大発生していたことがある。今回はそれに次いで二度目,というのが正しい。
注:以下の種(接合藻類)は,4年前(2003.8.14)にここを訪れた際にも観察されている。
Mougeotia, 太・中,
Pleurotaenium nodosum,
Closterium abruptum,
C. gracile,
Cosmarium alpestre,
C. connatum,
C. decoratum,
C. quadrifarium,
Staurastrum furcatum,
池塘?には見えないがここで採集(那須塩原市),10:32-10:33
少し行くと,また木道脇に水路というか水たまりが現れた。
その南端で採集(沼原湿原-4-1)。
ここは細胞数は比較的少ないが,種組成はそれなりに豊か。
観察された生物:
Gymnodinium,
マルロモナス(Mallomonas),
ディフルギア(
Difflugia elegans,
D. claviformis),
Lesquereusia,
トリネマ(Trinema),
珪藻各種,
未同定の緑色鞭毛藻,
イカダモ(Scenedesmus),
サヤミドロ(Oedogonium),
ゲミネルラ(Geminella mutabilis),
ミカヅキモ(
Closterium abruptum),
ツヅミモ(
Cosmarium connatum,
C. quadrifarium),
イボマタモ(
Euastrum gnathophorum,
E. affine,
E. sinuosum v. germanicum),
ワムシ,
クマムシ,
ミジンコ,
注:以下の種(接合藻類)は,4年前(2003.8.14)にここを訪れた際にも観察されている。
Geminella mutabilis,
Closterium abruptum,
Cosmarium connatum,
C. quadrifarium,
Euastrum affine,
E. gnathophorum,
E. sinuosum v. germanicum,
同じ場所の少し先で採集(那須塩原市),10:33-10:35
1枚目:水たまりは木道に沿って北へ広がっていた。
2枚目:ミヤマホタルイ(Scirpus hondoensis)
3枚目:同じ水たまりの北端部分で採集(沼原湿原-4-2)。
ここも上と同様。細胞数は少ないが,種組成は豊か。
観察された生物:
マルウズオビムシ(Peridinium),
Gymnodinium,
トラケロモナス(Trachelomonas volvocina),
カリキモナス(Calycimonas physaloides),
ディフルギア(
Difflugia acuminata,
D. elegans),
トゲフセツボカムリ(Centropyxis),
ディセマトストマ(Disematostoma minor),
マルロモナス(Mallomonas),
珪藻各種,
イカダモ(Scenedesmus sp.),
コウガイチリモ(
Pleurotaenium nodosum),
ミカヅキモ(
Closterium abruptum 多数),
ツヅミモ(
Cosmarium connatum,
C. decoratum),
イボマタモ(
Euastrum gnathophorum),
イタチムシ,
センチュウ,
ワムシ,
注:以下の種(接合藻類)は,4年前(2003.8.14)にここを訪れた際にも観察されている。
Pleurotaenium nodosum,
Closterium abruptum,
Cosmarium connatum,
C. decoratum,
Euastrum gnathophorum,
木道脇に咲いていた花々(那須塩原市),10:35
ミヤマアキノキリンソウ(Solidago virgaurea subsp. leiocarpa forma japonalpestris)
木道の支柱に止まったアキアカネ(那須塩原市),10:36
1,2枚目:アキアカネ(Sympetrum frequens)
2枚目:正面から撮影。今度はうまく撮れた。
まもなく湿原北端(那須塩原市),10:37
ここも木道下まで水たまりが広がっていた。ここでは採集せず。
前方にある休憩所を過ぎるとまもなく湿原北端。
上記のうち,「前回観察されて今回は観察されなかった原生生物」は絶滅してしまった訳でないのは当然。 たんにたまたま採集ポイントにいなかったか,いても数が少なかったため,観察漏れしてしまっただけである可能性が高い。 沼原湿原には,少なくとも100種以上,未観察の種もまだまだたくさんいるはずなので, おそらくこの数倍から十倍以上の原生生物(種数)が生息していると推測される。
Part IV: | 湿原北端〜湿原東縁の木道 2007.09.03, 10:39 - 10:44 |