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2007.06.04, Part XII

親海湿原(2)

親海湿原 (白馬村),14:21
前回(2006.5.8)来た時は, この木道周辺ではたくさんのミツガシワMenyanthes trifoliata)の新芽が育っていたが, 今はすでに花の季節を過ぎて葉だけが生い茂っていた。

親海湿原 (白馬村),14:22-14:23
湿原の北側は干上がっていて採集できなかったが,南側へくると水たまりが所々に現れた。 かつて農業用の水路だったと思われる場所に水が残っていた。 ここで採集(親海湿原-1)。 ここは前回同様,原生生物の種類は少ない(注)。
観察された生物: 小型鞭毛虫各種, 小型フセツボカムリ(Centropyxis), 珪藻各種,

注:あらためて前回の結果を見ると,原生生物が多かったのは木道の入口周辺から湿原の中央部付近までの水が滞留している場所だった。 一方,南側の水路になっている場所は原生生物の種類は少なかった。 今回は,湿原の北側〜中央部はことごとく干上がっていて,結局,採集できたのは南側のみだった。 そのため,全体として観察できた原生生物の種類はごくわずかとなった。

親海湿原 (白馬村),14:23-14:24
花が咲いた後のミツガシワMenyanthes trifoliata)。 3,4枚目:よく見るとわずかだがまだ花が残っていた。 この後,湿原の南へ行くにつれ,花が咲いているミツガシワが増えてきた。 湿原の南側は山が隣接している。日当たりが悪いので発育が遅いのだろう。 前回(2006.5.8)来た時は, 湿原南縁の山際にかなりの残雪があった。気温も北側に比べると低いのかも知れない。


親海湿原 (白馬村),14:25-14:26
レンゲツツジRhododendron japonicum)と カキツバタIris laevigata

親海湿原 (白馬村),14:26-14:28
湿原の南へ進むにつれ,花の咲いているミツガシワMenyanthes trifoliata)が増えてきた。 これまでの観察では,ミツガシワには花弁の数が5つのものと6つのものがあった。 各々は別々に観察されたので,環境変異か遺伝的変異かわからなかったが,この画像を見ると, 同じ株の頂端部に花弁が6つあるものがあり,他は5つになっている。 これにより5と6の違いは遺伝的なものではないことがわかった。

親海湿原 (白馬村),14:28-14:29
湿原の南側に来ると,木道に沿って水路がある。 その水路で採集(親海湿原-2)。 やはり原生生物の種類は少ない。
観察された生物: ミドリムシ(Euglena sp.), 小型フセツボカムリ(Centropyxis), タルケイソウ(Melosira), 他の珪藻各種,

親海湿原 (白馬村),14:30-14:31
近くに咲いていたカキツバタIris laevigata

親海湿原 (白馬村),14:32
1,2枚目:まもなく木道の終点。前方で左折した後は,湿原を囲む樹林帯の中の遊歩道となる。 前回は,その遊歩道を通って湿原入口へ戻ったが,今回は,ここで木道を引き返すことにした。

親海湿原 (白馬村),14:32-14:33
近くに咲いていたサワオグルマSenecio pierotii

親海湿原 (白馬村),14:34-14:35
木道が最後に折れ曲る角から北側に広がる湿原をパノラマ撮影。 前回はここで立ったまま昼食をとったが,結局,今回もここで昼食をとることになった。

Part XIII: 親海湿原(3)〜姫川源流自然探勝園(1)
2007.06.04, 14:40 - 14:55