足利市 |
迫間湿地(迫間自然観察公園) |
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JR両毛線 富田駅の西,足利フラワーパークの南に隣接する公園(標高 20m弱)。
かつては迫間湿地とのみ呼ばれていたが,近年,周辺を含めて自然公園として整備され
迫間自然観察公園と呼ばれるようにもなった(注1)。
湿地内はかなりぬかるんだ状態で往復二本の木道が縦横に敷設されている。
湿原の中央を南北に縦断する用水路と未舗装の道路がある。
池塘と呼べる場所はないが,以下に示すように,中央部付近の湿地にはたくさんの原生生物がいる。
2010.4.18の採集は条件が良かったようで,新たに63種が追加され135種(72+63)となった。 たんに種数が増えただけでなく,通常,平地では見られない大形の接合藻類が多数観察できたことに驚いた。 ここが昔から湿地としての自然環境が保たれてきたことが示唆される。 おそらく他もかつては同じように多様な原生生物がいたのだろうが, 人間の影響(耕作地化)で多くが絶えてしまったものと思われる。 また,この結果は同時に,高地に多くの原生生物がいるのは,たんに冷涼な自然を好むというのではなく, たまたま人為の及ばない場所だったために今日まで生き残った可能性を強く示唆する。 迫間湿地は平地としては極めて珍しく,かつ,貴重な自然といえる(注2)。 観察された原生生物名一覧(現在 196 種) 2010.11.03の採集で新たに 27 種が追加された(135→162)。 2011.03.05の採集で新たに 12 種が追加された(162→174)。 2011.12.15の採集で新たに 1 種が追加された(174→175)。 2012.05.06の採集で新たに 18 種が追加された(175→193)。 2013.02.17の採集で新たに 3 種が追加された(193→196)。 注1:1995年初版の地図には,迫間自然観察公園(ないし迫間湿地)だけでなく足利フラワーパークの名前もない。 2001年初版の地図だと,足利フラワーパークだけ名前が登場している。このことからフラワーパークが先に出来たことがわかる。 最新の地図には迫間自然観察公園の名前もしっかり記されている。 注2:その後,岩手県一関市にある厳美渓で, 川岸の岩盤にあるわずかな窪みにできた水たまりで採集したところ,ここでもたくさんの原生生物が観察できた (とくに藻類が豊富)。 厳美渓は一関市の郊外にある観光地(標高 70m余)で,大勢の観光客が訪れる場所だ。 岩盤の上はわずかに草木が生えている程度で,見た目には原生生物はいそうにないが,長年,安定した水環境が保たれてきたことで 多様な原生生物が住みつくようになったと思われる。市街地に近いが,景観の良い観光地として保存されてきたことも幸いしただろう。 |
2006.04.22
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2009.04.11
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2010.04.18
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2010.11.03
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2011.03.05
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2011.12.15
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2012.05.06
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2013.02.17
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