昭和村/南会津町 |
駒止湿原 Part I: 大谷地 |
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駒止湿原の入口から入って最初にある湿原。 入口近くはどういう訳か原生生物が少ない。 奥には水路があるが,水流のある場所では浮遊性の原生生物は流されてしまい少なくなるのが一般的だが, ここでは水路の方が入口付近の水たまりよりも若干だが多かった。 ただし,他の湿原と比べると全体として原生生物相は貧弱。 |
採集日:2007.05.21 | ウオッちず | で位置確認 |
駒止湿原前の駐車場(南会津町針生),11:11
バス停から約10分後に駒止湿原駐車場に到着(注)。
1枚目:駐車場の隅にあるトイレ。このトイレの左下側にも別の駐車場がある。全部で40〜50台は停まれそうな広さがある。
2枚目:トイレの斜向かいにある案内板。この脇に入口がある。
3枚目:トイレ側から案内板を撮影しようとしたが,駐車してある車が邪魔でうまく撮影できなかった。
注:復路は同じルートを徒歩で約1時間20分かけて戻った。
距離は 4 km余の下り坂だが,途中で何度も写真撮影をしたため,若干時間が余計にかかった。
駒止湿原へ(南会津町針生),11:11-11:15
駐車場にはかなりの台数があったが,マイクロバスも停まっていた。
運悪くちょうどそのバスに乗車してきた団体が湿原へ向かう場面に遭遇してしまった。
この後,団体を追い越してなんとか人の少ない場所まで大急ぎで歩いた。
湿原の木道は1本しかないので,採集や写真撮影をするには前後に人がいない所でしかできないためだ。
駒止湿原へ(南会津町針生),11:15
階段を上がるとしばらくはこのような笹薮と低潅木の地帯が続くが・・・。
2,3枚目:ムシカリ(Viburnum furcatum)
駒止湿原 大谷地(南会津町針生→昭和村),11:17
ほどなく林を抜けると,前方に湿原が広がる。
駒止湿原 大谷地(昭和村),11:18
3枚目:木道に入ってすぐのところで
採集(駒止湿原-1)。
後ろから来る人を気にしながらなので,落ち着いて写真撮影をする余裕がない。
ここにいた原生生物はごくわずか。
観察された生物:
ツリガネムシ(Vorticella)
珪藻少々,
ソコミジンコ,
駒止湿原 大谷地(昭和村),11:19
1〜3枚目:木道脇に咲いていたタテヤマリンドウ(Gentiana thunbergii var. minor)と,
4枚目:ミズバショウ(Lysichitum camtschatcense)
駒止湿原 大谷地(昭和村),11:19-11:21
1枚目:前を歩いていた数名を追い越した後で撮影。
慌てて撮影したため画面が傾いてしまった。
2,3枚目:前後にヒトがいないことを確認して
採集(駒止湿原-2)。
色々いるかと期待したが,腐食性の環境によくみられる有殻アメーバが多少いた程度で,
原生生物はほとんど見当たらない。
観察された生物:
ナベカムリ(Arcella),
ディフルギア2〜3種(
Difflugia),
Quadrulella,
アミカムリ(Nebela)?,
下毛類繊毛虫1種,
ミジンコ,
駒止湿原 大谷地(昭和村),11:21-11:22
近くに咲いていた赤と紫のショウジョウバカマ(Heloniopsis orientalis)。
駒止湿原 大谷地(昭和村),11:22
これはワタスゲ(Eriophorum vaginatum)?
3枚目:自動なので,うまくピントが合わない。
駒止湿原 大谷地(昭和村),11:23
2,3枚目:コバイケイソウ(Verantrum stamineum)?
これはあちこちに生えていた。
駒止湿原 大谷地(昭和村),11:24
ショウジョウバカマ(Heloniopsis orientalis)。
これもいたるところに咲いていた。
駒止湿原 大谷地(昭和村),11:24-11:25
ミズバショウ(Lysichitum camtschatcense)
2枚目:その近くで
採集(駒止湿原-3)。
ここも上と同じで,有殻アメーバが多少いた程度。一種類だけミカヅキモがいたのが異なる程度。
観察された生物:
アミカムリ(Nebela)の一種?,
Argynnia,
Lesquereusia or other genus ?,
ユーグリファ(Euglypha brachiata),
小型珪藻各種,
ミカヅキモ(
C. pronum?),
ハタヒモ(Netrium digitus),
センチュウ,
駒止湿原 大谷地(昭和村),11:25-11:26
1枚目:ショウジョウバカマ(Heloniopsis orientalis)。
2枚目:ここでも
採集(駒止湿原-4)。
ハタヒモ(Netrium digitus)がいたが,他にはめぼしい原生生物はいない。
観察された生物:
クリプトモナス(Cryptomonas),
小型繊毛虫数種,
サヤミドロ(Oedogonium),
ハタヒモ(Netrium digitus),
ワムシ,
カイミジンコ,
駒止湿原 大谷地(昭和村),11:28
前方に木立が見えてきたが,あそこが木道の終点(大谷地の北端)。
駒止湿原 大谷地(昭和村),11:29-11:31
終点が近付くと木道に沿った水路(注1)が現れる。水路にはたくさんの
ミズバショウ(Lysichitum camtschatcense)が咲いていた。
2枚目:水路の底には水草とともに藻塊が目立っていた。
3枚目:その近くで
採集(駒止湿原-5)。
水路なので池塘ほどの原生生物は期待できないが・・・。
と思ったが,意外にも大谷地ではここが一番原生生物の種類が多かった(注2)。
観察された生物(5/22):
珪藻各種,
アミカムリ(Nebela tincta?),
ツリガネムシ(Vorticella)
ゲミネルラ(Geminella),
ヒザオリ(Mougeotia),
ミカヅキモ3種(
Closterium gracile,
C. intermedium,
C. ralfsii),
ハタヒモ(Netrium digitus),
タテブエモ(Penium polymorphum),
ネジモ(Spirotaenia condensata),
ソコミジンコ,
観察された生物(5/26):
レンバディオン(Lembadion lucens),
ツリガネムシ(Vorticella)
注1:これらの水路は駒止湿原から北西へ向って流れる焼山沢の源流にあたるらしい。
注2:池塘がある湿原だと木道脇の水たまりにも結構な数の原生生物がいることが多いが,この駒止湿原には池塘と呼べるものは見当たらない。
そのためか,上記のように,大谷地の入口近くの木道脇の水たまりには原生生物はほとんどいない。
一方,水流のある場所だと浮遊性の原生生物は流されてしまうので,通常,原生生物の種類は限られるが,
それでもここでは水路の方が数が多かった。
ここ(大谷地)の入口近くは何か他の理由で原生生物が少ないのかも知れない。。。
駒止湿原 大谷地を出る(昭和村),11:32-11:33
1,2枚目:湿原を出る。3枚目:クマ出没注意の案内。
4枚目:木立を抜けるとその先を農道が横切っている。ここで左折。
白樺谷地 2007.05.21, 11:34 - 11:46 |
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