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2014.12.21, Part XIV

せせらぎ水路〜あめんぼ池〜カエル池

佐鳴湖東岸を南へ(浜松市),13:44
1〜3枚目:パノラマ撮影。 「せせらぎ水路」と思われる場所を南へ向う。 2枚目:前方の建物からはウンウンという機械音がしていた。 最初はトイレかと思ったがそうではないようだ。 この先にあった案内によると「接触酸化施設」というらしい。 盛土がしてある場所の下には何種類かの「ばっ気槽」が続いているそうだ。 機械音はそれらの「ばっ気槽」へ空気を送るための装置が出す音のようだ。

佐鳴湖東岸を南へ(浜松市),13:45
その先にはたくさんの草が束ねて植えられた池があった。 ここは「植生水路」。 この「植生水路」と上記の「接触酸化施設」が一体となって水質浄化施設を構成しているようだ。

「植生水路」の様子(浜松市),13:46
濁った水があるのみ。こういう場所の原生生物相は貧弱な場合が多い。

「植生水路」(浜松市),13:46
水路の上に木道?が敷設してある。

「植生水路」(浜松市),13:47
原生生物がどれくらいいるか確認するために,とりあえず 採集(佐鳴湖東岸,植生水路)。 翌日観察したところ,予想より多かった。 なにより驚いたのは,これまで観察したことのない繊毛虫がいたことだ。 細胞体はフロントニアに近く,細胞膜直下に多数のトリコシストがある。 一方,細胞先端部からややずれた位置に濃青色の顆粒があるのだが, これはナスラの一種, Nassula elegans) に見られるもので,他では見たことがない特徴だ。 しかし,フロントニアと異なり遊泳が活発なため,細胞口の位置・形がなかなか確認できない。 そのため,培養してから観察することにした。 細胞内には多数の珪藻があった(この点ではナスラではなく,フロントニアに似ている)ので, 現在,クロロゴニウムを餌に与えているが,果してうまく培養できるだろうか?(追記:結果,失敗,増えなかった)
また,鞘を作るヒドラ(属種名とも不明)もいた。 これは初めて見た。淡水コケムシは以前飼育したことがあるが,コケムシとは明らかに異なる。 形はあきらかにヒドラだ。
観察された生物: 小型アメーバ, トラケリウス(Trachelius ovum), ユープロテス(Euplotes moebiusi), アンフィシエラ(Amphisiella), コスルニア(Cothurnia), キネトキルム(Cinetochilum margaritaceum), 未同定の繊毛虫(トリコシスト多い,扁平,ナスラのような口が横にある) 初観察, 棘毛類繊毛虫, 小型繊毛虫数種, イカダケイソウ(Bacillaria), 他の珪藻各種, ユレモ(Oscillatoria sp.), ワムシ, センチュウ,

「植生水路」の南端まで来た(浜松市),13:48
1,2枚目:パノラマ撮影。 1枚目:左になにやら案内板がある。 2枚目:右前方に樋管らしき設備がある。 あそこが水の取入口のようだ。

水質浄化施設の南端にある案内板(浜松市),13:48-13:49
1枚目:「二級河川佐鳴湖(新川)河川浄化工事(護岸工)『憩いとうるおいのある水辺づくり』」と題した案内。 今通った「植生水路」の断面図が描かれている。 潮の満ち干を利用して水質浄化を行っているらしい。
2枚目:こちらは「佐鳴湖の水質浄化施設」と題した案内。
3枚目:iPad mini で現在地を確認。

ここは?ここも?(浜松市),13:49
事前の調査では,この辺に「あめんぼ池」というのがあるらしいのだが,,,。 ここがそうだろうか?そのようには見えないのだが・・・。 案内がないのでわからない。

「植生水路」の先にも葦原が広がっていた(浜松市),13:50
1〜3枚目:前右後をパノラマ撮影。

葦原を望遠撮影(浜松市),13:51
カルガモAnas poecilorhyncha,カモ科 マガモ属) とサギ(コサギ?)の姿があった。

「植生水路」の先に広がる葦原(浜松市),13:52
葦の間にある水を採集しようかと少し近付いてみたが, ここは靴が水没しそうなので諦めた。

遊歩道側へ移動,カエル池へ(浜松市),13:53
東側を通る遊歩道際にある池へ移動。 道の左に沿って細長い池があった。 ここが「カエル池」のはず。 4枚目:iPad mini で現在地を確認。

カエル池(浜松市),13:54
1〜3枚目:池の全景をパノラマ撮影。

カエル池(浜松市),13:54
こちら(北端)は,落ち葉だらけ。藻塊はまったく見当たらない。 原生生物相は貧弱な可能性が高い。

カエル池(浜松市),13:54-13:55
1〜3枚目:池の中央付近へ移動して再度パノラマ撮影。 3枚目:南端側では オオフサモMyriophyllum aquaticum,アリノトウグサ科 フサモ属) が大量増殖していた。

Part XV: カエル池〜佐鳴湖東岸〜佐鳴湖南端
2014.12.21, 13:55 - 14:18