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2013.07.21, Part VI

浄土平南の小湿原(2)

浄土平南の小湿原(福島市),12:23
少し進むとやや大きな池塘があった。

浄土平南の小湿原,池塘の全景をパノラマ撮影(福島市),12:23
ここでも ミヤマホタルイScirpus hondoensis,カヤツリグサ科 ホタルイ属)? が育っている。

浄土平南の小湿原(福島市),12:24
ここで採集(浄土平南の小湿原-05)。 ここにも 共生藻を持つラッパムシ(Stentor pyriformis) がたくさんいた。 しかし,他の原生生物はオビケイソウ()以外,実体顕微鏡レベルではまったく目に入らない。 (光学顕微鏡観察はこの後行う予定)。
観察された生物: ナベカムリ(Arcella arenaria), フセツボカムリ( Centropyxis constrictaC. ecornis), ディフルギア( Difflugia acuminataD. oblongaLesquereusia, 共生藻を持つラッパムシ(Stentor pyriformis), ウロレプタス(Uroleptus), 珪藻各種, エレモスフェラ(Eremosphaera viridis), カメガシラモ(Tetmemorus granulatus), ハタヒモ(Netrium digitus), クロオコッカス( Chroococcus pallidusC. turgidus), センチュウ,

やや大きな池塘の先にやや小さな池塘があった(福島市),12:24-12:25
2〜4枚目:足下にあったこれは ??

浄土平南の小湿原(福島市),12:25-12:26
ここで採集(浄土平南の小湿原-06)。 ここも同じ。 共生藻を持つラッパムシ(Stentor pyriformis) とオビケイソウ()以外はほとんど何も観察できない。
3枚目:3日後(2013.07.24)の様子。 薄茶色の水垢の塊の上に見える黄緑色の三角形がS. pyriformisだ。結構いる。 4枚目:3日(07.23-07.25)かけた光学顕微鏡観察の結果。
観察された生物: 渦鞭毛虫の一種, フセツボカムリ( Centropyxis ecornis), ディフルギア( Difflugia bacilliferaD. bacillariarumD. oblonga), アミカムリ(Nebela penardiana or N. hippocrepis?)丸みがある, 共生藻を持つラッパムシ(Stentor pyriformis), トリボネマ(Tribonema)?, 珪藻各種, ミカヅキモ( C. striolatumClosterium sp.), ハタヒモ(Netrium digitus), クロオコッカス(Chroococcus turgidus), ワムシ, ミジンコ,

浄土平南の小湿原(福島市),12:27
1〜3枚目:パノラマ撮影。 2枚目:その先にはやや細長い池塘があった。 3枚目:すぐ右手には潅木地帯が広がっている。その脇からは沢音がしていた。 沢の両岸が潅木地帯になっているようだ。

浄土平南の小湿原(福島市),12:27
細長い池塘の全景を撮影。周囲はコバイケイソウ()で埋め尽くされている。

浄土平南の小湿原(福島市),12:28
さらに近付いて全景をパノラマ撮影。

浄土平南の小湿原(福島市),12:28
ここで採集(浄土平南の小湿原-07)。 ここも水深がかなりある。水底にはピペットが届かないので, 岸辺の水垢を擦りとった。 見た目はやや緑がかった赤茶色の水垢ばかりのようだが,ここにも 共生藻を持つラッパムシ(Stentor pyriformis) が大量にいた。 右に浮島の出来かけのようなものが浮いていた。
観察された生物: ナベカムリ( Arcella arenaria, ディフルギア( Difflugia sp.), アンフィトレマ(Amphitrema stenostoma,共生藻あり), 共生藻を持つラッパムシ(Stentor pyriformis)多数, ツリガネムシ( Vorticella sp.), 小型繊毛虫数種, トリボネマ(Tribonema sp.), 珪藻各種, エレモスフェラ(Eremosphaera viridis), カメガシラモ( Tetmemorus granulatusT. laevis), ミカヅキモ( Closterium abruptumC. intermediumC. striolatum, ハタヒモ(Netrium digitus), ワムシ, センチュウ, クマムシ,

浄土平南の小湿原(福島市),12:30
湿原はまだまだ続くが,サンプルもだいぶ多くなったので,そろそろこの辺で引き返そうかと考えた。

浄土平南の小湿原(福島市),12:30-12:31
1枚目:と思って前を見るとすぐまた小さな池塘が目に入った。 2枚目:かなり小さい。私の手のひら2つ分くらいしかない。 3枚目: ここで採集(浄土平南の小湿原-08)。 ここはこれまでの池塘にたくさんいたオビケイソウ()の替りにユレモ()がいたが, 同居者が何かにかかわらず 共生藻を持つラッパムシ(Stentor pyriformis) はたくさんいた。
観察された生物: ディフルギア( Difflugia sp.), Lesquereusia, 共生藻を持つラッパムシ(Stentor pyriformis)多数, 珪藻各種, ハタヒモ(Netrium digitus), フタボシモ(Cylindrocystis), ユレモ(Oscillatoria sp.), ワムシ,

浄土平南の小湿原(福島市),12:32
1〜4枚目:左(車道側)を見てパノラマ撮影。 ここは最初に車道から薮こぎをしてみようと考えた場所の近くだ。 薮の隙間から見えたやや大きな池があった(ここからだと池の上に出ている草しか見えないが)。 道路に沿って細長く広がっている。 道路ができる前はもっと広い池だったのかも知れない。 あるいは,工事によってできた窪地に水がたまっただけ,なのかも。
2,3枚目:大きな池の手前に小さな池塘が2つ並んでいる。

浄土平南の小湿原(福島市),12:32-12:33
1枚目:左(北)側の池塘の全景を撮影。 2枚目:ここで採集(浄土平南の小湿原-09)。 ここにも 共生藻を持つラッパムシ(Stentor pyriformis) がたくさんいた。 ここはさきほどのユレモではなく,オビケイソウ()がいた。
観察された生物: バネラ(Vannella), フセツボカムリ( Centropyxis aculeata), ディフルギア( Difflugia acuminataD. bacilliferaD. bacillariarum), ヒアロスフェニア(Hyalosphenia nobilis), 共生藻を持つラッパムシ(Stentor pyriformis)多数, バキュオラリア(Vacuolaria virescens), 珪藻各種, エレモスフェラ(Eremosphaera viridis), ミクロスポラ(Microspora), サヤミドロ(Oedogonium), ヒザオリ(Mougeotia), カメガシラモ( Tetmemorus granulatusT. laevis), ミカヅキモ( Closterium abruptumC. rostratumC. striolatum), ハタヒモ(Netrium digitus), ダルマオトシ(Hyalotheca dissiliens), クロオコッカス( Chroococcus turgidus), メリスモペディア(Merismopedia), ワムシ, ケンミジンコ, イタチムシ,

浄土平南の小湿原(福島市),12:34
1,2枚目:こんどは右(南)側の池塘の全景を撮影。 3枚目:ここで採集(浄土平南の小湿原-10)
不思議なことにここには 共生藻を持つラッパムシ(Stentor pyriformis) がいなかった(実体顕微鏡レベルなので,光学顕微鏡で観察すれば多少は見つかるかも)。 何故かは不明。
観察された生物: フセツボカムリ( Centropyxis ecornis), ディフルギア( Difflugia acuminata), 棘毛類繊毛虫, 珪藻各種, ミクロスポラ(Microspora), サヤミドロ(Oedogonium), ミカヅキモ( Closterium rostratum), イボマタモ( E. humerosum), ハタヒモ(Netrium digitus), ユレモ(Oscillatoria sp.),

Part VII: 浄土平南の小湿原〜浄土平〜鎌沼・姥ヶ原分岐へ
2013.07.21, 12:35 - 13:08