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2012.05.13, Part IV

飛水峡(甌穴群散策路-2)

飛水峡(七宗町),09:01
左を見ると左手前(3枚目)と前方に2つ(1,2枚目)の水たまりがあった。
1枚目:前方やや左に見えるのが上麻生橋から見えた三角岩だ。

飛水峡(七宗町),09:02
まず左手前の水たまりで 採集(飛水峡-03)。 ここの原生生物はわずか。 ここはさきほどの飛水峡-01と同様,崖際で落ち葉が多い。 原生生物が少ないのは,落ち葉が多いのが原因か,それとも崖際にあることが原因かも知れない。
観察された生物: ディフルギア(Difflugia sp.), コレプス(Coleps hirtus), アスピディスカ(Aspidisca), キルトロフォシス(Cyrtolophosis), タルケイソウ(Melosira), クラミドモナス(Chlamydomonas sp.)?, ミジンコ(Sida sp.), ミジンコ, ケンミジンコ, イタチムシ,

飛水峡,次は前方の2つへ(七宗町),09:04

飛水峡(七宗町),09:04
手前の水たまりで 採集(飛水峡-04)。 ここと次の飛水峡-05(飛水峡-04と繋がっている?)は,飛水峡-02についで原生生物が多かった。
観察された生物: トラケロモナス(Trachelomonas volvocina), フセツボカムリ( Centropyxis aculeata), ディフルギア( D. oblongaDifflugia sp.), ユーグリファ(Euglypha acanthophora), ハルテリア(Halteria), ウロトリカ(Urotricha), 珪藻各種, グロエオキスティス(Gloeocystis sp.), ブルボケーテ(Bulbochaete), ミクロスポラ(Microspora), サヤミドロ(Oedogonium), ヒザオリ(Mougeotia), アオミドロ(Spirogyra), ホシガタモ( Staurastrum connatumS. muticumS. orbiculare), ケズネモ(Gonatozygon pilosum), チリモ( Desmidium baileyi), ミクロキスティス(Microcystis), ワムシ, ケンミジンコ, 渦虫類,

飛水峡(七宗町),09:04-09:05
奥の水たまりへ行こうとすると黄色い花が咲いていた。 これはヤマガラシ(ミヤマガラシ,Barbarea orthoceras)。

飛水峡(七宗町),09:05
奥の水たまりで 採集(飛水峡-05)
観察された生物: エントシフォン(Entosiphon sulcatum), コドシガ(Codosiga botrytis), 小型鞭毛虫数種, 小型太陽虫, サッカメーバ(Saccamoeba), コクリオポディウム(Cochliopodium minus), ナベカムリ(Arcella vulgaris, バンピレラ(Vampyrella), ディプロフリス(Diplophrys sp.), リトノタス(Litonotus), ウロトリカ(Urotricha), コレプス(Coleps hirtus), プロロドン(Prorodon sp.), バラディナ(Balladyna), レンバディオン(Lembadion lucens), プルーロネマ(Pleuronema), キネトキルム(Cinetochilum margaritaceum), 小型繊毛虫数種, 珪藻各種, クンショウモ(Pediastrum muticum), イカダモ( Scenedesmus acutus), グロエオキスティス(Gloeocystis sp.), カエトフォラ(Chaetophora), ブルボケーテ(Bulbochaete), ミクロスポラ(Microspora)多数, サヤミドロ(Oedogonium), アオミドロ(Spirogyra), ホシミドロ(Zygnema), コウガイチリモ( Pleurotaenium trabecula), ツヅミモ(Cosmarium sp.), ホシガタモ( Staurastrum coarctatumS. connatum), ケズネモ(Gonatozygon pilosum), ダルマオトシ(Hyalotheca dissiliens), メリスモペディア(Merismopedia), ワムシ,

飛水峡,ここで再度周囲をパノラマ撮影(七宗町),09:07
4枚目:左がさきほどから紹介している三角岩。ここからだと先端部分しか見えない。

飛水峡,川に近付くとさらにいくつかの水たまりが現れた(七宗町),09:08
1枚目:下流側。やや高くなった場所に細長い水たまりがある。 2枚目:前方にも水深の浅い小さな水たまりがある。 3枚目:上流側。こちらは上麻生橋から撮影した三角岩手前のやや大きな水たまり。

飛水峡(七宗町),09:08-09:09
1枚目:三角岩手前の大きな水たまり,というか池。 水たまりの先にあるのが三角岩。先端にわずかに草(木?)が生えている。 2枚目:水深があり,水底を見ても水垢はほとんど無い。 3枚目:あまり期待はできないが,水底の藻塊を狙って 採集(飛水峡-06)。 予想通り原生生物はわずか。
観察された生物: 渦鞭毛虫の一種, ウロレプタス(Uroleptus), ミクロスポラ(Microspora)?, センチュウ,
なお,ここからは先(東,上流方向)がどうなっているか確認できない。 前には尖った大きな岩が林立していて先へ進むのが大変そうなので,進むのを諦めてしまった。 しかし,後出するが,崖の上から見ると,この先にも岩石段丘は続いており,そこにはたくさんの水たまりがあった。 水辺の様子も上から見るかぎりこの辺よりも良さそうだ(=原生生物がたくさんいそう)。 ちょっと頑張ればそこへも到達できたはずだ。 あるとわかっていれば,時間的には十分余裕があったので行ったと思う。残念。 この時は,緊張しながら降りてきた急な石段を,上がらなければならない,というストレスが頭の中にあって, ここで長居をする精神的余裕が無かった。 じっくり見てまわることより,早く採集を終えて道路に上がろうという気持ちが強かった。

飛水峡(七宗町),09:10-09:11
1,2枚目:中央の水たまりで・・・。 3枚目:採集(飛水峡-07)。 ここはトロトロした藻塊が多いが,水垢は少ない。あまり期待できない。 翌日の観察結果は予想通り。原生生物は少ない。
観察された生物: 渦鞭毛虫の一種, 小型鞭毛虫数種, リトノタス(Litonotus), コレプス(Coleps hirtus), キネトキルム(Cinetochilum margaritaceum), ツリガネムシ(Vorticella), ミクロスポラ(Microspora), アオミドロ3種(Spirogyra), ホシミドロ(Zygnema),

飛水峡(七宗町),09:12
次は,左(西)側のやや高めの位置にある縦長の水たまりへ向う。

飛水峡,(七宗町),09:12-09:13
ここは藻塊も水垢もほとんど無い。期待できないがとりあえず 採集(飛水峡-08)。 ここも結果は予想通り。
観察された生物: 渦鞭毛虫の一種, 小型鞭毛虫数種, ミクロスポラ(Microspora), ヒザオリ(Mougeotia), アオミドロ(Spirogyra), コウガイチリモ( Pleurotaenium trabecula), ワムシ, ケンミジンコ, センチュウ,

飛水峡(七宗町),09:13
中央の水たまりの先に草が生えた小さな水たまり(1枚目)がある。

飛水峡(七宗町),09:14
ここなら期待できるかと近づいて見たが・・・。

飛水峡(七宗町),09:14
水たまりの脇に草が生えている。一見良さそうだが・・・。 水たまりじたいは,水底の岩盤が透けて見える。水垢がほとんどない。

飛水峡(七宗町),09:14-09:16
1,2枚目:オタマジャクシがいた。 3枚目:先端を見ても同じ。 4枚目:ここも期待できないが,とりあえず 採集(飛水峡-09)。 たしかに原生生物の種数はわずかだが,他の水たまりでは観察できなかった イボマタモが2種観察できた。ただし,いずれも既に死んでいて細胞壁のみが残った状態。
ここから先は崖際になるので危険だ。ここで採集を終えることにした。
観察された生物: 小型鞭毛虫数種, モナス(Monas sp.), 珪藻各種, ミクロスポラ(Microspora), イボマタモ( E. ansatum var. pyxidatumE. sinuosum v. germanicum),

Part V: 飛水峡(甌穴群散策路)〜飛騨川左岸沿いを東へ
2012.05.13, 09:17 - 09:26