Subgenus: Discoglena (Chloroplasts disc-shaped, small, numerous) Paramylum bodies large, rod-shaped
01 02 03 0405 06 07 08 09 10 11 12 Paramylum bodies large, oval ring-shaped
13 14 15Paramylum bodies small
16 17 18 19Contributors of these images
1; E. tripteris, 2; Euglena sp., 3; E. deses, 4; E. gigas, 5-8; E. acus, 9-10; Euglena sp.,
11-12; E. ehrenbergii, 13; E. oxyuris, 14; E. spirogyra, 15; E. gaumei,
16; E. proxima, 17; E. hemichromata, 18; Euglena sp., 19; E. variabilis,
Subgenus: Euglena (Chloroplasts few or many aggregated into star-like group) 20 21 Contributors of these images
20; E. viridis, 21; E. stellata,
Subgenus: Calliglena (Chloroplasts disc-shaped, few) 22 23 24 25 26 27 28 29 Contributors of these images
22; E. sanguinea, 23; E. rubra, 24; E. pisciformis, 25; E. sociabilis, 26-27; Euglena sp., 28; E. gracilis, 29; E. caudata,
門/綱:運動性単細胞の藻類。葉緑体をもたず浸透性または摂食性の従属栄養を営むものもいる。 鞭毛は細胞前端部の消化道から1〜3本出ていて1本は片羽型(1列の側毛)。 中間期の核内で染色体が凝縮したまま。変形運動(ユーグレナ運動)をする。 緑色種は、道管基部付近に眼点をもつ。また、眼点に近接した鞭毛上に感光点(flagellar swelling, paraflagellar body)がある。
ペリクル(細胞表層の膜状外被)はラセン状に走る多数の帯状部(strips)で構成されており、 各々の接着部分が線条(striae)として観察される。
多くは葉緑体が三重膜からなる。クロロフィルa, b、β-カロチン、diadinoxanthin、 diatoxanthin、heteroxanthinなどのキサントフィルを含む。 葉緑体の含有色素は緑藻に似ているが消化道(gullet)など細胞構造が異なる。これらのことからミドリムシの 共生の相手は、緑藻植物 Chlorophyta だと推定されている。
貯蔵物質は主にデンプン類似のパラミロン(β-1,3-グルカン)をもち、 不等毛植物に似ている。 縦分裂で増殖し、有性生殖は知られていない。
多くは自由遊泳性で単体だが、パルメラ状の集落をつくるもの(Colacium)もある。Trachelomonas はロリカとよばれる外殻をもつ。 大部分は淡水性だが、一部海産のものもいる。
目:2本の鞭毛をもつが、1本のみが細胞外へ伸びる。 他は貯胞(reservoir)内にとどまる。 遊泳時,静止時ともに鞭毛全体が動く。 有色と無色の種がいる。ロリカをもつものもいる。1属は群体を形成する。
属:葉緑体をもつ。眼点あり。 細胞体は柔らかい。たくさんの種がいる。主に淡水性だが海水性のものもいる。
最近の分子系統学的研究によると,Euglena属は単系統ではない可能性が指摘されている(Linton et al., 1999)。 すなわち,Euglena属の一部の種は,分子系統的には同属の他種よりも,現在はミドリムシ目(または科)の別属 とされているAstasiaやKhawkineaなどにより近い,という。
これが正しければ,今後,ミドリムシ属は,他の属を取り込んだ上で,いくつかのグループに再編されるだろう。
Key to Subgenera 葉緑体は小さく数が多い。円盤状。ピレノイドは見えない。..................................... Discoglena 葉緑体は1個または少ないものが多い。たくさんある場合は星状に集まる。 葉緑体は1〜2個。長い。...................................................................................... Euglena 葉緑体はたくさんあり星状に集まる。ピレノイドは見えない。.................................Euglena 葉緑体は円盤状。ピレノイドがある。.................................................................. Calliglena (From Zakrys, 1986) |
Subgenus: Discoglena |
Key to Species パラミロン粒は大きく1〜2個。 パラミロン粒は棒状か,円筒形,あるいは楕円形。 細胞体はラセン状にねじれる。 細胞体は紡錘形。横断面は三角形。パラミロン粒は2個で核の前後にある ............ E. tripteris 細胞体は幅広い紡錘形。横断面は卵形。強くねじれる。 ....................... E. tripteris var. crassa 細胞体はねじれない。 細胞体は細長い紡錘形(fusiform)。 後端部が長く尾状に伸びる。パラミロン粒は大きく数も多い。 細胞体は fusiformでパラミロン粒は棒状。 細胞は緑色 ............................................................................... E. acus var. acus 細胞は透明 ........................................................................... E. acus var. hyalina 細胞体は細長い fusiformでパラミロン粒は短円筒形ないし楕円形 ....... E. gasterosteus 後端部はわずかに尖る。大きなパラミロン粒がある .................................. E. limnophila 細胞体は長い円筒形。 後端部に突起がある。 突起は短い。細胞体は長さ最大 250μm, 幅 25μm .................. E. deses var. intermedia 突起は短く曲がる。細胞体は長さ190μm以上, 幅 20μm .............................. E. gigas 後端部に突起はない。 後端部は丸い。細胞体は扁平で長さ100μm以上, パラミロン粒は2個で棒状 .......................................................... E. ehrenbergii 細胞体は扁平ではない。長さ100μm, パラミロン粒は2個で棒状 .................................................. E. deses var. digrana パラミロン粒はリング状で2個。 細胞体にはラセン状に溝がある .................................................................................... E. oxyuris 細胞体にラセン状の溝はない。 表皮は細かな突起で被われている ....................................................................... E. spirogyra 表皮に細かな突起はない。 表皮にはラセン状の縞がある。葉緑体は円盤状 .............................................. E. allorgei 表皮には縦方向に縞がある。葉緑体は卵形 ..................................................... E. gaumei
パラミロン粒は小さい。 (From Zakrys, 1986) |
Subgenus: Euglena |
Key to Species 葉緑体は1〜2個。長く, axial。 葉緑体は1個。 細胞は細長い fusiform(L/W > 10) ...................................................................... E. elongata 細胞は fusiform(L/W = 4-5) ............................................................................. E. univittata 葉緑体は2個。 ........................................................................................................... E. bivittata
葉緑体は帯状でたくさんあり核の前方に星形に集まる。 (From Zakrys, 1986) |
Subgenus: Calliglena |
Key to Species 細胞は赤く hematochrome を含む。 表皮(periplast)にはラセン状の縞がある。縞は小さな突起(papillae)の列 ................... E. sanguinea 表皮は滑らか ............................................................................................................ E. haematodes
細胞は緑色で hematochrom は含まない。
葉緑体は4個以上。 (From Zakrys, 1986) |
E. gracilis 長さ35-55μm,幅6-25μm。 細胞は円筒状ないし長卵形。非常に変形しやすい。鞭毛の長さは細胞体とほぼ同じ。 葉緑体は紡錘形で数は様々。核は中央部。ピレノイドあり。淡水性。(Kudo, 1966) E. caudata ****** E. oxyuris 長さ150-500μm,幅20-40μm。 細胞は円筒状。やや平板状で,常にねじれている。先端部は丸い。後端部は尖る。 表皮はラセン状にねじれる。葉緑体は円盤状でたくさんある。パラミロン粒は2個(20-40長)。その間に核がある。 眼点は大きい。鞭毛は短い。動きは鈍い。(Kudo, 1966) E. tripteris 長さ70-120μm,幅12-16μm。 細胞は細長く ridgeが3つ(横断面)。先端部は丸く後端部は drawn out(急に細くなり尖る)。 表皮はねじれる。やや変形しやすい。眼点は明瞭。葉緑体は円盤状でたくさんある。 パラミロン粒は2個で棒状。その間に核がある。鞭毛の長さは細胞体の約3/4。(Kudo, 1966) E. proxima 長さ (50)-78-85-(95) μm, 幅 14.5-19 (21) μm; 細胞は紡錘形で変形しやすい, 鞭毛は細胞長の約 1-1.5倍; ペリクルにはねじれた条線が走る; 葉緑体は円盤状でたくさんある; ピレノイドはない; パラミロン粒がたくさんある (日本淡水藻図鑑, 1977). E. viridis 長さ40-65μm,幅14-20μm。 先端部は丸みがある。後端部は尖る。移動時は紡錘形。非常に柔らかい。 鞭毛の長さは細胞体と同じ。表皮は斜めにねじれる。 葉緑体はやや帯状。核は後端部にある。薄い殻をもつシスト内で分裂する。(Kudo, 1966) E. sociabilis 長さ65-112μm,幅15-30μm。 細胞体は円筒状。変形しやすい。葉緑体は細長く,たくさんある。パラミロン粒は円盤状。 鞭毛は細胞体よりやや長い程度。(Kudo, 1966) E. ehrenbergii 長さ170-400μm,幅15-40μm。 細胞は円筒状で,かつ平板状。後端部が丸い。変形しやすい。しばしばラセン状にねじれる。 葉緑体は小さい円盤状でたくさんある。眼点は明瞭。〜100μm長のパラミロン粒が2個。 鞭毛の長さは細胞体のおよそ1/2。(Kudo, 1966) E. deses 長さ85-170μm,幅10-20μm。 細胞は細長い。非常に変形しやすい。眼点は明瞭。核は中央部。葉緑体は円盤状で,ピレノイドと共にある。 パラミロン粒は棒状で数個あり細胞内に分散。鞭毛の長さは細胞体の1/4以下。(Kudo, 1966) E. pisciformis 長さ20-35μm,幅5-10μm。 紡錘形。先端部は鈍角,後端部は鋭角に尖る。 細胞はやや柔らかい。鞭毛の長さは細胞体とほぼ同じ。葉緑体は少ない。 シスト内で2ないし4細胞に分裂。(Kudo, 1966) E. spirogyra 長さ80-125μm,幅10-35μm。 細胞は円筒状。先端部はやや狭く丸みがある。後端部は drawn out(急に細くなり尖る)。 表皮はラセン状にねじれ,たくさんの小さな瘤 (small knobs)がついている。 葉緑体は円盤状でたくさんある。パラミロン粒は卵形で2個(18-45μ長,10-18μ幅)。 核は中央部。鞭毛の長さは細胞体の約1/4。眼点は明瞭。動きは鈍い。(Kudo, 1966) E. acus 長さ50-175μm,幅8-18μm。 細胞は細長い紡錘形か,円筒状。後端部はするどく尖る。 鞭毛は短い。細胞体の1/4程度。表皮はラセン状にねじれる。 葉緑体は円盤状でたくさんある。パラミロン粒は12-20μ長の棒状のものが数個。 核は中央部にある。眼点は明瞭。動きは遅い。(Kudo, 1966) E. geniculata ****** E. intermedia ****** E. mutabilis ****** E. sanguinea 長さ80-170μm,幅25-45μm。 後端部は短く尖る。鞭毛の長さは細胞体とほぼ同じ。 表皮はねじれている。そのねじれに平行して細長い葉緑体がある。 haematochrome粒子は明るい場所では細胞内に分散しているが, 暗い場所では中央部に集まる。(Kudo, 1966) E. stellata ****** E. terricola 長さ65-95μm,幅8-18μm。 表皮は薄く非常に変形しやすい。核は中央部。 葉緑体は細長い(20-30μ長)。パラミロン粒は小さくリング状(annular)。 鞭毛の長さは細胞体の約1/3。(Kudo, 1966) E. klebsi 長さ45-85μm,幅5-10μm。 細胞は非常に変形しやすい。葉緑体は円盤状。パラミロン粒は棒状。数個ある。鞭毛は短い。(Kudo, 1966) E. rubra 長さ70-170μm,幅25-36μm。 細胞は円筒状。先端部は丸く,後端部は急に尖る(drawn out)。ラセン状にねじれる。 核は後端部にある。鞭毛は細胞体より長い。眼点は径約7μ。葉緑体は紡錘形でたくさんある。細胞体の ねじれに沿って配列する。haematochromeがたくさんある。径0.3-0.5μ。 パラミロン粒は卵形。シストは径34-47μ。ゼラチン状物質で被われる。(Kudo, 1966) E. cyclopicola 細胞長16-32μm。 細胞は円筒状,両端が丸い。変形しやすい。淡水性。(Jahn et al., 1979)
Species
References