米原市
山室湿原
   
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採集日:2008.06.30 ウオッちず で位置確認

山室湿原(米原市),14:04
1,2枚目:パノラマ撮影。 順路にしたがいさらに北へ向かって進む。 ここは略図で「第4原」とされている場所らしい。 前方で木道の下を水が流れているが,木道の左(北)側が「上の沼」, 右(南)側が「下の沼」,のはず。

山室湿原(米原市),14:04-14:06
1枚目:その第4原(ここの案内板では第4湿原となっているが)の水路際で, 2,3枚目:オオミズゴケSphagnum palustre)を撮影した後, 4枚目:少し水路から離れた場所で採集(山室湿原-6)。 水路の近くなのでやはり原生生物相は貧弱。
観察された生物: ディフルギア( Difflugia bacillariarum), ウロレプタス(Uroleptus), 珪藻各種, アパトコッカス(Apatococcus)??, 未同定の緑藻(Gloeocystisに似ている), ハタヒモ(Netrium digitus,大小2タイプ), フタボシモ(Cylindrocystis), ユレモ(Oscillatoria), ミジンコ, ワムシ,

山室湿原(米原市),14:06-14:07
1,2枚目:その先の様子(パノラマ撮影)。 前方に木道があるが,少し先で行き止まりになっている(後出)。 略図だとここを進めば,湿原脇の道路へ出て,その向かいにある「第5原」,「ハンノキ沼」へ到達するはずだが,,。 どうやら状況が変化したらしい。 2枚目:順路はここで右へ折れるが,その先に木道はなく普通の山道。

山室湿原(米原市),14:07
まずは木道の方を確認。このように途中で途切れている。 もしかすると,先の薮の中に道が続いていて道路に出られるのかも知れないが,ここからでは見通しがきかない。

山室湿原(米原市),14:07-14:08
1枚目:こちらが順路に従って右に折れた先の様子。最初はとくに問題はなかったが,,。 2枚目:次第に水が増えて前方では川のようになって流れていた。 これでは先に進むことはできない。 やむなく元来たルートを辿って入口へ戻ることにした。

山室湿原(米原市),14:11
元来たルートを辿って入口へ戻る途中。

山室湿原(米原市),14:11
前方に左への分岐が見えるが,あそこを左折すると(たしか)湿原入口へ戻るはず。 湿原に入った当初,前方(南側)の木道に人がいたため,まだ前方の湿原?は見ていない。 そこで,入口へ戻る前,このまま先へ進み,南側の湿原を見てみることにした。 南側の湿原は,略図では下に描かれてある「大草原」「南トンボ沼」と書かれた辺だと思うのだが,,。

山室湿原(米原市),14:12
1,2枚目:パノラマ撮影。 途中に湿原に突き出した木道があった。 ここも草原全体に水がある。多少水の流れもあるが,水底には水垢が溜っていたので,雨が降らない時期でも水がある場所かも知れない。

山室湿原(米原市),14:12-14:17
ということで狭い木道の上で採集の準備をしていると(注),突然,目の前の草に ハッチョウトンボNannophya pygmaea)が止まった。 小さいトンボで体長は2 cmほどしかない。赤い色をしているので,これは成熟した雄らしい。 1〜5枚目:ゆっくりカメラを近付けつつ撮影しようとしたが,周囲がやや暗いこともあって, なかなかトンボにピントが合わない。 6〜7枚目:何度か撮影をしては失敗した画像を消す作業を続けているうちに周囲がやや明るくなってきた。 すると,うまい具合にスーパーマクロ撮影でピントが合った(まだ多少ピントがはずれているが。。。画像を最大にすると分かる)。

注:以下に示すように,予想通りこの近辺にはまあまあの種数の原生生物がいた。 やはりこの辺は普段から水が滞留している場所のようだ。

山室湿原(米原市),14:17-14:18
ハッチョウトンボの撮影を終えて,木道の反対側を見ると, 今度はモウセンゴケDrosera rotundifolia)が目に入った。 これを撮影しようとしてカメラを水面ぎりぎりの位置で構えた。 3枚目を撮ろうとしたところで,手が滑ってカメラを水中に落としてしまった。

すぐに水から引き上げたので大量の水が入った訳ではないが, 運が悪いことに,いつ頃からかはわからないが,カメラのボディを固定するネジが2個外れていて, ボディに少しだけ隙間ができていた。 どうやらそこから水が進入したようで,液晶画面はすぐに真っ暗。 レンズのカバーも動かなくなった。
電池にも水滴が付いていたので,これを除去。何度かカメラを振って中の水を外へ出そうとしたが, 何度やっても回復しなかった。 しばらくすると,電源ボタンだけは反応するようになったが,赤いランプが付くだけで液晶画面もレンズカバーも 機能を停止したまま。ウンともスンとも云わない。 画像が記録できなければ,これ以上ここに留まっていても仕方がないので, やむなく,近くで採集をした後(山室湿原-7,-8), 湿原を出て近江長岡駅へ戻ることにした(注)。
観察された生物: 渦鞭毛虫の一種, トゲフセツボカムリ(Centropyxis aculeata), ディフルギア( Difflugia oblongaDifflugia sp.), Lesquereusia, アミカムリ(Nebela sp.), ディアフォロドン(Diaphoropodon), ディセマトストマ(Disematostoma minor), ミドリゾウリムシ(P. bursaria), 共生藻を持つチラキディウム(Thylakidium), バキュオラリア(Vacuolaria virescens), 珪藻各種, ミカヅキモ( Closterium kuetzingiiC. naviculaC. ralfsiiC. taxichondrum), ツヅミモ( Cosmarium pachydermum?, Cosmarium sp.), イボマタモ(Euastrum gnathophorum), ハタヒモ(Netrium digitus,大小2タイプ), アワセオオギ( Micrasterias denticulataMicrasterias sp.), ダルマオトシ(Hyalotheca), ワムシ,

注:湿原を出る際,1組の夫婦が車でやってきた。さきほども湿原内に一人いたが, 平日の月曜日にも関わらず訪問者がいるということは,休日ともなると結構な人がやってくるのかも知れない。 webで調べたかぎりでは,訪れる人も希な湿原として紹介されていたのだが,,,。

カメラが使えないので,この後は,ひたすら自転車のペダルを漕いで,元来た道を辿り近江長岡駅に戻った。 既述したように,駅に付いて,自転車を折り畳み,輪行袋に入れて駅舎内に入ると, 予定していた第一候補の列車(12:05発)が出発する直前だった。 急げば乗車できなくもないタイミングだったが,カメラが故障しているので,急いで乗車して米原に着いても仕方がない。 米原では以前訪れた琵琶湖岸の採集ポイントの風景を撮影するのが最大の目的だったからだ。 次発でも十分間に合うし・・・。 ということで,12:05発の東海道本線に乗車するのを止め,次発の列車がくるまで, 駅近くの食堂で昼食をとることにした(一応,アンパンも持参したのだが,せっかくなので・・・)。
と,駅向かいの「喫茶・軽食堂」でカレーライスを注文し,出てくるのを待っていると, 幸いなことにカメラが復活した。これで米原でも採集&撮影ができると嬉しくなった。 出て来たカレーを急いで食べ,そのまま駅のホームへ(その前に自販機で切符を購入)。

近江長岡駅から東海道本線 米原行に乗車(米原市),15:27
1枚目:駅のホームで次発(12:39)の普通電車を待つ。 2枚目:これが購入した切符。米原は2駅先なので安い。230円。

 目 次 へ  2006.06.30, 13:39 - 14:??

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