沼ノ口湿原(飯豊町),13:30-13:31
1,2枚目:木道際で咲く小さな白い花。
最初はウメバチソウかと思ったが,時期的にまだ早いし,なにより小さい。
よく見るとおしべの形もずいぶん違う。
これはどうやら
モウセンゴケ(Drosera rotundifolia,モウセンゴケ科 モウセンゴケ属)
の花のようだ。
先々週(2015.06.28)
訪れた
陶史の森
では,モウセンゴケが蕾みの状態だった。
ここはより北なので,今頃が開花時期のようだ。
3枚目:
ミツガシワ(Menyanthes trifoliata,ミツガシワ科(リンドウ科 ミツガシワ属)
は実が成熟して中の種が出てしまっていた。
4枚目:ミツガシワに混じって
サギスゲ(Eriophorum gracile,カヤツリグサ科 ワタスゲ属)
が咲いていた。ここには1株だけだが,他にはたくさん咲いているエリアもあった。
木道がやや左に折れた先に池がある(飯豊町),13:32
先に紹介したネットにわずかにある沼ノ口湿原を紹介したwebpageには,かつてより小さくなったとのコメントがある。
そのwebpageじたい10年以上前に撮影した画像のようなので,現在はもっと小さくなっている可能性が高い。
沼ノ口湿原,ジュンサイの葉が浮かぶ池塘?(飯豊町),13:33
1,2枚目:パノラマ撮影。手を伸ばして届く距離にはない。
水際は,以前使っていたカップ付き指示棒を使っても届きそうにない距離にある。
木道から一歩足を伸ばそうとしたが,靴がズブズブと沈みかけたので,慌てて木道に戻った。
これでは採集は無理だ。あきらめた。
木道際はどこもかなり柔らかかった。
大量のミズゴケが繁殖していてそうなっているようだ。
木道じたいはかなりしっかりしていて,普通に歩いても上下に揺れることはない。
木道は湿原に半ば埋没した状態にあるので,木道の周囲もある程度,践み固められているように見えたのだが,
実際はまったく違った。木道から一歩踏み出すとどこも靴が沈んでしまいそうな状態だった。
これだと,木道上ですれ違うのは大変かも知れない。
木道をはさんで反対側に小さな水たまりがあった(飯豊町),13:33
沼ノ口湿原,大きな池の向い側にある小さな水たまり(飯豊町),13:33
ここで
採集(沼ノ口湿原-03)。
ここは期待したほど原生生物はいなかった。
観察された生物:
アオミドロ(Spirogyra),
ミカヅキモ(
Closterium rostratum),
ホシガタモ(
Staurastrum orbiculare),
アワセオオギ(Micrasterias truncata),
クロオコッカス(Chroococcus turgidus),
ユレモ(Oscillatoria sp.),
ワムシ,
イタチムシ,
沼ノ口湿原(飯豊町),13:34
1〜4枚目:少し進んでから,再度池塘をパノラマ撮影。
この辺は一面
ミツガシワ(Menyanthes trifoliata,ミツガシワ科(リンドウ科 ミツガシワ属)
で覆われている。ミツガシワの下には水があるのだが,そこすら手が届かないので採集できない。
沼ノ口湿原(飯豊町),13:36-13:37
1枚目:ここにも,木道を横切る形で水たまりがあった。
2枚目:ここで
採集(沼ノ口湿原-04)。
ここはそれなりにいた。
3枚目:iPad mini で現在地を確認。
観察された生物:
渦鞭毛虫の一種,
クリプトモナス(Cryptomonas sp.),
トラケロモナス(Trachelomonas sp.),
リピドデンドロン(Rhipidodendron),
小型鞭毛虫数種,
ナベカムリ(Arcella sp.),
フセツボカムリ(
Centropyxis ecornis),
ディフルギア(
Difflugia acuminata,
D. elegans,
D. oblonga),
ラッパムシ(Stentor muelleri),
レマネラ(Remanella),
コレプス(Coleps heteroacanthus),
小型プロロドン(Prorodon sp.),
スティコトリカ(Stichotricha),
レンバディオン(Lembadion bullinum),
フロントニア(
Frontonia depressa,
Frontonia sp.),
ミクロスポラ(Microspora),
ミカヅキモ(
Closterium baillyanum,
C. kuetzingii,
C. dianae,
C. rostratum),
クロオコッカス(Chroococcus turgidus),
ワムシ,
刺が非常に長いイタチムシ,
クマムシ,
センチュウ,
木道の先にあるT字路(飯豊町),13:37
1〜3枚目:T字路の前でパノラマ撮影。
前を横切るのは,おそらく周回路だろう。
ということでまずは左折して,反時計周りに湿原を周回してみることにした。
沼ノ口湿原,南縁沿いを東へ(飯豊町),13:40
1,2枚目:南縁沿いの遊歩道を進む。
湿原との境には潅木が育っていて,湿原が見通せない場所が多い。
また,路面は狭く両側が斜めになっていたので,歩きづらかった。
3枚目:iPad mini で現在地を確認。
沼ノ口湿原,南縁沿いを東へ(飯豊町),13:41
1,2枚目:パノラマ撮影。
まもなく湿原の東端だ。そのせいか湿原には若干の潅木が育っている。それだけ乾燥化が進んでいるようだ。
沼ノ口湿原東端(飯豊町),13:42
1枚目:東端と思われる場所に水路があった。
2枚目:iPad mini で現在地を確認。
水路のかかる丸太橋を渡る(飯豊町),13:42
細い丸太が6本並べてあった。
下には水があったが,流れていなかったので,ここが流入口なのか流出口なのかは不明。
Part XI: | 沼ノ口湿原(3) 2015.07.12, 13:43 - 13:52 |