道路の左にある葦原らしき場所(一関市),11:17
ここは元は水田だったようだ。
休耕田を放置している間に葦原になった?
あるいは意図的に増やした?
意図的だったとすれば,葦を刈り取って利用している?
道路の左にある葦原らしき場所(一関市),11:18
1〜3枚目:パノラマ撮影。
よく見ると,葦の間に,枯れ草が混じっている。
葦を刈り取って利用しているとすれば,このような枯れ草は残っていないはずだ。
とすると,やはり休耕田が自然に葦原に変わってしまった?
1,3枚目:所々にガマの穂がある。
道路の左にある葦原らしき場所(一関市),11:18, 11:19, 11:20
1枚目:道路際にわずかに水があった。
2枚目:ここで
採集(磐井丘陵-01)。
3枚目:iPad mini で現在地を確認。
翌日,このサンプルには極めてたくさん(種数)の原生生物がいた。
平地でこれだけいるというのはかなり珍しい。それも大型の接合藻類が多い。
種類組成を見ると,平地よりも山上の湿原にある池塘の原生生物相に限りなく近い。
これはこの辺がかつてはかなり痩せた(貧栄養の)土地だったことの証拠かも知れない。
また,たくさんいる原生生物の中に,見なれない藻類がいた。
棒状で,表面に亀甲模様のようなものがある。遠目にはいくつかの節にわかれているようにも見えた。
調べたところ,これは
コウガイチリモの一種,
Pleurotaenium trochiscumだった。
これは初めて見た。
これまで20年以上野外採集を続けてきたが,この種を観察したのは今回が初めてだ。
ここは非常に貴重な場所?
ネットで検索しても,P. trochiscum の画像はまったくヒットしない。
世界的にみても貴重かも。
他にも珍しい種類がいくつかいた。
観察された生物:
渦鞭毛虫の一種,
クリプトモナス(Cryptomonas sp.),
ミドリムシ(
Euglena schmitzii,
Euglena sp.),
ウチワヒゲムシ(Phacus pyrum),
トラケロモナス(Trachelomonas volvocina),
ペラネマ(Peranema),
スポンゴモナス(Spongomonas intestinum),
小型鞭毛虫数種,
ナベカムリ(
Arcella vulgaris,
Arcella sp.),
フセツボカムリ(
Centropyxis aculeata),
ディフルギア(
Difflugia elegans,
Difflugia sp.),
Lesquereusia,
ユーグリファ(
Euglypha acanthophora,
Euglypha sp.1,
Euglypha sp.2),
共生藻を持つラッパムシ(Stentor fuliginosus),
ブレファリスマ(Blepharisma seculum)
か,似た仲間(後端部に長い尾がある),
プロロドン(Prorodon sp.),
ウロトリカ(
Urotricha platystoma,
Urotricha sp.),
ハルテリア(Halteria),
スティコトリカ(Stichotricha),
ディセマトストマ(Disematostoma minor),
ミドリゾウリムシ(Paramecium bursaria),
レンバディオン(Lembadion lucens),
キネトキルム(Cinetochilum margaritaceum),
クリスチゲラ(Cristigera phoenix),
ツリガネムシ(Vorticella microstoma),
棘毛類繊毛虫,
未同定の繊毛虫2種,
シヌラ(Synura),
未同定の黄緑色藻(三角が丸い)が多数,
珪藻各種,
エレモスフェラ(Eremosphaera viridis),
サヤミドロ(Oedogonium),
ヒザオリ(Mougeotia),
アオミドロ(Spirogyra),
コウガイチリモ(
Pleurotaenium nodosum),
P. trabecula),
Pleurotaenium trochiscum) 初観察,
コウガイチリモ(
Pleurotaenium minutum = Haplotaenium minutum),
ミカヅキモ(
Closterium acerosum,
C. cynthia,
C. dianae,
C. intermedium,
C. libellula,
C. sinense?,
C. turgidum),
ツヅミモ(
C. connatum,
C. maculatum,
C. margaritiferum,
C. obsoletum,
C. pseudomagnificum,
C. reniforme v. elevatum,
C. subcucumis?,
未同定のツヅミモ(Cosmarium sp.),
イボマタモ(
Euastrum ansatum,
E. ansatum var. pyxidatum,
Euastrum cuneatum,
E. oblongum,
Euastrum turgidum,
アワセオオギ(
Micrasterias apiculata,
M. crux-melitensis,
M. thomasiana),
ネジモ(Spirotaenia diplohelica),
チリモ(Desmidium swartzii),
ユレモ(Oscillatoria sp.),
ワムシ,
ミジンコ,
ケンミジンコ,
カイミジンコ,
イタチムシ,
交差点の前でパノラマ撮影(一関市),11:22
交差点の左に見えるのが「竹沢ふれあいセンター」。
これからあのセンターの脇を通る。
交差点を渡る(一関市),11:23
1,2枚目:パノラマ撮影。
2枚目:角に色々な案内がある。
電信柱の脇には「栗駒山への道,いわかがみ平 36km,いこいの村栗駒 32km」と書かれた案内がある。
いわかがみ平は歩いたことがあるが,「いこいの村栗駒」というのは初めて知った。
電信柱の左には「樹木葬」の案内がある。
「樹木葬」の案内を正面から撮影(一関市),11:23
2.3km先にその場所がある,という案内だ。
「樹木葬」についてはネットに詳しい情報があるので省略。
「竹沢ふれあいセンター」の前を通過(一関市),11:24
3枚目:iPad mini で現在地を確認。
道路脇に立つバス停(一関市),11:24
時刻表がない。ということは・・・?
「月・木曜日運行」とある。
左右にくねりながら,ゆるい坂を上がっていく(一関市),11:25
磐井丘陵を南へ(一関市),11:25-11:26
1,2枚目:右に「ため池」が現れた。
2枚目:水面にはたくさんハス(正確にはヒツジグサ)の花が咲いていた。
3枚目:iPad mini で現在地を確認。
この池は地図にしっかり描いてある。
磐井丘陵を南へ(一関市),11:26
ヒツジグサ(Nymphaea tetragona,スイレン科 スイレン属)
の花を望遠撮影。
磐井丘陵を南へ(一関市),11:27
ウツボグサ(Prunella vulgaris var. lilacina,ゴマノハグサ科 ウツボグサ属)
があちこちで咲いていた。
この花はこれまで高地でしか撮影していない。
こういった場所(ここはおよそ標高 130m)でこの花を見るのは初めて(かも知れない)。
途中で後ろを振り返ってパノラマ撮影(一関市),11:28
こうして見ると,ゆるい坂を上がってきたことがわかる。
磐井丘陵を南へ(一関市),11:29
キツネノボタン(Ranunculus silerifolius,キンポウゲ科 キンポウゲ属)
これも道端でたくさん咲いていた。
峠にさしかかった(一関市),11:29-11:30
1,2枚目:パノラマ撮影。
1枚目:左側が崖になっている。若干湿っていたが,鉱質土壌湿原のような場所は無かった。
なにより,所々に亀裂があり,今にも崩れ落ちそうなので早々に通り過ぎた。
2枚目:iPad mini で現在地を確認。
磐井丘陵を南へ(一関市),11:32
ふたたび
キツネノボタン(Ranunculus silerifolius,キンポウゲ科 キンポウゲ属)
Part VII: | 磐井丘陵を南へ(3) 2015.07.05, 11:33 - 11:47 |