戸板峠へ(多々石林道 旧道,南会津町),12:21
途中にある切り通しを通過。左右の崖から大きな岩(右手前)や土砂(左奥)が崩れ落ちていた。
ネットにはここを2011年に撮影した画像があるが,その画像には落石は写っていない。
どうやらごく最近,落石・土砂崩れが起きたようだ。
戸板峠へ(南会津町),12:28, 12:29
2枚目:足下を見ると,岩とコンクリートが混在したような路面が続いていた。
戸板峠へ(南会津町),12:33
雨水で道の半分が侵食され抉れている。
路面は一部コンクリートだったり,大きな岩が露出していたり,凹凸が激しい。
戸板峠(南会津町),12:35
1,2枚目:パノラマ撮影。
1枚目:左の道は地図を見る限りその先は行き止まり(注)。
2枚目:こちらが黒岩湿原のある方向。
注:左の道へバイクで入った様子を紹介したwebpageがある。
それによると,たしかに道は小山の上で行き止まりになっていた。
戸板峠(南会津町),12:35
かつて看板がかかっていたと思われる支柱。
ここに「戸板峠」の案内があったはず。
周囲を探したが,それらしいものは見当たらなかった。
が,帰宅後,ネットで検索すると,こうなる前の戸板峠の案内板が写っている2003年撮影の画像があった。
それを見ると,上に峠の案内文があり,下に「戸板峠」と書かれた板が架かっていた。
ところが,2011年にこの支柱を写した画像では上の案内板は失われて,下にある「戸板峠」と書かれた板だけが残っていた。
板が架かっていたのは,この画像では眼前にある笹薮で隠れている場所だ。
しかし,今回は笹薮の奥も見てみたはずだが(すでに記憶があいまい),案内板も「戸板峠」と書かれた板も無かったように思う。
黒岩湿原へ(南会津町),12:40
戸板峠を過ぎ,さらに北東へ進む。
この辺の道は半分がススキなどで覆われている。
かつては車も通ったのだろうが,最近はバイクしか通らないので道幅が狭まってしまったようだ。
黒岩湿原へ下るルートと思われる場所まで来たが・・・(南会津町),12:45
道の右側は路肩が崩れていた(南会津町),12:45
1,2枚目:パノラマ撮影。
写真ではわかりにくいが,路肩がくずれた場所はかなりの急傾斜になっていた。
ルート的にはここが黒岩湿原へ到達する最短の場所なのだが・・・。
雨が降りしきるなか急斜面を降りるのはかなり危険。
その先がどうなっているかもわからないので,ここを降りるのを断念した。
さらに進んで他に斜面を降りられる場所がないか探したが・・・(南会津町),12:54
結局見つからなかった。途中でUターン。
画像でわかるように,この辺は岩盤が露出していた。凹凸が激しい。
路肩崩れ地点(南会津町),13:15
1枚目:少し先を撮影してみた。
木々の葉が茂っていて遠くが見通せない。
1974-78年に撮影された航空写真を見ると,この辺は森林が伐採された直後らしく,ほとんど樹木は写っていない。
その後,すでに35年以上が経過して,新しく育った樹木ですっかり覆われてしまったようだ。
画面左端近くに樹林の間にやや平坦な場所が見える。
あそこは1974-78年の航空写真では湿地らしく写っている場所だ。
湿地なので樹木が育たず,今もそのまま残っているのだろう。
沢はあの湿地の右側を流れているはずだ。その100mほど先に黒岩湿原がある(はず)。
なお,この時点では,黒岩湿原は手前を流れる沢のさらに下方にあると思い込んでいた。
沢は湿原の先でさらに下って南東を流れる保城沢に合流していると想定していたが,実際は違っていた。
帰宅後,等高線を詳細にチェックしたところ,
黒岩湿原は手前の沢の下方ではなく,そこから70-80mほど上方にあることに気付いた。
すなわち,手前を流れる沢と南東を流れる保城沢の間にある黒岩山(標高1438m?)の北東尾根に黒岩湿原があるようだ。
したがって,この画像では前方(水平距離で300m余)の斜面の上にあることになる。
いずれにしても湿原からこちらに向かって下る沢があるはずで,そこを上がっていけば薮こぎをせずに湿原に到達できるはずだ。
林道沿いの沢は,この付近で黒岩湿原から下ってくる沢と合流して北へ流れ,
その先で戸板川に合流(もしかすると,その流れじたいが戸板川かも知れない)している模様。
2枚目:その湿地らしき場所を望遠撮影。
ここから?(南会津町),13:19-13:20
1枚目:戻る途中,道の縁にある笹薮の一部が刈取られている場所があった。
おそらくここから黒岩湿原に向うのではないかと推察した。
上記のように,この少し先には,林道に沿って流れる小さな沢がある。
その沢はさきほどの崖崩れ地点付近で黒岩湿原から下ってくる沢と合流して北へ向っている模様。
雨のない時期に来れば,沢の水が流れなくなるので,涸沢を辿っていけば薮漕ぎをせずに黒岩湿原へ到達できるはずだ。
今日はかなり激しい水音がするので沢ルートを辿るのは危険すぎる。
次回はここから黒岩湿原へ迫ってみよう(注)。
注:「西丸震哉著,尾瀬,Blue Guidebooks 202,実業之日本社 1975」には,
その後半にある「南会津と奥利根」の部分で黒岩湿原について
「入るための道はないが,水流をたどって行けばかなりらくに進入できる」(p.131)と書かれている。
次ページ(p.132)にはそのルートが示されているが,それを見ると,戸板峠,および,その少し北から黒岩湿原に至るルートが記してある。
峠のすこし北というのは,近くに炭焼小屋跡があるらしいのだが,
「右側から最初に出てくる小沢をめがけて進入する。炭焼き小屋の跡があり,沢の水流跡が消え,
適当にすこし奥のヤブをこぎ上がると,眼前がパッと開けてすばらしい湿原におどり出す。」とのこと。
炭焼小屋跡が今もあるかは不明。
一方の戸板峠からのルートについては,さきほどの「看板がかかっていたと思われる支柱」付近(推測)から
「峠の右手にゆるく盛りあがる尾根筋へいったんすこし登り,左手へわずかな下りのヤブこぎをやってゆくと,
やがて湿原をさがしあてることができる」(p.132)と書かれている。
ただし,この本は36年前のもので,当然ながら周囲の環境は今とは異なるはず。
とくに樹林の様子はこの36年の間にかなり変化しているだろうから,そのまま参考にする訳にはいかない。
また,「佐藤勉著,懐かしき南会津,楽しき山と里,歴史春秋社,2011)には,
1975.06に撮影した黒岩湿原の写真(白黒)が掲載されている(p.82)。
写真の説明には「戸板峠への林道から薮を漕ぐことしばしで,針葉樹林の中に忽然と姿を現した。」とある。
(2014.05.12追記)。
崖崩れが起きている切り通しまで戻った(南会津町),13:37
この辺は晴れていれば見晴らしがよいはず(南会津町),13:39
那須塩原駅へ(南会津町/那須塩原市),14:17
元来た道を戻る。
那須塩原駅へ(南会津町/那須塩原市),15:24, 16:26
1枚目:前方を左折,会津鉄道の高架下を通って国道401号,352号,121号の重複区間へ入る。
2枚目:那須塩原駅に戻った。
この後,駅舎に入り,雨具を脱いで切符(自由席)を購入した。
その時すでに16:30を過ぎていたが,16:30発の「なすの号」が5分遅れてまもなく駅に到着するとのアナウンスが。
急いで改札を通りホームへ上がると,ほどなく「なすの号」が入線。
デッキに立ったまま大宮駅へ向った。
2012年08月の様子(2012.08.11,17:28撮影)。
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