大仁郷湿原の木道を北へ(東成瀬村須川),09:33
少し進むと水たまりはなくなり,一面にワタスゲ(Eriophorum vaginatum)
が咲き誇っていた。
大仁郷湿原の木道を北へ(東成瀬村須川),09:33-09:34
再び大きな水たまりが現れたので,ここでまた採集(大仁郷湿原-3)。
観察された生物:
ナベカムリ(Arcella),
ディフルギア(
Difflugia sp.),
小型珪藻各種,
ミクロスポラ(Microspora),
ケンミジンコ,
ミジンコ,
ワムシ,
大仁郷湿原の木道を北へ(東成瀬村須川),09:35
1枚目:よく見ると木道脇にはワタスゲ(Eriophorum vaginatum)
に混じって小さな青色の花と赤い花が咲いていた。
赤い花は,この湿原の名前にもなっている
イワカガミ(Scizocodon soldanelloides)だった。
この花を見るのは今回が始めて。
大仁郷湿原の木道を北へ(東成瀬村須川),09:36-09:37
青色の花はタテヤマリンドウ(Gentiana thunbergii var. minor)。
上記のように,ここはイワカガミ湿原と命名されているが,どういう訳かイワカガミはかなり少ない。
替って,ワタスゲとこのタテヤマリンドウが目立っていた。
1〜3枚目の花と4,5枚目の花の大きさを比較するために採集用のチュープと対比してみた。
同じ種のはずだが,かなり花の大きさが異なる。環境変異?
大仁郷湿原:木道の分岐点(東成瀬村須川),09:374-09:38
1枚目:木道の分岐点。
2枚目:その近くにある道標。確認しなかったが,ここはおそらく「No. 15」のポイントのはず(注)。
3枚目:近くに
タテヤマリンドウ(Gentiana thunbergii var. minor)が群生していた。結構目立つ。
注:このポイントの道標は大仁郷湿原だけでなく北側の「栗駒野鳥の森」の中の遊歩道にも設置されている。
番号は「栗駒野鳥の森」の方が若く,北から南にかけて番号がふられていて,この大仁郷湿原の番号が一番大きくなっている。
前回(2005.7.24)は,この番号を頼りに「栗駒野鳥の森」を目指したのだが,途中でこの道標を見失い「栗駒野鳥の森」の湿原地帯を訪れることができなかった。
大仁郷湿原:東側の木道は現在工事中(東成瀬村須川),09:38-09:39
1枚目:この後,左の木道を通って樹林帯の中へ入る予定なので,その前に右側の木道を行けるところまで行ってみることにした。
2枚目:右側の木道はこのように途中で通行止めになっていた。ここで引き返す。
大仁郷湿原から栗駒野鳥の森へ(東成瀬村須川),09:40-09:41
1枚目:今度は左側の木道を進む。木道の先は樹林帯の中の遊歩道へ通じている。
2,3枚目:ここが樹林帯の中の遊歩道の入口。しかし,・・・。
「大雨の被害によって,この先の橋が流されて通行できません」の看板が。
この先の橋といってもどの橋なのか,,。
ガイドブックには,遊歩道は仁郷沢という川を越えて西にある須川湖キャンプ場へ伸びているように描いてあるが,
北にある「栗駒野鳥の森」へ向う遊歩道の途中には川は描かれていない。とすれば問題ない?
しかし,たしかに前回も1,2度橋を渡った記憶がある(注)。だとすると,やはり無理かも。。。
などと思い悩んだが,考えても仕方がないので,とにかく歩けるだけ歩いてみることにした。
注:後で撮影した
大仁郷湿原入口駐車場にある案内板を見ると,さきほどの湿原の木道の分岐点(ポイント No. 15)から,
「栗駒野鳥の森」へ到達するには,No. 14, No. 13を必ず通らなければならず,
その途中(15-14,14-13)で仁郷沢に架かる橋を二度渡るように描いてある。
栗駒野鳥の森へ(東成瀬村須川),09:41-09:42
樹林帯の入口近くに咲いていたコバイケイソウ(Veratrum stamineum)。
葉の部分はこれまでに何度も撮影しているが,花が咲いているのを見たのは始めて。
栗駒野鳥の森へ(東成瀬村須川),09:43-09:44
1枚目:樹林帯の中の遊歩道を歩く。草木が生い茂り先が見通せない。ここから熊避けの鈴を装着。
ただし,周囲の山々からは山菜採りの人々のかけ声が何度もしていたので,おそらく熊はこの辺にはいなかっただろうが・・・。
2枚目:途中には,このような倒木もあった。乗り越えることができないので,這いつくばって下を潜った。
この遊歩道は前回来た時(2005.7.24)に比べてかなり荒れているようだ。
ここから引き返す(東成瀬村須川),09:47-09:49
1枚目:何度かアップダウンを繰り返した後,いよいよ問題の仁郷沢に架かる橋が現れた。
2枚目:橋は「流された」というよりも大水で横倒しになった状態。
3枚目:沢に降りることができた。水はそれほど多くないので,川底を歩けば対岸に容易に到達できそうだった。
4枚目:橋の脇をよじ登れば上に上がるのもそれほど難しくはない。
しかし,歩き始めたばかりであり,これから長時間歩く予定なので,この時点で靴を水没させるのは避けたかった。
5,6枚目:橋の高さは水面から 1.5m前後ある。対岸は手を伸ばせば届きそうな距離にあるのだが,
1本だけ残った丸太の上を歩くことは無理だし,しがみついて移動するのも危険を感じた。
また,ここだけが難所ならばよいが,前回の経験からすると,この先にも色々問題のある場所があるはずなので(注),
やはりここから先に進むのは無理と判断して,引き返すことにした。残念。
注:前回は,この先でふたたび小さな橋を渡った後,斜面になっている遊歩道が深い泥状態で歩くことができず,
道脇の潅木につかまりながらやっと通ることができた場所(No. 11付近,ここで道を間違った)があった。
また,道路が草で厚く覆われ,かつそこが水びたし状態で歩くとズブズブと靴が水の中に沈んでしまう場所(No.3-No.2)や,
さらにはここと同様に,橋が崩壊している場所もあった。
Part V: | 大仁郷湿原〜須川湿原(泥炭地,シラタマノキ湿原) 2007.06.24, 09:57 - 10:22 |