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2007.02.16-17

2006.02.15採集サンプルの観察

02/15採集分 北本自然観察公園,城山公園,伊佐沼,他

注:写真撮影は採集2日後(02/17,土)に行なった(一部は4日目も撮影)。
高尾橋近くの水田
観察された生物: アオミドロ(Spirogyra), ケンミジンコ,

高尾さくら公園下にある池
観察された生物: 珪藻各種, アオミドロ(Spirogyra), ケンミジンコ, ワムシ,

北本市ホタルの里
観察された生物: ミドリムシ(Euglena sp.), トラケロモナス(Trachelomonas volvocinaTrachelomonas sp.), ハルテリア(Halteria), コレプス(Coleps), シヌラ(Synura), 珪藻各種, サヤミドロ(Oedogonium), ヨツメモ(Tetraspora), ケンミジンコ, カイミジンコ, ワムシ, イタチムシ,

北本自然観察公園 北側の湿地
観察された生物: 小型鞭毛虫各種, コレプス(Coleps), ヒスチオバランティウム(Histiobalantium), フロントニア(Frontonia acus), ブルサリア(Bursaria,注1), オフィオキチウム(Ophiocytium parvulum), トリボネマ(Tribonema), フシナシミドロ(Vaucheria), タルケイソウ(Melosira), 他の珪藻各種, ミカヅキモ( C. acerosumClosterium sp.,注2), ケンミジンコ, ワムシ,

注1:採集の翌日(2/16)にはたくさんいたが,2日目になるとほとんど姿を消していた。シストも見当たらないので死滅したものと思われる。
注2:C. gracileにも似ているが,中央がやや太め。 C. macilentum ?

北本自然観察公園 高尾ふるさとの森脇の小沼群
観察された生物: クリプトモナス(Cryptomonas,注), ミドリムシ(Euglena viridis), アンフィレプタス(Amphileptus), 棘毛類繊毛虫, キロドネラ(Chilodonella), ゾウリムシ(Paramecium trichium) キネトキルム(Cinetochilum), サヤミドロ(Oedogonium), 珪藻各種, クラミドモナス(Chlamydomonas sp.), ミカヅキモ( Closterium moniliferum),

注:ないしその近縁種。

北本自然観察公園 高尾ふるさとの森脇の小沼群
カエルの卵塊のゼリーの部分が緑色をしていたので,その正体を確かめるためにサンプリングした。 観察の結果,クラミドモナスはゼリーの表層およびその周囲にたくさんいたが,ゼリーの内部にいたのはミドリムシだった。 細胞体をくねらせながらゼリーの中に侵入したのだろう(何かを分泌してゼリーを溶かして侵入した可能性もあるが・・・)。
観察された生物: 小型鞭毛虫各種, ミドリムシ(Euglena viridis), 棘毛類繊毛虫, 珪藻各種, クラミドモナス(Chlamydomonas sp.),


右上の画像は2/17(採集から2日目)のもの。 採集から1日目(2/16,金)は,まだ胚は球形だった。しかし,2日目(2/17,土)になるとこのようにすでに尾芽胚に変化していた。

さらに2日後(2/19,月,採集後4日目)。すでにゼリーから出ていた。外鰓の中で赤血球が流れているのはハッキリ見える(4枚目)。 5〜7枚目:よく見ると周囲には エダワカレツリガネムシ(Carchesium) がたくさんいた。土曜日には気づかなかったので,この2日の間に急激に増殖したものと思われる。


この後,幼生の中(あるいは周囲)に オパリナがいるか確かめるため 1匹をピンセットで解体して光学顕微鏡で観察してみた。 それらしきものは観察できなかったが,この時期の幼生の表層は黒ずんだ細胞で構成され, それらの表層にはたくさんの繊毛が生えていてさかんに動いていた。 人間の気管支の表面等と同じように,身体全体で繊毛運動をすることで汚れ等が付着するのを防いでいるのかも知れない。

採集後5日目(2/20):まだ,片方(左)の鰓が外に出ている。 1匹を解体して観察したところ,いまだに表層の細胞には繊毛があってさかんに動いていた。 腸内にオパリナらしきものは見当たらない。 そのかわりスフェノモナス(Sphenomonas teres) が大量発生していた(ただし,オタマジャクシの外で)。

採集後6日目(2/21):鰓が完全に体内に収まった。

採集後11日目(2/26):背中の両側に黒い斑紋が見えてきた。 この特徴から,これらのオタマジャクシはニホンアカガエル(Rana japonica japonica)であると思われる。 なお,今日も一匹を解体してみたが,すでに表層の細胞の繊毛は消失していた。 ちなみにプラスチック容器の底の升目は1辺= 2 cm。 これと比較することでオタマジャクシの体長はまだ 2 cm 弱であることがわかる。

採集後13日目(2/28):食事中のオタマジャクシ。パン屑を食べている。 緑色のものは培養しているパルメラ状のクラミドモナスの一種(植え継ぎ後の残りもの)。 これもよく食べたが・・・果たして栄養になっているかどうかは不明。 ちなみにこれまで試したところでは,他の原生生物の餌用に使っている クロロゴニウム(Chlorogonium capillatum), が一番よさそう。 オタマジャクシの体長は,すでにプラスチック容器の底の升目(1辺= 2 cm)とほぼ同じかやや超えているものもいる。

その後のオタマジャクシの様子についてはこちら 横田薬師堂下湧水群
観察された生物: 小型鞭毛虫各種, リトノタス(Litonotus), 珪藻各種(細胞数多し),

城山公園 大池
観察された生物: 小型鞭毛虫各種, タルケイソウ(Melosira), 他の珪藻各種, アオミドロ(Spirogyra),

城山公園 大池(対岸,ヘドロ部)
観察された生物: クリプトモナス(Cryptomonas), ウチワヒゲムシ(Phacus sp.), コアノキスチス(Choanocystis), コレプス(Coleps), ラブドスティラ(Rhabdostyla), 小型繊毛虫数種, タルケイソウ(Melosira), 他の珪藻各種, クンショウモ(Pediastrum sp.), ヒザオリ(Mougeotia), アオミドロ2種(Spirogyra), ケンミジンコ, ワムシ,

城山公園 大池(対岸,藻塊)
観察された生物: クリプトモナス(Cryptomonas), ミドリムシ(Euglena mutabilisEuglena sp.), コレプス(Coleps), アオミドロ2種(Spirogyra),

富士見ホタル親水公園
観察された生物: クンショウモ(Pediastrum sp.), コレプス(Coleps), 棘毛類繊毛虫, タルケイソウ(Melosira), 他の珪藻各種, サヤミドロ(Oedogonium), アオミドロ2種(Spirogyra), ミジンコ, ワムシ,

伊佐沼 北岸
観察された生物: タルケイソウ(Melosira), 他の珪藻各種, アオミドロ2種(Spirogyra),