西和賀町 |
湯川沼 |
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採集日:2007.05.04 | ウオッちず | で位置確認 |
湯川沼(西和賀町),12:46-12:47
まずは沼岸に立って再度,沼をパノラマ撮影。
2枚目:よく見ると対岸の手前に浮島らしいものが見える。
画像でみる限り岸辺からは離れているようだ。
湯川沼(西和賀町),12:47
沼岸にはヒツジグサ(Nymphaea tetragona)が。
今が花の開花時期のようだ。昼過ぎから咲くそうなので,ちょうどよいタイミング。
湯川沼(西和賀町),12:47
ここで採集(湯川沼)。
沼岸は深く落ち込んでいるが,上から下までもやもやした糸状のもの(薄茶色〜薄い黄緑色)が大量に付着していた。
ピペットで吸い取ろうとしても固く着いていてなかなか取れなかった。
やわらかそうに見えても,かなりしっかりしているので何だろうと不思議だったが,
翌日の観察で,これらは自らが分泌した細長い鞘の中で集団で暮らす珪藻(Frustulia)が大量増殖したものだった。
これまでは分泌物なのでそれほど丈夫なものだとは思っていなかったが,意外にも相当しかっりしたもののようだ。
アワセオオギ,イボマタモ,ミカヅキモ(Closterium ralfsii, C. rostratum),カメガシラモ,ハタヒモ,ネジモ
など湿原でよく見られる種類がいた。ここは標高は低い(590 m)がやはり湿原といってよいのだろう。
観察された生物:
Gymnodinium,
トラケロモナス(Trachelomonas),
ポンフォリクソフリス(Pompholyxophrys sp.),
トゲフセツボカムリ(Centropyxis),
ディフルギア(
Difflugia oblonga,
D. bacillifera),
Lesquereusia,
ヌクレアリア(Nuclearia)?,
ユーグリファ(Euglypha acanthophora),
E. tuberculata,
シュードコニレンバス(Pseudocohnilembus),
小型繊毛虫数種,
シヌラ(Synura),
珪藻(鞘の中に入ったFrustulia)多数,
珪藻各種,
Dimorphococcus,
サヤミドロ(Oedogonium),
ゲミネルラ(Geminella ellipsoidea),
ミクロスポラ(Microspora),
Bulbochaete,
ヒザオリ(Mougeotia),
ホシミドロ(Zygnema),
コウガイチリモ(
Pleurotaenium minutum),
ミカヅキモ(
Closterium ralfsii,
C. rostratum,
カメガシラモ(Tetmemorus laevis),
ハタヒモ(Netrium digitus,
ネジモ(Spirotaenia condensata),
アワセオオギ(Micrasterias truncata),
イボマタモ(
Euastrum humerosum)?,
クロオコッカス(Chroococcus),
ユレモ(Oscillatoria),
Hapalosiphon,
ワムシ,
ケンミジンコ,
ミジンコ,
イタチムシ,
センチュウ,
湯川沼(西和賀町),12:50
こちらのタチギボウシ(Hosta rectifolia)?は花弁が開いていた。
湯川沼(西和賀町),12:51-12:52
もう一度,開花中のヒツジグサ(Nymphaea tetragona)を撮影。
4枚目:ちょうど開く途中のものもあった(?)。
湯川沼(西和賀町),12:52-12:53
沼岸の両側にはロープが貼られていて進入禁止(2枚目,注)になっているが,
隣の岸辺ではミツガシワ(Menyanthes trifoliata)が育っていた(1枚目)。
これまでの経験上,ミツガシワが育っている周囲には原生生物が豊富な場合が多いので,
カップ付き指示棒を伸ばして隣の岸辺で採集(湯川沼)。
予想は的中。ほとんど同じ場所だが,前に採集したサンプル(しかも3サンプルの合計)に比べると,こちらの方が圧倒的に多い。
観察された生物:
Gymnodinium,
シュードテカメーバ(Pseudothecamoeba proteoides),
トゲフセツボカムリ(Centropyxis),
ディフルギア(
Difflugia acuminata,
D. oblonga,
D. bacillifera),
D. bacillariarum),
Lesquereusia sp.
pseudostomeの襟部分が独特な形,初観察),
バンピレラ(Vampyrella),
ユーグリファ(Euglypha acanthophora),
Frenzelina,
ウロトリカ(Urotricha),
トラケリウス(Trachelius)
共生藻を持つディレプタス(Dileptus anser
初観察),
バシコラ(Vasicola),
オフリディウム(Ophrydium),
ミドリゾウリムシ(Paramecium bursaria),
ディセマトストマ(Disematostoma bütschlii,
D. minor),
シュードコニレンバス(Pseudocohnilembus),
未同定の繊毛虫 sp.1,
未同定の繊毛虫 sp.2(細胞口は中央片側,共生藻あり),
繊毛虫の一種,
サヤツナギ(Dinobryon sertularia),
珪藻(鞘の中に入ったFrustulia)多数,
Dimorphococcus lunatus,
エレモスフェラ(Eremosphaera sp.),
サヤミドロ(Oedogonium),
ゲミネルラ(Geminella ellipsoidea),
ミクロスポラ(Microspora),
Bulbochaete,
未同定の藻類(チューブ状の鞘の中に多数の球形の細胞が不揃いのまま詰まっている),
ヒザオリ(Mougeotia),
アオミドロ(Spirogyra),
カメガシラモ(Tetmemorus laevis),
コウガイチリモ(
Pleurotaenium trabecula,
P. minutum),
ミカヅキモ(
Closterium abruptum,
Closterium baillyanum),
ツヅミモ(
Cosmarium contractum,
C. obsoletum v. obsoletum,
C. pseudopyramidatum,
C. thwaitesii),
アワセオオギ(Micrasterias truncata),
イボマタモ(
Euastrum humerosum,
E. sinuosum v. germanicum),
ネジモ(Spirotaenia condensata),
Bambusina,
クロオコッカス(Chroococcus),
スキトネマ(Scytonema crispum),
Hapalosiphon,
Achromatium,
ワムシ,
イタチムシ(Chaetonotus hystrix),
クマムシ,
注:ロープの先にも岸辺に沿って若干の踏跡らしきものがあった。やはり禁止を守らない人がいるようだ。
湯川沼(西和賀町),12:54
コオニユリ(Lilium leichtlinii var. tigrinum)?
湯川沼(西和賀町),12:56
そろそろ戻ろうと沼を離れようとしたところ,突然,近くで大きな魚が飛び跳ねた(注)。
一瞬だったので黒々とした魚の背鰭と尾鰭しか見えなかったが,そのサイズからかなり大きい魚であることは確か。
とりあえず飛び跳ねた後の波紋を撮影したが,リングの様子からもかなり大きな魚だったことがわかるはず。
再び飛び跳ねるかと,しばらくカメラを構えていたが何も起こらなかったので,沼を離れることにした。
注:この沼にはどういう訳か赤い色をした金魚がいる(おそらくヒトが放したのだろうが)。
それを見ると少々興醒めしてしまうのだが,金魚以外にも鯉か何か大きな魚がいるようだ。
湯川沼周回コース入口(沢コースとの合流点)へ(西和賀町),12:57-12:58
2枚目:ここで左折して湯川沼周回コースへ入る。
湯川沼周回コース入口へ(西和賀町),12:59
途中に護岸工事をした場所があった。左側は沼。
これで沼の水位を保っているようだ。
湯川沼周回コース入口へ戻ったはずだったが・・・(西和賀町),12:59-13:00
1枚目:ほどなくT字路が現れた。ここが沢コースとの合流点,だったのだが・・・。
この時は,合流点はまだもう少し先のはず,という思い込みをしていたため,
「あれ?こんなところにも道があった,これはどこへ行く道だろう」と思っただけで通り過ぎてしまった。
2枚目:前方にある木製ベンチ。つい先程,ここで採集道具をセットした場所なのだが,これを見ても
「あれ,ここにもベンチがあった」としか思わなかった。
3,4枚目:T字路を右折した先の様子。これが沢コースなのだが,そのことに気づかなかった。
撮影しただけで,また周回コースへ戻ってしまった。
道標でもあれば気づいたのだろうが,,,。思い込みというのは恐ろしいものだ。
すべて最初に見た時と反対側から見た景色なので気づきにくかったのも確かなのだが,,。
再び湯川沼周回コースを左回りしてしまった(西和賀町),13:01-13:05
この周回コースは似たような場所が繰り返しあったので,最初は「またか」と思うだけで同じ場所を歩いていることにはすぐには気づかなかった。
再び湯川沼周回コースを左回りしてしまった(西和賀町),13:06
この頃から「そろそろ沢コースの合流点が現れるはずだが,それにしてはなかなか現れないなあ」と若干不安になりだした。
ここは歩いた時間からして沼の南端に近い場所。合流点を過ぎてから,およそ半周してしまったことになる。
さきほどもここで撮影したのだが,,,。
間違いに気づく(西和賀町),13:08-13:09
2枚目:ぬかるみのひどい場所に来た。
ここでやっと間違いに気づいた。
さきほども前方にある2本の木の上をやっとの思いで歩いて渡ったので,ここは鮮明に記憶していた。
倒れた木の配置までそっくり同じ場所があるはずもないので,同じ道を歩いていることを確信(注)。
ここから急いで元へ戻った。
注:9分余計に歩いた。沢コースの合流点から歩き始めて案内板のある所までが15分。そこから合流点までが約1分。
計16分で沼を一周したことになるので,9分というのは半周以上してしまったことになる。やれやれ。
湯川沼周回コース入口(沢コースとの合流点)へ戻る(西和賀町),13:16
7分で合流点に戻った。
湯川沼沢コースを下る(西和賀町),13:16-13:20
1枚目:さきほども撮影したが,周回路側からみた湯川沼沢コースとしてあらためて撮影。
湯川沼沢コースを下る(西和賀町),13:22-13:23
トリアシショウマ(Astilbe thunbergii var. congesta)?
湯川沼沢コース入口へ戻る(西和賀町),13:28-13:29
2枚目:約13分で道路沿いの入口へ戻った(13:16〜13:29)。
登りにかかった時間は14分(12:11〜12:25)であまり差がない。
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