HOME | 研究資料館 | 地域検索 | 採集の記録 | 2015 . 05 . 30 | お知らせ

2015.05.30, Part XI

根の上湖湿地(湿地A),その2

右に折れるとほどなく樹林帯に入る(中津川市),13:02-13:03
2枚目:iPad mini で現在地を確認。 この辺は地図にあるルートを正確に辿っている。

前方に分岐が現れた(中津川市),13:03

左側には木道が敷設されている(中津川市),13:03

分岐に立つ案内(中津川市),13:03
1枚目:木道のある方向は「展望台まで七〇〇M」と示してある。 とくにこの先に湿地があるとは書かれていないが,右へ行くと湿地から離れてしまうので,とりあえず左へ進むことにした。
2枚目:iPad mini で現在地を確認。

樹林帯の中に敷設された木道を進む(中津川市),13:04

途中で沢らしき場所を通過(中津川市),13:04

途中いったん木道が途切れるが,ふたたび木道が現れた(中津川市),13:04-13:05
1枚目:木道の前方が明るい。あの辺りが開けた湿地になっているようだ。
2枚目:iPad mini で現在地を確認。 地図では,遊歩道がこの先で二股に分かれているように描かれているが・・・。 それらしい場所には古びた可動式の柵が置かれていた(1枚目左手前)。

可動式柵の下を踏跡が通っている(中津川市),13:05
どうやらここが地図にある分岐のようだ(注)。 前方に開けた場所があるので,とりあえず近付いてみることにした。

注:地図が正しければ,かつては,この辺に湿地を周回する木道が敷設されていた可能性が高い。 潅木が増えて通りずらくなったのか,あるいは,維持管理が大変なので,いつの頃か木道が撤去されてしまったのだろう。 ヒトが通らなくなったことで,次第にルートが消滅してしまったと思われる。

そこはミズバショウが点在するぬかるみだった(中津川市),13:05
1〜3枚目:パノラマ撮影。 踏跡を進むと,ほどなく樹林帯を抜けてこのような景色が広がっていた。 ぬかるみの中に葉を大きく広げたミズバショウが点在している。
しかし,潅木が多い。このままだと潅木が増えて,いずれは湿地でなくなってしまうかも知れない。
いずれにしても,これ以上,奥には進めそうにない。

根の上湖,湿地A(中津川市),13:06
足下もかなりやわらかいので,靴が沈んでしまう。 そこでしみ出してきた泥水を 採集(根の上湖,湿地A-03)
観察された生物: ディフルギア( Difflugia acuminata), Lesquereusia, アミカムリ( Nebela collaris), 大型クアドルレラ(Quadrulella sp.), ユーグリファ(Euglypha acanthophora), サイフォデリア(Cyphoderia ampulla), ウロトリカ(Urotricha), 小型繊毛虫数種, 珪藻各種, ミクロスポラ(Microspora), ツヅミモ( ハタヒモ(Netrium digitus), Cosmarium australe), ソコミジンコ,

ふたたび木道に戻って進む(中津川市),13:07

根の上湖,湿地A(中津川市),13:07
木道から離れた場所に白い花が咲いていた。 これは 白花の ノハナショウブIris ensata,アヤメ科 アヤメ属) ??

根の上湖,湿地A(中津川市),13:08
木道沿いではこの カキツバタIris laevigata,アヤメ科 アヤメ属) の花が目立った。

根の上湖,湿地A(中津川市),13:08
木道沿いで咲く カキツバタIris laevigata,アヤメ科 アヤメ属) 。

根の上湖,湿地A(中津川市),13:08
木道の左右にぬかるみ,というか,干上がりつつある水たまりのような場所があった。 左前方には何やら白い花が,,。

根の上湖,湿地A(中津川市),13:08-13:09
1枚目:わずかに残った水があった。 2枚目:これを 採集(根の上湖,湿地A-04)
ここにもたくさんの原生生物がいた。
観察された生物: 共生藻を持つアカントキスチス(Acanthocystis turfacea), ナベカムリ( Arcella sp.1Arcella sp.2), ディフルギア( Difflugia oblonga), ユーグリファ(Euglypha brachiata), サイフォデリア(Cyphoderia ampulla), ラッパムシ(Stentor sp.), スティコトリカ(Stichotricha), 共生藻を持つオフリディウム(Ophrydium), 珪藻各種, エレモスフェラ(Eremosphaera viridis), クレブソルミディウム(Klebsormidium sp.), ミクロスポラ(Microspora), ヒザオリ2種(Mougeotia), ミカヅキモ( Closterium intermediumC. kuetzingii 多数, Closterium sp.), ツヅミモ( Cosmarium connatum), ホシガタモ( Staurastrum punctulatum), アワセオオギ(Micrasterias denticulata)?, ダルマオトシ(Hyalotheca dissiliens), ユレモ(Oscillatoria sp.), ワムシ, イタチムシ(Chaetonotus hystrix),

根の上湖,湿地A(中津川市),13:09
これも白花の ノハナショウブIris ensata,アヤメ科 アヤメ属) ??
しかし,狭い場所に似た種類の花が3種類も密集して咲いているというのは,どうも自然ではないような気がする。 もしかすると,植栽されたものかも。。。。
それはともかく,ここは狭い湿地で,周囲で潅木が育ちつつあるので,いずれは湿地でなくなってしまう恐れがある。 (過去の様子がわからないので,湿地が消えつつあるとは断言できないが) 湿地でなくなると,これらの多様な原生生物も絶えてしまうので, そうならないように湿地の維持管理に努めてもらいたいものだ。 先日(2015.05.09) 訪れた葦毛湿原のように・・・。

樹林の中に入ると,木道は途切れ途切れになる(中津川市),13:10
1枚目:木道と木道の間にはなにやら枯れ枝のようなものが,,, と思ってよくよく見ると,朽ち果てた木道だった。
2枚目:iPad mini で現在地を確認。

すぐ先に右への分岐があった(中津川市),13:10-13:11
1,2枚目:パノラマ撮影。 上段のiPad miniの画面でわかるように,右(2枚目)へ行くと根の上湖の東を南北に通る車道へ出るようだ。 この先に湿地があるかどうかを確かめたいので,ここはこのまま直進(1枚目)。 前方には踏み石が敷設してある。

Part XII: 根の上湖東側の車道を南へ
2015.05.30, 13:11 - 13:26