いろは沼北東の湿原(山形市),13:59
1〜3枚目:池塘-05を北側からパノラマ撮影。
1枚目:横長の池塘の先にも小さな池塘があった。一応,区別するためにこれは池塘-06とする。
2,3枚目:池塘-05。
3枚目:池塘-05の西側は明るい赤茶色をしている。
ピペットで触るとやや硬い粘土質のようだ。
ここ(池塘-05)は東側(2枚目)には泥炭質が堆積しているが,西側(3枚目)には下にある粘土層が露出していることがわかる。
これまで見て来たように,この「いろは沼北東にある湿原」は東西に120m余りと細長く,
標高差は10mほど傾斜しているにもかかわらず,あちこちに池塘があり,どれにも水がある(注)。
一方,現在の「いろは沼」にある池塘のほとんどは干上がっている。
この違いは,この粘土質の地盤にあるのかも知れない。
また,この赤茶色の水底を見て,4年前に見た
枯木沼湿原
の水底を思い出した。
枯木沼も水底はここと同じような赤茶色をしていた。
泥炭層はあまりないのだが,枯木沼にはたくさんの原生生物がいるのがわかっている。
現在までに424種が観察されているが,枯木沼は私が調べた中ではもっとも原生生物の種数が多い(=多様な)場所だ。
注:水があるとはいえ,やはり満水のラインからは10 cm程度水位が下がっているように見える。
ここは池塘の水深が深いので水位が下がっても水が残っているのだろう。
枯木沼湿原にて,2009年05月の様子(2009.05.01,12:19-12:20撮影)。
いろは沼北東の湿原(山形市),14:00
1枚目:ここで
採集(いろは沼北東の湿原,池塘-05)。
2枚目:右を見るとなにやら卵塊があった。
観察された生物:
マルウズオビムシ(Peridinium),
トラケロモナス(Trachelomonas allia),
ディフルギア(
Difflugia bacillifera),
共生藻を持つラッパムシ(Stentor fuliginosus),
ハルテリア(Halteria),
ミドリゾウリムシ(Paramecium bursaria),
未同定の繊毛虫,
珪藻各種,
ブルボケーテ(Bulbochaete),
ミクロスポラ(Microspora),
サヤミドロ(Oedogonium),
アルスロデスムス(オクトカンチウム,
Arthrodesmus octocornis),
ミカヅキモ(
Closterium pronum,
C. rostratum),
ホシガタモ(
Staurastrum vestitum),
クロオコッカス(Chroococcus pallidus),
Hapalosiphon,
Achromatium oxaliferum,
イタチムシ,
湿原の東端まで来た(山形市),14:01
ここにも池塘(池塘-07とする)があった。
いろは沼北東の湿原,池塘-07(山形市),14:02
1枚目:南側から全体像を撮影。
2,3枚目:ここにもたくさんのオタマジャクシがいた。
ものすごい数だが,皆元気そうだ。しかもかなり大きく育っている。
このまま全部が変態してカエルになるのだろうか?
いろは沼北東の湿原(山形市),14:03
オタマジャクシのいない場所を探して
採集(いろは沼北東の湿原,池塘-06)。
観察された生物:
渦鞭毛虫の一種,
トラケロモナス(
Trachelomonas lacustris,
T. volvocina),
ウチワヒゲムシ(Phacus sp.),
フセツボカムリ(
Centropyxis),
ディフルギア(
Difflugia claviformis,
D. oblonga),
Lesquereusia,
ツリガネムシ(Vorticella elongata),
Chlorobotrys,
珪藻各種,
ビトレオクラミス(Vitreochlamys),
アステロコッカス(Asterococcus superbus),
ミクロスポラ(Microspora),
サヤミドロ2種(Oedogonium),
ミカヅキモ(
Closterium rostratum),
ホシガタモ(
Staurastrum vestitum),
トゲツヅミモ(Xanthidium armatum),
Achromatium oxaliferum,
イタチムシ,
ここが東端だ(山形市),14:04
1枚目:池塘の先は潅木地帯が広がっている。これ以上先には進めそうにない。
2枚目:iPad mini で現在地を確認。たしかに東端にいるようだ。
いろは沼北東の湿原,東端からの眺め(山形市),14:05
1〜3枚目:上と同じ位置で後ろを振り返り,湿原の全体をパノラマ撮影。
いろは沼北東の湿原,東端からの眺め(山形市),14:05
前方を望遠撮影。蔵王温泉の西の裾野が見える。
いろは沼北東の湿原(山形市),14:05-14:06
湿原を出る途中,足下には
モウセンゴケ(Drosera rotundifolia,モウセンゴケ科 モウセンゴケ属)が。
モウセンゴケはさほど多くない。
入ってきた場所から湿原を出る(山形市),14:07
1枚目:たしかこの辺から湿原に入ってきたはず。
2枚目:湿原に入った際に撮影した画像(本日,13:37撮影)と比べてみる。同じ場所だ。間違いない。
遊歩道に戻り,湿原を離れる(山形市),14:09
1枚目:遊歩道に戻ると,すぐ先で左へ折れる。
3枚目:湿原から出て来た場所。
リフト乗り場へ(山形市→上山市?),14:10
足下の路面は
ミツバオウレン(Coptis trifolia,キンポウゲ科 オウレン属)
の葉で覆われている。
いろは沼北東の湿原からリフト乗り場へ(山形市→上山市?),14:12
マイヅルソウ(Maianthemum dilatatum,ユリ科 マイヅルソウ属 )と
イワカガミ(Scizocodon soldanelloides,イワウメ科 イワカガミ属)
が混じった群生を撮影。
空が晴れてきたのか,急に日射しが強くなった。
いろは沼の北側を通る遊歩道へ出た(上山市),14:15
前方のT字路を右折。
リフト乗り場へ(上山市),14:17
1枚目:日射しが強まったので周囲の景色がくっきり写るようになった。
2枚目:上空を撮影。青空が広がりだした。今さら遅いのだが・・・。
3枚目:振り返って南に見える熊野岳(標高 1840.5m)を望遠撮影。
リフト乗り場へ(上山市),14:19-14:20
2枚目:「羽衣の松」の脇を通過。
Part XI: | ユートピア夏山リフト〜蔵王ロープウェイ山麓線〜蔵王温泉バスターミナル〜山形駅 2013.06.16, 14:21 - 16:51 |