駒止湿原 水無谷地(昭和村),11:57-11:58
ここのミズバショウ(Lysichitum camtschatcense)は全体に小振りのように思える。
なにより花序の部分がだいぶ黄色い。
白い仏炎苞はだいぶ成長しているので,花が未熟なために花序が黄色いのではないと思うのだが・・・。
環境変異?それとも地理的変異?
駒止湿原 水無谷地(昭和村),11:59-12:01
2枚目:前方で水路が木道に近付いている場所がある。
3,4枚目:水路を覗くと所々に緑色の藻塊があった。糸状の部分はかなり太め。
もしかしてと思って採集してみると,やはり藻塊の正体は
カワモヅク(Batrachospermum)
だった(駒止湿原-12)。
水が流れているためだろうが,カワモヅク以外の原生生物はまったく見当たらない。
観察された生物:
カワモヅク(Batrachospermum),
駒止湿原 水無谷地(昭和村),12:02-12:03
1枚目:前方に樹林帯が見えてきた。あそこが水無谷地の北端,のはず。
2枚目:撮影地点の木道脇で採集(駒止湿原-13)。
翌日の観察ではここが一番,原生生物が多かった。
後述するように,この後,戻りの時間が気になったため,湿原の北端まで行かずにUターンしてしまった。
しかし,もしさらに奥まで進めばもっと原生生物がたくさんいる場所があったかも知れない。残念。
3枚目:同じ場所に生えていたミズゴケの一種()をクローズアップ。
観察された生物(5/22, 5/24):
クリプトモナス(Cryptomonas),
ミドリムシ(E. mutabilis),
ナベカムリ2種(Arcella vulgaris, A. artocrea),
フセツボカムリ(Centropyxis),
ディフルギア(
Difflugia claviformis,
D. oblonga),
Lesquereusia,
Pontigulasia,
ヘレオペラ(Heleopera),
ヒアロスフェニア(Hyalosphenia papilio),
アミカムリ2種(Nebela collaris, N. marginata),
Quadrulella,
ユーグリファ(Euglypha tuberculata,
E. brachiata),
ラッパムシ(Stentor polymorphus?),
ブレファリスマ(Blepharisma musculus)
初観察,
レンバディオン(Lembadion lucens),
プロロドン(Prorodon sp.),
ミドリゾウリムシ(P. bursaria),
プルーロネマ(Pleuronema),
オフリディウム(Ophrydium),
小型繊毛虫数種,
珪藻少々,
Botryococcus braunii,
エレモスフェラ(Eremosphaera viridis),
サヤミドロ(Oedogonium),
ゲミネルラ(Geminella ellipsoidea),
ヒザオリ(Mougeotia),
ミカヅキモ(
Closterium abruptum,
C. baillyanum,
C. pronum,
C. striolatum,
C. kuetzingii,
C. lunula,
C. rostratum),
タテブエモ(Penium polymorphum),
アワセオオギ(Micrasterias denticulata,注),
ハタヒモ(Netrium digitus),
フタボシモ(Cylindrocystis brebissonii),
ダルマオトシ(Hyalotheca dissiliens var. dissiliens),
ネジモ(Spirotaenia condensata),
クロオコッカス(Chroococcus),
Achromatium,
ユレモ(Oscillatoria),
Hapalosiphon,
ワムシ,
ミジンコ,
ソコミジンコ,
カイミジンコ,
イタチムシ2〜3種(Chaetonotus hystrix, Aspidiophorus sp.),
クマムシ,
センチュウ,
注:このアワセオオギ(Micrasterias denticulata)は前回の採集(2004.8.22)でも観察された。
大型の藻類としてこの湿原を代表する種のひとつ云ってよいだろう。
この後,水無谷地の北端まで行って湿原の終点を確認してから戻ろうと思っていたが,時計を見るとすでに12時を過ぎていた。
湿原に入ったのが11時頃だったので,ここまで来るのに約1時間かかったことになる(注1)。
復路のバスは午後2時19分。あと2時間はあるが,この後,元来た道を辿って湿原を出るまでに1時間かかり,
湿原からバス停までもおよそ1時間くらいかかるはず。かなり時間的にギリギリになっていることに気づいた(注2)。
そのため,湿原終点を確認するのはあきらめ,ここでUターンすることにした。
戻りは写真撮影&採集はあまりしないので,その分多少は時間が短縮されるはずだが・・・(そうでないとかなりヤバイ)。
注1:時間的にギリギリのスケジュールなのは最初からわかっていたので, 木道で前にヒトがいない所や農道は早歩き,ないし駆け足をして時間を稼いだのだが・・・。 注2:実際,この後,バス停に着いたのは午後2時5分で,バスの到着時刻(14:19)の14分前だった。 もし,ここでUターンしなければバスに間に合わなかった可能性もある。 |
元来た道を辿って戻る(昭和村),12:08
たしか戻る方向の写真だと思うのだが,,,
駒止湿原 水無谷地(昭和村),12:10
コバイケイソウ(Veratrum stamineum)?
復路では極力写真撮影をしないつもりだったが,
これはまだ撮影していないと思って撮影してしまった。後で見直すとすでに何枚か撮影していた。
駒止湿原 白樺谷地(昭和村),12:12
水無谷地を出てブナ林を抜けた後。階段を下がった先に広がる白樺谷地を撮影。
駒止湿原 白樺谷地(昭和村),12:14
これはアズマシャクナゲ(Rhododendron degronianum)?
駒止湿原 白樺谷地(昭和村),12:14
これは??()
駒止湿原 白樺谷地(昭和村),12:16
白樺谷地の中央部付近にある潅木地帯。
2〜4枚目:そこで目立っていた枯木を撮影。
駒止湿原 白樺谷地(昭和村),12:18
咲きかけ?のショウジョウバカマ(Heloniopsis orientalis)
駒止湿原 大谷地東の農道へ(昭和村),12:21
白樺谷地を出て,農道を左折。
2枚目:大谷地の木道は一方通行(注)なので,ここからは大谷地を通らずにその東にある農道を通って湿原入口へ向う。
注:この看板に気づかないと,そのまま大谷地へ入ってしまう。今回も大谷地の木道を南下してくる人を何人か見かけた。
かくいう私自身も最初に来た時(2004.8.22)は,この一方通行に気づかずに復路も大谷地を歩いてしまった。
幸い訪問客の少ない8月だったのでほとんど往路の人とすれ違うことはなかったが・・・。
訪問客の多いシーズンだとここを往復するのはたしかに無理だろう。
駒止湿原 大谷地東の農道へ(昭和村),12:21-12:25
2枚目:前方の看板がさきほど大谷地から出て来た場所。
上述のように復路は大谷地へは入らず,このまま前方へ進む。
3枚目:ここから湿原入口にある駐車場までは約600 m(注)。
注:この後の記録を見ると,駐車場に着いたのが 12:44 なので600 mを歩くのに19分かかったことになる。
平地なら10分もかからない距離だが・・・。
途中で何度か写真撮影をしたのでそれが一番大きな原因のはず。道が未舗装なのも多少は影響しているかも知れない。
Part V: | 駒止湿原 大谷地東の農道 2007.05.21, 12:26 - 12:43 |