原生生物と日本産アリ類の広域画像データベース

3 素材情報データベースとしての原生生物情報サーバ

3-2 データベースの構築方法

 データの収集は日本原生動物学会会員の協力を得て行なっている。2年程前からネットワーク,およびその他のメディアや学会などを通じて,データの提供を呼びかけた(図3-2)。その結果,これまでにデータベース作成グループのメンバー自身も含めて計10人余の原生生物研究者からスライド等の画像の提供があった。

図3-2 データの収集法
 原生生物の素材データ(主に写真だが,それ以外でもかまわない)を「原生生物情報サーバ」上で公開してもかまわない,という人は,画像をフォトCD化した後,フォトCDにあるディジタル画像についての簡単な解説文(英文)を作成してもらう。
 フォトCDを郵送すると同時に,その解説文はEメールで作成グループへ送ってもらう。作成グループでは届いた英文テキストをhtmlファイルに編集して画像ファイルとリンクさせた上で,サーバ上に転送して公開する(左下)。

 素材データの提供を申し出た人には,身近にある写真店にスライド等を持参しそのフォトCD化を依頼してもらう。できあがったフォトCDをデータベース作成グループ宛に送るとともに,その中にあるディジタル化された各画像の簡単な解説文(英文)を作成し電子メールで送付してもらった。

 作成グループ側では届いた英文テキストをhtmlファイルに編集し,届いたディジタル画像とのリンクを張った上で,すべてのファイルをサーバ上に転送して公開した(図3-2)。なお,フォトCDの制作費用は科研費から支出した。

 また,アリのデータベースと同様,アクセスをしやすくするためにミラーサーバを設置している。設置場所は,石巻専修大学,筑波大学,農水省生物資源研,都立大学,法政大学の計5箇所である(表4-2)。

 「原生生物情報サーバ」の制作グループは本研究のメンバー三名のみであるが,メンバーの一人である鵜川と他の二名の所在地が離れているため,アリの場合と同様,制作作業に関する連絡はメンバー専用のメーリングリストを作って行なっている。ちなみに,1996年5月9日から1997年3月24日までのおよそ11カ月間に,このメーリングリストを通じて交換されたメールは総数517通,ファイルサイズ987 K bytesである。

 データ提供者一覧