山ノ内町 志賀高原 |
田ノ原湿原 |
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採集日:2006.06.01 | ウオッちず | で位置確認 |
田ノ原湿原へ,14:18
前方に田ノ原湿原が見えてきた。ここで周囲を撮影。
2枚目:リフトの支柱の先に田ノ原湿原の木道が見える。
田ノ原湿原へ,14:18-14:23
1枚目:もう一度,湿原方向を撮影。
2枚目:丘を降りて湿原へ向かう。途中には丸太を使った階段があるが,土壌が流失していて歩きにくい。
4枚目:どこからが湿原なのかハッキリしないが,この道標付近から先が湿原ということなのだろう。
しかし,この付近は乾燥していてササなどが目立つ。湿原というよりは草原といったところ。
田ノ原湿原,14:23-14:25
1枚目:木材を埋込んだ道。ぬかるんだ時にこの上を歩く(古いタイプの木道?)。
2枚目:この辺から木道になる。
3枚目:小川の上に架かる橋。しかし,水は流れていない。ここに水があれば,この付近も湿原らしくなるのだろが,,,。
4枚目:下流?側にわずかに湿った場所が見える。
田ノ原湿原,14:26
橋の先で木道は左に曲がるが,その場所にある案内板。標高 1610 m。
この辺もササが目立つ。乾燥しているためだろう。
田ノ原湿原,14:26
1枚目:ここで木道はさらに左へ曲がるが,この先からやっと湿原らしくなる。
2枚目:木道からはかなり離れた場所にある水たまり(注)。採集不可。
注:池塘というほどのものではないと思うので,ひとまず「水たまり」と呼ぶことにする。
田ノ原湿原,14:31
もうまもなく木道が終わってしまう,と思うあたりから木道の近くにも水たまりが現れてくる。
ここで採集(田ノ原湿原 No. 1-1, 1-2, 1-3)。
観察された生物(6/2):
Glenodinium,
クリプトモナス(Cryptomonas),
ミドリムシ(E. mutabilis),
ペタロモナス(Petalomonas),
サッカメーバ(Saccamoeba),
ナベカムリ(Arcella),
ディフルギア(
D. oblonga,
D. elegans,
D. bacillifera),
Heleopera(or Argynnia ?),
Assulina,
プロロドン(Prorodon),
ウロネマ(Uronema),
オフリディウム(Ophrydium, 共生藻なし),
チラキディウム(Thylakidium),
サヤツナギ(Dinobryon),
ウログレナ(Uroglena
or Chrysostephanosphaera ?),
黄金色藻類の一種,
ハネケイソウ(Pinnularia),
Eunotia,
他の珪藻各種,
イカダモ(Scenedesmus),
クロロコックムの仲間(Chlorococcum),
エレモスフェラ(Eremosphaera viridis),
ミクロスポラ(Microspora),
ヒザオリ(Mougeotia),
コウガイチリモ(
P. trabecula
P. minutum,
),
ミカヅキモ2種(
C. pronum,
C. intermedium var. hibernicum,
Closterium sp.
),
ツヅミモ(
C. cucurbita,
C. globosum,
C. quadrifarium
),
ホシガタモ(
S. cuspidatum
),
Arthrodesmus extensus,
A. incus,
タテブエモ(Penium polymorphum),
イボマタモ(
Euastrum cuneatum
),
アワセオオギ(Micrasterias truncata),
ダルマオトシ(Hyalotheca dissiliens var. tatrica),
ネジモ(Spirotaenia),
カメガシラモ(Tetmemorus brebissonii),
クロロコッカス3種(Chroococcus),
ユレモ(Oscillatoria),
メリスモペディア(Merismopedia),
Gloeothece linearis (or Rhabdoderma ?),
ワムシ,
ケンミジンコ,
イタチムシ,
田ノ原湿原,14:31-14:32
木道は,途中でいったん右に曲がるが,すぐにまた左に曲がる。
その手前で採集(田ノ原湿原 No. 2)。
観察された生物(6/2):
クロオコッカス(Chroococcus),
メリスモペディア(Merismopedia),
プラチオフリア(Platyophrya similis,共生藻有),
Glenodinium,
ミドリムシ(E. mutabilis),
珪藻各種,
ミカヅキモ(
C. intermedium var. hibernicum,
),
ツヅミモ(
C. globosum,
C. quadrifarium
),
イボマタモ(Euastrum didelta or E. affine?),
タテブエモ(Penium polymorphum),
アワセオオギ(Micrasterias truncata),
カメガシラモ(Tetmemorus brebissonii),
ハタヒモ(Netrium digitus),
Bambusina,
田ノ原湿原,14:35
採集ポイントの近くあった咲きかけの花。この後(2006.6.29),尾瀬でこの花が咲いているのを見て,これが
ヒメシャクナゲ(Andromeda polifolia)であることがわかった。
田ノ原湿原,14:36-14:38
1枚目:湿原の出口近付くにつれて,木道の周囲に水たまりが増えてきた。
今回は,前回(2005.6.19),前々回(2004.9.26)に比べて若干だが水たまりの数が多いようだ。
雪解け水が豊富なためだろうか・・・。
2〜4枚目:ここで採集(田ノ原湿原 No. 4)。
観察された生物(6/2):
クリプトモナス(Cryptomonas),
珪藻各種,
エレモスフェラ(Eremosphaera viridis),
ミクロスポラ(Microspora),
ミカヅキモ(
C. intermedium var. hibernicum,
),
ツヅミモ(
C. cucurbita,
C. globosum,
C. amoenum ?,
),
ホシガタモ(
S. cuspidatum
S. muticum,
S. aculeatum ?,
),
アワセオオギ(Micrasterias truncata),
ハタヒモ(Netrium digitus),
カメガシラモ(Tetmemorus brebissonii),
Bambusina,
田ノ原湿原,14:39
No. 4の反対側でも採集(田ノ原湿原 No. 5)。
観察された生物(6/3):
Glenodinium,
トラケロモナス(Trachelomonas),
ディフルギア(
D. elegans,
Difflugia sp.),
ウロレプタス(Uroleptus),
タルケイソウ(Melosira),
Eunotia),
他の珪藻各種,
クロロコックムの仲間(Chlorococcum ?),
エレモスフェラ(Eremosphaera viridis),
ミカヅキモ(
C. intermedium ?,
),
ツヅミモ(
C. globosum,
),
イボマタモ(Euastrum cuneatum),
コウガイチリモ(P. minutum),
アワセオオギ(Micrasterias truncata),
カメガシラモ(Tetmemorus brebissonii),
ハタヒモ(Netrium digitus),
Bambusina,
クロオコッカス(Chroococcus),
田ノ原湿原,14:40-14:41
さらに少し行った所で採集(田ノ原湿原 No. 6)。
観察された生物(6/3):
クリプトモナス(Cryptomonas),
クラスルリナ(Clathrulina elegans),
ディフルギア(
D. pyriformis,
D. oblonga,
Difflugia sp.,
)
アミカムリ3〜4種(Nebela),
ハネケイソウ(Pinnularia),
他の珪藻各種,
クンショウモ(Pediastrum tetras),
エレモスフェラ(Eremosphaera viridis),
サヤミドロ(Oedogonium),
ヒザオリ(Mougeotia),
イボマタモ(Euastrum cuneatum),
タテブエモ(Penium polymorphum),
クロオコッカス(Chroococcus),
イタチムシ,
ワムシ2〜3種,
田ノ原湿原北端の休憩所,14:42
採集を終えるとすぐ先が木道の終点。その先に休憩所がある。そこで,遅い昼食をとることにした。
田ノ原湿原北端の休憩所,14:43-14:45
1〜3枚目:昼食をとる前に周囲を撮影。
4枚目:今日はサンプル数が多い。後で調べるのが大変。
総括:前回(2005.6.19),前々回(2004.9.26)に引き続き田ノ原湿原で採集を行なったが,これまでと同様,原生生物は豊富だった。 イボマタモ(Euastrum cuneatum), アワセオオギ(Micrasterias truncata), カメガシラモ(Tetmemorus brebissonii), 等,以前と同じ種が今回も観察された。田ノ原湿原は南半分は乾燥しているものの,北半分は湿原として安定した環境が保たれているようだ。 湿原に流れ込む水量が少ないためだろうが,ほとんど水が滞留しているのも好条件となっている。 これまで訪ねた他の湿原(葦毛湿原,古池湿原等)では,大量の水が湿原に流れ込んで,ほとんどの原生生物を洗い流していた。 ここはそんなことが起きない様,これからもこの安定した状態を保ってもらいたいものだ。 ただし,心配なのは,今後,北半分でも乾燥化が進行するか否かだ。これ以上乾燥が進めば当然ながら湿原ではなくなってしまい, 観光地としての価値も失われてしまうだろう。そうならないように祈りたい。
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