栃木市
うずま公園
(うづま公園)
ここで採集されたサンプルの観察結果を Google で検索 お知らせ

栃木市の中央を南北に縦断して流れる巴波川(うづまがわ,うずまがわ)東岸(左岸)沿いの公園(標高 50m弱)。 対岸にも別の公園(瀬戸河原公園)がある。 公園内の水辺ではトリボネマが大量繁殖していた。 この黄緑色藻類は,通常は高地の湿原等には多いが,このような平地で大量に繁殖しているのは希。
注:この公園名がはっきりしない。 地図等は「うづま公園」になっているが,栃木市の公式HPは「うずま公園」。 ネットで検索すると後者の方がやや多い。両者が混在しているHPも目立つ。 ただし,「うづまき」「うずまき」だとどちらも同程度ヒットする。

採集日:2007.01.04 ウオッちず で位置確認

うづま公園に到着(栃木市),14:44
1枚目:道の突き当たりに「うづま公園」がある。 ここは蛇行する巴波川(うづまがわ)の曲り角に沿って作られた小さな公園。 2枚目:公園の中心に噴水付きの小さな池がある。

うづま公園(栃木市),14:45-14:47
2枚目:噴水付きの池底には緑色の藻類が繁茂していたので, 3枚目:ここで採集。 ピペットで吸い取ってみると,藻類は深緑色をしているもののドロッとした感じで,アオミドロの藻塊とはあきらかに感触が異なっていた。 ヒザオリはアオミドロよりも腰が弱い藻塊になるが,ヒザオリの藻塊と比べてもかなり柔らかな感じがした。 もしかすると弱った藻塊で,すでに一部が溶解しているのかとも思ったが,それにしては緑色が濃いので一体何なのかわからなかった。
翌日,研究室で観察した結果,これらはトリボネマが大量繁殖したものだった。 トリボネマは普通,わずかしか観察されない。これほど大量に繁殖しているのを見たのは始めて。 昨年は唐花見湿原でミクロスポラが大量繁殖しているのに遭遇したが,その時と同じくらい珍しい。 この後,この栃木市内では他の場所でもトリボネマ繁殖していた。
観察された生物: コアノキスチス(Choanocystis), ツリガネムシ(Vorticella) トリボネマ2種(Tribonema viride, T. minus), フシナシミドロ(Vaucheria), クチビルケイソウ(Cymbella), 珪藻各種, クンショウモ(Pediastrum muticum), ミクロスポラ(Microspora), ワムシ,

うづま公園(栃木市),14:48-14:50
この公園は巴波川(うづまがわ)に沿って作られている。 西側に川に架かる橋があり,対岸は別の公園(瀬戸河原公園)になっている。 地図を見ると,巴波川はこの公園付近でいくつかの水路に分岐している。
2,3枚目:橋から巴波川(2枚目:上流方向,3枚目:下流方向)を撮影。 3枚目:対岸の欄干の下から水が沸き出していて下を流れる巴波川へ流れ落ちていた。 4,5枚目:水量がかなりあるのであまり原生生物はいないかと思ったが, 大きな藻塊があったので,その一部を採集してみた。
観察された生物: ヒカリモ(Chromulina), ナスラ(Nassula), キロドントプシス(Chilodontopsis), フロントニア(Frontonia leucas), レンバディオン(Lembadion), フシナシミドロ(Vaucheria), 珪藻各種, ヒザオリ(Mougeotia,太い), アオミドロ3種(Spirogyra), ホシミドロ(Zygnema), ユレモ(Oscillatoria), クマムシ,


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