横芝光町(旧 光町) |
乾草沼
ひぐさ ぬま |
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千葉県横芝光町の北東,匝瑳市との境界近くにある沼地。大小いくつかの沼の集まり。
元は入り江だったところが砂浜が広がったことに伴い,取り残されて沼になったものらしい。
これまでは農業用の溜め池として利用されてきたが,近年になって自然保護対策もとられるようになった。
とはいえ,すでに沼地の中央が埋め立てられて車道が通っており,これにより沼のいくつかは南北に分断されている。
将来がやや心配。
その車道沿いの沼岸で採集したが,昔からの沼地のためか,一部でたくさんの原生生物が観察された。
水流がほとんどないことも幸いしているのだろうが,,,。
観察された原生生物名一覧(現在 28 種) |
採集日:2006.11.05 | ウオッちず | で位置確認 |
乾草沼に到着(横芝光町宮川),13:24
右折した後の様子。
乾草沼はいくつもの沼の集まった場所で,この道路はその中央部を突き抜けるように敷設されている。
そのため,前方へ進むと道の両側に沼地が現れる。
乾草沼(横芝光町宮川),13:25-13:29
道路の右(西)側。ここで採集(乾草沼-1a, -1b)。
地図を見ると,現在,道路の両側にある沼地は元は繋がっていたようだ。沼地の一部を埋め立てて道路が敷設されたものと思われる。
観察された生物:
クリプトモナス(Cryptomonas),
ミドリムシ(Euglena spirogyra),
ウチワヒゲムシ(Phacus pyrum?),
レポキンクリス(Lepocinclis)?,
トラケロモナス(Trachelomonas volvocina,
Trachelomonas sp.),
ナベカムリ(Arcella),
コレプス(Coleps),
ストロンビディウム(Strombidium),
ユープロテス(Euplotes),
ウロレプタス(Uroleptus),
プールロネマ(Pleuronema),
ディセマトストマ(Disematostoma),
ミドリゾウリムシ(Paramecium bursaria),
オピッソスティラ(Opisthostyla),
アンソフィシス(Anthophysis),
タルケイソウ(Melosira),
ゴニウム(Gonium)
Dimorphococcus,
サヤミドロ(Oedogonium),
ミクロスポラ(Microspora)??,
アファノケーテ(Aphanochaete repens),
アオミドロ(Spirogyra),
ミカヅキモ(
C. dianae,
C. ehrenbergii),
ツヅミモ(
Cosmarium sp.),
ホシガタモ(
Staurastrum sp.),
アワセオオギ(Micrasterias crux-melitensis),
ケンミジンコ,
ミジンコ(Sida sp.),
乾草沼(横芝光町宮川),13:29-13:31
そのつながっていたと思われる,道路を挟んで上の採集地点の反対側にある沼地。
ここでも採集(乾草沼-2)。
観察された生物:
レポキンクリス(Lepocinclis)?,
トラケロモナス(Trachelomonas volvocina),
コレプス(Coleps),
ユープロテス(Euplotes),
ミドリゾウリムシ(Paramecium bursaria),
サヤミドロ(Oedogonium),
アオミドロ(Spirogyra),
ミカヅキモ(
C. dianae),
ケンミジンコ,
乾草沼(横芝光町宮川),13:31-13:32
1枚目:さらにしばらく行く(南進する)と,,,。
2枚目:再び,道の両側に沼地が現れる。
乾草沼(横芝光町宮川),13:33-13:35
1枚目:道路の右側は蓮池になっていた。この北端側からは採集しずらいので,南端へ移動。
2〜4枚目:南端で採集(乾草沼-3)。
5,6枚目:同じ位置から元来た方向を撮影。
観察された生物:
他でもそうだが,ハス池にはどういう訳か原生生物が少ない場合が多い。
珪藻各種,
ケンミジンコ,
ミジンコ(Sida sp.),
乾草沼(横芝光町宮川),13:36-13:38
3番目の採集ポイント。
ここでも採集(乾草沼-4)。
観察された生物:
ウチワヒゲムシ(Phacus sp.),
フロントニア(Frontonia),
ユープロテス(Euplotes),
タルケイソウ(Melosira),
ケンミジンコ,
フクロワムシ(Asplancha),
乾草沼(横芝光町宮川),13:38-13:40
1,2枚目:前方に道の案内板が現れる。
前方を横切る道路を左へ行くと匝瑳市。右へ行くと横芝光町役場がある,という意味。
このまま進むと木戸浜という九十九里海岸の一部へ出る。
3枚目:その十字路。乾草沼は左(北東側)にも広がっているが,地図を見るかぎり,道路沿いに沼はない。
既述したように,乾草沼はいくつもの沼の集まりだが,各々は草地や樹林で囲まれていて沼辺へ近付く道がない(獣道はあるだろうが・・・)。
自転車で沼の周囲を一周してみようかとも思ったが,時間の無駄のように思えたので,左折するのは断念した。
3年前(2003.09.28)と同様,右折して横芝駅方面へ向うことにした。
4枚目:右折する角にも「動植物観察コース」の道標があった。
乾草沼(横芝光町宮川),13:40-13:42
1枚目:右折した後の様子。この道路の右手にも乾草沼はあるのだが,,。
2枚目:ここが乾草沼へ入る道だが,舗装されておらず荒れた道になっている。
また,奥の方の一部はどうやら私有地らしく,どうみても「動植物観察コース」の一部とは思えない場所。
前回も途中まで入ったので,今回も入ってみることにした。
3,4枚目:荒れた道の両側に沼地が広がっている。画面には写っていないが,奥の方には何人かの釣り人がいた。
乾草沼(横芝光町宮川),13:44-13:47
せっかく来たので,(進行方向)左側の沼で採集(乾草沼-5)。
ウキクサが大量にまとわりついた。こういった状態だと原生生物はあまり期待できない。
翌日,観察したところ予想通りだった。
観察された生物:
クリプトモナス(Cryptomonas),
コレプス(Coleps),
タルケイソウ(Melosira),
乾草沼(横芝光町宮川),13:47
さらに奥へ進むと,,,
1枚目:前方に住宅があるが,この辺は私有地のようだ。
2枚目:同じ場所から右手を撮影。さきほど通ってきた乾草沼を突き抜ける道路が見える。
乾草沼から蓮沼海浜公園へ(横芝光町宮川),13:52
結局,3年前に訪れた場所以外に適当な採集ポイントはないことがわかったので,この辺で乾草沼での採集を終えることにした
(画像は乾草沼を出て横芝駅方面へ向う農道,前回はここを歩いて横芝駅へ向った)。
まもなく14時だが,予定してた復路の電車は横芝駅発 16:32。まだ2時間半ほどある。 既述したように,当初予定していた坂田沼を通り過ぎてしまったこともあり,乾草沼での採集を終えた時点で,かなりの時間的余裕があった。 そこで,当初は訪れるかどうか決めていなかった九十九里海岸沿いにある蓮沼海浜公園まで行ってみることにした。 地図を見ると,ここ乾草沼から大平洋岸沿いを走る「九十九里ビーチライン」(県道30号 飯岡一宮線)までが約 5 km。 ビーチラインに入ってから蓮沼海浜公園までが約 6 km。そこから横芝駅に戻ってもよかったが,どうせなら成東駅まで戻ってしまおうと考え, 蓮沼海浜公園から成東駅へ向う県道121号との合流点までのビーチラインが約 6 km。 そして,その合流点から成東駅までが約 8 km。 全部を合計すると約 25 km。これは自転車だとおよそ2時間余で走れる距離と計算した。 とすれば,蓮沼海浜公園で多少採集に時間を費やしたとしても,なんとか復路の列車の時間までに間に合うはず。 と考えて,一路,蓮沼海浜公園へ向うことにした。 |