高山の東尾根を下る(福島市),13:16
苔むした倒木を乗り越えて進む。
高山の東尾根を下る(福島市),13:17
何となく人が歩いたようにも見える場所を探して進む。
笹薮ではあるものの,この辺は比較的歩きやすかった,が・・・(福島市),13:18
大きな倒木が行手を遮っていた(福島市),13:21
1〜3枚目:パノラマ撮影。
4枚目:iPad mini で現在地を確認。
もうすでに踏跡はまったくない場所を進んでいるのだが,
地図上のルートに向って進んでいるので,いずれはルートへ復帰でいるはず,と,それなりに安心感もあった。
ここはたしか左の倒木の下をくぐって通り抜けたような気がする。
すでに記憶はあいまい。
倒木の先にも倒木があった(福島市),13:22
こうなると,どこをどう進んでいいかわからない。
諦めて麦平へ戻ろうとも考えたが,すでにかなり進んでしまったので,元に戻れるかもわからない。
思い直して,とりあえず地図上のルート(踏跡)をみつけようと,次第に必死になった。
GPSの記録を見ると,この後,13:24〜13:25頃にいったん地図上のルートに戻ったはずだが,そこにはルートらしき踏跡がなかった。
というより,至る所に巨大な倒木があり,たくさんの草が生えていて踏跡を探そうにも地面が見えなかった。。。
そのため,他で踏跡を見つけようとあちこち歩き回ることになった。
しかし,足下は岩や倒木だらけでまっすぐ進むことができない。
ルートから東に外れてきたので,西へ戻ろうとしたが,倒木や大きな岩を迂回する間にいつのまにか方向が狂ってしまい,
ふたたび東へ向ってしまった,ということが何度も起きた。
・・・
これはやばい。GPSがあってももともとあるはずの道がなければ,
あるいは地図にある場所と違うところに実際のルートがあるとすれば,
いくらGPSで正確な位置がわかっても,どちらへ進むべきかわからなくなってしまう。
次第に,焦りだした。
この辺に地図上のルートがあるはずだが・・・(福島市),13:27
少し戻ってもルートは見つからない(福島市),13:28, 13:29, 13:29, 13:30
高山の東尾根を彷徨う(福島市),13:39, 13:44
ふたたび大きな倒木が目の前に現れた(福島市),13:51
高山の東尾根を彷徨う(福島市),13:56
右に倒木があったが,足下をみると・・・(福島市),13:56-13:57
踏跡を発見!(福島市),13:57
標識があった(福島市),13:57
倒木の下を通りぬけた後の様子(福島市),13:57
高山東尾根を下る(福島市),13:59-14:01
1〜3枚目:パノラマ撮影。
4枚目:iPad mini で現在地を確認。
ポインタはしっかり地図上のルート近くにいることを示している。
1〜3枚目:パノラマ撮影。この辺から周囲を彷徨いだした。
どちらへ進んでもルートが見つからない。
あるのは巨大な倒木ばかりだ。
倒木か,あるいは,大きな岩,あるいは,笹薮が行く手を遮っていた。
次第に焦りが強まった。
もしかすると,このままルートに戻れずに遭難してしまうのでは,という不安も次第に強まりだした。
こうなると必死で,多少の薮など気にせずに突き進むようになった(これは危険な状態なのだが・・・)。
足下には平坦な場所はどこにもない。岩と倒木と薮しかない。
1枚目:iPad mini で現在地を確認すると,いつのまにか地図上のルートを東へ外れていた。
元(西)へ戻ろうとしたが・・・。
2枚目:倒木や薮を避けて進むこと5分。
ふたたびiPad miniを確認したところ,西へ戻るどころか,さらに東へ移動していた。
これはヤバイ。西へ向っているつもりが,反対側へ移動しているとは。
相当危険な状態だ(注)。
この後,同じことが繰り返された。
最初の倒木に遭遇したのが13:13だったので,すでに30分以上,彷徨っていることになる。
注:後日,この部分を読み返して思い出したことがある。
それは,大学生の頃(相当昔,当然ながらGPSはなかった頃だ),山形出身の友人と鳥海山の裾野を歩いたことがある。
たしか,地図を見ながら南へ(反対かも知れない)向っていたはずだったのだが,
かなり歩いた後になって,北へ向っていたことに気づいたという苦い経験がある。
標識のない山道を歩くのは相当用心しないといけない。まして,道のない場所を歩く時はなおさらだ。
1,2枚目:倒木の前でパノラマ撮影。
3枚目:iPad mini で現在地を確認。
今度は南西へ向っている。ルートへ復帰するには,右へ向わないと・・・。
とはいえ,これまでまっすぐ進んできた訳ではないので,右折するといってもどちらへ進むべきかわからない。
コンパス機能も使ってみたが,慣れていないせいかうまく利用できない。
1枚目:なんとか地図上のルートがある位置まで戻れた,が・・・。
2枚目:近くにはそれらしい場所(踏跡)はない。
南へ向ってもルートはありそうにないので,このまま北へ向って進んでみることにした。
倒木などの障害物があっても,なるべく迂回せずにできるかぎり直進するようにした。
1〜3枚目:パノラマ撮影。
かすかな踏跡だが,左(1枚目)から右(3枚目)と続いていた。
やっとルートに復帰できた。
彷徨いだしてから44分(13:13-13:57)が経過していた。
3枚目:倒木をよく見ると,踏跡の上にあったと思われる枝がない。
ここを通るために誰かが折ったのだろう。
近くにはこのような標識もあった。
これで,ここが本来のルートであることが確認できた。
「高山 64 土湯,150枚の内,国立公園・・・」と読める。
同種の標識がこの後もあったので,それによると・・・部分は
「国立公園協会・福島県吾妻町」となっている。
前方にも倒木や岩があるものの,踏跡が続いているのがなんとか確認できた。
1枚目:iPad mini で現在地を確認。
ふたたび地図上のルートから外れだした。
2枚目:フと気がつくと,ズボンのベルトに挟んでいた
コマゴメピペットの先が折れていた。
どこかで岩にぶつけたのだろう。しかし,どこだったかまったく覚えていない。
3枚目:最悪だったのは,これまで手に持っていた登山用の杖をどこかに落としてしまったことだ。
あの杖は最初に購入した杖で,長年愛用してきたのだが・・・。
いまさら戻って探すわけにはいかない(注)。
残念。
注:あの杖は,
かつて(2007.09.21)
秋田八幡平の大沼公園で落としたことがある。
幸い,それを拾った人がいて,探しに戻った私に手渡してくれた。
以後もこれまで大切に使い続けてきたのだが・・・。
もう諦めるしかない。
Part XI:
高山東尾根を下る(2)
2014.07.26, 14:02 - 14:43