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2013.05.18, Part IX

遊々の森/奥の牧場(8)

安比高原 遊々の森,奥の牧場(八幡平市),12:31
1枚目:黒滝へ向う遊歩道を北へ。 2枚目:iPad mini で現在地を確認。 目指す西側の池へは,右の笹薮が途切れたところで左折すれば近付けるはずだ。

道標を北側から撮影(八幡平市),12:32
さきほどは真東から撮影したので,一番下にある「中のまきば」の文字が写っていなかった。

黒滝へ向う遊歩道を北へ(八幡平市),12:32
水たまりは結構水深があるので,笹薮との境を歩くことにした。 ここはなんとか水没せずに通り抜けることができた。が・・・。

いったん途切れた水たまりが再び現れた(八幡平市),12:32
今度も右の笹薮の縁を歩いたが,,。笹の上に足を降ろすと靴がすっかり水没してしまった。

安比高原 遊々の森,奥の牧場(八幡平市),12:33
1枚目:やっと水たまりを抜けた。 2枚目:しかし,靴の中は水浸し状態になってしまった。

少し坂を上がったところで東〜北〜右をパノラマ撮影(八幡平市),12:34
1枚目:左に小さな池があった。浅いのでここももうじき干上がるだろう。 2枚目:笹薮の間に踏跡が続いている。 3枚目:右前方は岩畑山の西にあるやや低いピークのはず。 4枚目:iPad mini で現在地を確認。 小さく浅い池だが,地図にしっかり描いてある。 もしかすると,以前はもっと大きな池だったのかも知れない。

安比高原 遊々の森,奥の牧場(八幡平市),12:34-12:35
1枚目:左(西)にある小さな池へ近付く(ピンぼけ)。 2枚目:ここで 採集(遊々の森,奥の牧場-17)
観察された生物: 渦鞭毛虫の一種, トラケロモナス(Trachelomonas volvocina), イカダモ( Scenedesmus ecornis), エレモスフェラ(Eremosphaera viridis), ボツリオコッカス( Botryococcus sudetica), ミクロスポラ(Microspora), サヤミドロ(Oedogonium), ヒザオリ(Mougeotia), コウガイチリモ( Pleurotaenium minutum = Haplotaenium minutum), カメガシラモ(Tetmemorus granulatus), ミカヅキモ( Closterium abruptum, ツヅミモ( Cosmarium globosumC. quadrifarium), ホシガタモ( Staurastrum aviculaS. hystrix), イボマタモ( Euastrum affineE. humerosum?), トゲツヅミモ(Xanthidium armatum), Sphaerozosma excavatumBambusina brebissonii, クロオコッカス(Chroococcus turgidus), ケンミジンコ, イタチムシ, クマムシ,

安比高原 遊々の森,奥の牧場(八幡平市),12:37
1〜2枚目:小さな池の南側へ。 地図によればこの方向にやや大きな池が2つ並んでいるはずだが・・・。 笹薮があたりを覆い尽くしてよくわからない。 2枚目:前方に笹のない場所がある。おそらくあそこが池(だった?)のはずだが, ここから見るかぎり水面はない。すべてコケ様のもので覆われている。 池はすでに消滅してしまったようだ。 国土地理院の地図がいつ頃の資料で作成されたがわからないが,それほど大昔のはずはない。 何年か,十何年か前にはここに池があったのだろう。 かなり早いスピードで乾燥化が進んでいるようだ(注)。 3枚目:iPad mini で現在地を確認。 今いるのは2つ並んでいたはずの右(東側)の池の北側だ。 西側にある池の方角を見ても笹薮が広がっているばかり。 今回の採集はここで終えることにした。

注:東北森林管理局のHPを見ると,かつてこの辺は牛や馬の放牧地だったらしい(注の注)。 牛,馬が放牧されていた頃はたえず草が食べられることで草原が維持されていたが, 高度経済成長期に放牧地として使われなくなり次第に笹や樹木が広がりだしたそうだ。 しかし,平成7年頃からボランティアによる草原を保存する活動が始まり, 平成17年頃からは森林管理局,市役所もこの動きに加わった。 現在の「あっぴ高原 遊々の森」は平成18年6月からスタートしたとのこと。 あちこちで笹薮が刈られていたが,それらはこの草原の保存活動によるものらしい。
注の注:気になるのは放牧地として利用される以前はどうだったかだ。 森林を伐採して人工的に放牧地を造った可能性もなくはないが,もとから草原だった可能性もある。 後者だとすると,その草原は草原として長期間維持されていたものなのか, それともなんらかの理由でこの辺が一時的に裸地化し,それが草原から森林へ移行する途中だったのか・・・。

さきほどの小さな池の脇を通って林道〜黒滝間の遊歩道?へ出た(八幡平市),12:38-12:39
1〜3枚目:パノラマ撮影。 1枚目:こちらの丘が岩畑山(標高 938.0m)。 ここと岩畑山の間にたくさんの池があり,今回はそこで採集したことになる。 2枚目:右前方に見えるのが西森山(標高 1328m)。 前方に往路で撮影した道標が小さく見える。 3枚目:右側は屋棟岳(標高 1397.4m)の北の山裾?だろう。 4枚目:iPad mini で現在地を確認。

再び水がたまった遊歩道?を通る(八幡平市),12:39

枯れた倒木を跨いで2つ目の水たまりへ(八幡平市),12:40

ふたたび靴の中が水浸しになってしまった(八幡平市),12:41

往路で撮影したミズバショウ群落の脇を通過(八幡平市),12:41-12:42

前方に林道が見えてきた(八幡平市),12:43
1〜3枚目:南東に向いつつパノラマ撮影。 こうして見ると,現在歩いている遊歩道の東側(1枚目)はしっかり草原の保存活動が行われているが, 西側(3枚目)は笹薮のまま放置されているのがわかる。このままいくと西側はやがて林に変わってしまうだろう。

林道が近付いた(八幡平市),12:44

林道の前でパノラマ撮影(八幡平市),12:44

ここで採集道具を片付ける(八幡平市),12:46
1枚目:これが今回の採集サンプル。たくさんあるので,この後,観察するのが大変だ(注)。 2,3枚目:奥の牧場に入ってすぐの頃(11:53)にザックにかけた水はすっかり乾いてしまった。 すっきりした青空はないが,薄い雲で覆われた空からは結構日射しがそそいでいる。 ザックが暖まりすぎないように,ふたたびミネラルウォーターをかけた。

注:今回は,4月に 厳美渓&一関遊水地を訪れた時(2013.04.13) と同様,帰路の途中で実家に立寄る予定だ。 そのため観察は明後日(05/20)からになる。 ただし,今日中に実家へ戻るのは時間的にきついので,これも前回同様,途中の新幹線の駅近くのホテルに一泊して, 翌日(05/19)実家へ立寄ることにしている。 前回は,今回同様,土曜日だったので,盛岡,仙台,福島駅近くのホテルはどこも満室だった。 そこで郡山駅前にあるビジネスホテルに泊まったが,今回はそこも満室だった。 古川駅でやっと空室のあるホテルを見つけたので,そこに泊まる予定。

Part X: 遊々の森/奥の牧場〜ブナの駅へ
2013.05.18, 12:47 - 13:02