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2013.03.15, Part IV

ゴルフ場西の溜池〜矢作樋管・法師戸排水機場

ゴルフ場の西縁を北へ(坂東市),11:01
左前方に方形の沼(溜池?)が見えてきた。

ゴルフ場の西縁を北へ(坂東市),11:02
沼近くから北側の堤防は拡幅されていた。

沼は「利根川から 1.0 Kmです」地点の近くだった(坂東市),11:02-11:03

方形の沼へ(坂東市),11:03
近くには堤防を降りる道はないが,せっかくなので沼で採集することにした。 自転車を抱えて斜面を降りる。

斜面の途中(犬走り)からの眺め(坂東市),11:04
土木用語では,こういった堤防斜面の中段にある平坦な小径?を「犬走り」というらしい。

堤防を降りて方形の沼へ近付く(坂東市),11:05

の南東端からの眺め(坂東市),11:06

の南東端にて(坂東市),11:07
岸辺には空き缶がたくさん浮かんでいたが,沼は水垢もあり結構熟成された感じがした。 ここで 採集(ゴルフ場脇の溜池-1)
観察された生物: 小型鞭毛虫数種, ディフルギア( Difflugia oblongaDifflugia sp., 小型繊毛虫数種, モナス(Monas sp.), クンショウモ(Pediastrum tetras), イカダモ(Scenedesmus quadricauda), イトクズモ(Ankistrodesmus falcatus), Quadrigula chodatii, ワムシ, ミジンコ, ケンミジンコ, センチュウ,

事件発生!(坂東市),11:09
1枚目:採集を終えて,いつも通り胸ポケットに入れておいた油性マジックペン(細字用)を取り出し, サンプリングチューブに採集時刻を記入しようとしたところ,キャップを開けたとたんにタラタラとインクがこぼれ落ちた(注)。 2枚目:それにより,上着の胸から下にインクが大量に付着してしまった。 これにはまいった。この汚れは簡単には除去できそうにない・・・。

注:どうしてインク漏れが起きたか不明。これまでも胸ポケットに同じマジックペンを入れて使用していたが,こんなことは起きなかった。 不思議だ。

の南西端へ(坂東市),11:10
一ケ所だけでは心もとないので他に採集できそうな所はないかと西側へ移動してみた。 すると,道路に沼岸が近付いている場所があったのでここでも採集することにした。

の南西端にて(坂東市),11:12
ここで採集(ゴルフ場脇の溜池-2)
観察された生物: ウチワヒゲムシ(Phacus aenigmaticus?), 小型鞭毛虫数種, ディフルギア( Difflugia sp., 棘毛類繊毛虫, イカダモ(Scenedesmus quadricauda), テトラエドロン(Tetraedron sp.), ホシガタモ( Staurastrum longibrachiatum) 初観察S. polymorphum), ワムシ, ケンミジンコ, ソコミジンコ,

ふたたび堤防へ上がる(坂東市),11:14
当初は沼を一周してみようかとも考えていたが,インク事件が起きたのでその気力が萎えてしまった。 早々に堤防天端道路へ上がることにした。 高さがある上,傾斜もやや急なので自転車を抱えて斜面を上がるのは結構きつかった。

堤防上へ戻った(坂東市),11:16
このように,油性マジックペンから漏れたインクが手にもかなり付着してしまった。 ティシューペーパーで何度か拭いたが,これ以上は落ちそうにない。

ゴルフ場の西縁を北へ(坂東市),11:16
2枚目:前方になにやら工事現場らしき場所が見えてきた。 当初の予定ではこのまま北進して前方を東西に横切る県道3号 つくば野田線(注)へ出ることにしていたのだが・・・。

注:愛宕駅から北上したのも県道3号 つくば野田線を通ってだったが, 県道3号は芽吹大橋の北にある矢作交差点で右(東)に折れて前方を横切っているのだ。

工事現場が迫る(坂東市),11:17

堤防天端道路はここまで(坂東市),11:17
左に「通り抜けできません」と看板があるが,迂回路の案内はない。 ここまで来させて,どうしろというのだろう!? さきほど堤防を下って上がったばかりだが,ここでまた自転車を抱えて堤防を降りるしかない。やれやれ。 工事の案内をもっと手前にも示して欲しかった。普通はそうするはずだが,,。 ここ(未舗装の堤防天端道路)を自転車が通るとは想定できなかった,のだろうか? しかし,利根川沿いは舗装道になっているのだから,そこを通ってきたサイクリストがここまで来る可能性は結構あると思うのだが・・・。 う〜む。
右の案内には「利用しなくなった樋管を撤去しています,・・・H24矢作樋管撤去工事」とある。

斜面を降り始めたところで工事現場方向を撮影(坂東市),11:18
前方の住宅地と農地の境を矢作川から分岐した水路(注1)が通っている。 その先は飯沼川へ向っていて堤防を通過させるために樋管(矢作樋管)があるらしいのだが,その撤去工事が行われているようだ(注2)。

注1: 地図によっては,こちらを矢作川としているものもある。 おそらくかつて矢作川は飯沼川に合流していたのだろう。 しかし,いつ頃かは不明だが,途中で南へ向う水路が作られ, さきほど見た利根川左岸にある矢作排水機場と矢作排水樋管を通って利根川へ流れるようになったようだ。 問題はこれまであった飯沼川へ向う流路に関してだ。
注2: 当初は「矢作樋管撤去工事」ということで,矢作川が利根川へ通じるようになったため, 飯沼川へ向う流路は使われなくなりその付帯施設である樋管が撤去されることになった,と推定した。 しかし,そうではなかった。 色々調べると,利根川上流河川事務所が出している「利根川だより10」には 「平成24年度主要工事箇所図」として 「古くなった矢作樋管の改築を行います。(新樋管が完成したため,旧樋管の撤去を行います。)」と記してあった。
ということで現在行われている工事は旧樋管の撤去であって,矢作樋管そのものの撤去ではないことが判明した。 さらに,関連する他の事柄もわかったのだが,長くなるので,それは後で。

堤防脇の道へ降りたところで工事現場方向を撮影(坂東市),11:19
樋管らしき構造物の前を大型トラックがひっきりなしに行き来している。 私としては,このまま北進して県道3号に出たいのが,通れそうない,とこの時は思った。

地図で迂回路を探す(坂東市),11:19
1枚目:iPad mini で迂回路を探してみた。やや遠回りになるが,左の農道を通れば工事現場を通らずに県道3号へ出られそうだ。。 2枚目:工事現場方向を望遠撮影。このようにカメラを向けると必ず大型トラックが写り込むほど頻繁に出入りしている。

農道へ入ってみたが・・・(坂東市),11:20
すぐに右(北)へ曲がれる道があるかと期待したが,なかなか現れそうにない。 どうしようかと思ってふたたび工事現場方向を見ると,西からやってきた自家用車が樋管の脇を通って東にあるゴルフ場方向へ進んでいった。 どうやら通れそうだ。 そこで急遽,思い直して元へ戻ることにした。

矢作樋管脇の道路は通れそうにないが・・・(坂東市),11:23
工事が行われていなければ,このまま直進(北進)して県道3号に出られるはずだ。 しかし,前方を見る限りとても通り抜けられそうにない。 そこで,前方を左折し樋管の脇を通って西へ進んでから県道3号へ出ることにした。 やはり迂回路になるが,ここで右折すれば,さきほどの農道を進むよりは短い径路で県道3号に出られそうだ。

旧矢作川?と矢作樋管(坂東市),11:23
1〜3枚目:樋管の手前で左折した後,少し西へ進んだところで西〜北〜東をパノラマ撮影。
1枚目:進行方向。前方にも水門らしきものが見える。 2枚目:水路の奥に見えるのが「法師戸排水機場」? 3枚目:こちらが矢作樋管。 排水機場,樋管いずれも見るからに新しい。 なのでこの樋管を撤去するというのはどうもおかしいと思ったのだが,しばらくは事情がわからなかった。 しかし,後になって上述のように,新しい樋管(それがこの画像に写っている)ができたので, 旧樋管を撤去する工事であることが判明した。 平成24年度の工事なので,すでに旧樋管の撤去は終わっていたようだ。 この時点では撤去後の周囲の整備が行われていたと思われる。
さらに,関連する事柄として,この工事に際して,近くにある「矢作湿地」に生育するオニバス(絶滅危惧種)の保全対策 (移植実験等)も行われたらしい(注)。

注:樋管の先,河川敷側にある水路とその周辺が湿地化していて,そこを「矢作湿地」というようだ。 そこでは昭和30年代からオニバスが生育していたそうだ。

さらに西へ進んだところで樋管方向を撮影(坂東市),11:23-11:24
2枚目:ここには「河川護岸工事」の案内があった。

Part V: 作水門〜法師戸交差点〜法師戸水門〜菅生沼南端
2013.03.15, 11:24 - 11:38